マンションの外壁塗装工事の塗料の種類は?耐用年数や費用相場も徹底解説!
「マンションの外壁にひび割れを見つけてしまった」
「新築時よりもマンション全体が汚れてきた」
とお悩みのいうオーナーさんはいませんか?
こんな場合は外壁塗装工事を検討してみましょう。
マンションの見た目が良くなるだけでなく、耐久性や資産価値も高めることができますよ。
そこで今回は、マンションの外壁塗装工事における塗料の種類について解説していきたいと思います。
塗料の耐用年数や費用相場などもご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
なぜ外壁塗装工事が必要なの?
マンションに外壁塗装工事が必要なのは、以下の理由によります。
建物の劣化を防ぐため
外壁にひび割れや剥がれ、変色、色あせなどが起こるのは、劣化が進んでいるサインです。
そこで外壁塗装をすることにより、建物を風雨から保護できます。
資産価値を守るため
外壁塗装をするとマンションの寿命が長くなるので、資産価値を高めやすいです。
塗料が剥がれる前に再塗装することが肝心ですよ。
見た目を良くするため
外壁塗装をすると見た目も良くなりますね。
外壁が汚れていたり手すりなど鉄部のサビがあったりすると、新規の入居率が低くなりがちです。
外壁塗装のタイミングは?
マンションの外壁塗装は、一般的に15年前後に一度行ないます。
大規模修繕のタイミングに合わせて行なうことが多いですよ。
また次のような症状が表れた場合は、早めの外壁塗装工事が必要になるかも知れません。
・雨漏り
・ひび割れ
・カビやコケ
・塗膜の剥がれ
・コンクリートの剥離
・チョーキング現象(触ると手に白い粉が付く)
塗料の種類
マンションの外壁塗装では、次のような塗料が使われます。
塗料の種類 |
耐用年数 |
特徴 |
アクリル | 3~5年 | 低コストで施工できるが、耐久性がなく、こまめな塗り替えが必要 |
ウレタン | 5~7年 | かつての主流。リーズナブルに施工できる |
シリコン | 10年 | 値段と性能のバランスが良く、現在の主流。住宅で多く使われる |
フッ素 | 10~15年 |
一般的な塗料では最高グレード。高級感のある艶消し塗装が可能。 耐久性も高いが、ひび割れしやすい |
光触媒 | 12年 |
光による化学反応により、外壁の汚れを分解する。空気中の汚染物 質を分解する作用もある。ただし太陽の光が当たらない場所では高 い効果が期待できないので注意が必要 |
ピュアアクリル | 15年 |
耐久性、防水性、弾力性が高い。施工費用は高いが、長持ちするの で高コストというわけでもない |
無機有機ハイブリッド | 18年 | 有機物が配合されていて劣化しにくい。かなり長持ちする |
耐用年数が長い塗料は施工費用が高い傾向にありますが、塗装工事の頻度が少なくて済みます。
ちなみに、外壁塗装工事で最も多く使われているのがシリコン系塗料です。
価格と耐久性のバランスが良いので、「どの塗料にしようか迷う…」という場合はシリコン系塗料を選ぶと良いでしょう。
外壁塗装の費用相場は?
外壁塗装にかかる費用は、マンションの規模によって異なります。
5戸 | 65~110万円 |
10戸 | 130~220万円 |
15戸 | 195~330万円 |
30戸 | 390~660万円 |
50戸 | 650~1,100万円 |
1戸あたりだと13~22万円程度が相場です。
1㎡あたりでは865~2,595円程度の費用がかかりますよ。
また塗料別の値段は以下のとおりです。
塗料の種類 | 1缶あたりの値段 |
アクリル | 5,000~15,000円 |
ウレタン | 5,000~20,000円 |
シリコン | 15,000~40,000円 |
フッ素 | 40,000~100,000円 |
光触媒 | 20,000~50,000円 |
ピュアアクリル | 50,000~70,000円 |
無機有機ハイブリッド | 50,000~120,000円 |
塗料の色選び
外壁塗装に使う塗料の色は、「入居率」を考慮して選ぶと良いでしょう。
高齢者が入居するようなマンションなら落ち着いた色を、若い入居者が多いマンションならポップで明るい色を、という感じですね。
もちろん周辺環境への配慮も必要です。
色がカラフル過ぎるとマンションが悪目立ちし、周辺の景観を壊してしまう可能性があるので注意しましょう。
また実際の色は塗ってみるまで分かりにくい、ということも覚えておきましょう。
施工前に業者に提示されたカタログの、色見本とは異なるイメージの仕上がりになることもあります。
色見本とのギャップを少なくするには、実際に試し塗りをしてみたり、太陽光の下で色を確認してみたりすると良いでしょう。
ちなみに、同じ色でも塗る面積によって見え方が違う、ということも覚えておきましょう。
目の錯覚により、面積が広いと明るい色はより明るく鮮やかに、暗い色はより暗く見えますよ。
外壁塗装工事の注意点
外壁塗装工事を行なう際は、以下のことに注意しましょう。
塗装工事では臭いが発生する
外壁塗装を行なう際は、塗料の臭いが気になるかも知れません。
塗装は屋外で行なうので人体への影響はありませんが、窓を閉めても室内に臭いが入ってくることがあります。
事前にマンション住人や周辺住民への挨拶や告知を行なっておくと、クレームが少なくなるでしょう。
塗料の耐用年数と長期修繕計画を合わせる
塗装工事で使う塗料の耐用年数と、長期修繕計画のタイミングを合わせることも大切です。
マンションの周囲に足場を設置するには、かなりの費用がかかります。
他の補修工事と一緒に塗装工事を行なうと足場の設置は1回で済むので、費用の節約になりますね。
業者任せにしない
中には手抜き工事を行なう施工業者も存在します。
例えば鉄部の塗装工事で錆止めを行なわず、そのまま中塗りや上塗りを施したり。
これでは劣化が早まってしまいます。
事前に業者と入念に打ち合わせをするのはもちろん、工事中も業者に任せきりにしてはいけません。
また業者選びの際は、はじめから1社に絞らず、2~3社で相見積もりを取りましょう。
相場が把握しやすく工事内容の比較もできるのでおすすめです。
まとめ
最後に今回の記事の内容をまとめていきますので、おさらいしてみましょう。
・塗装工事をすることにより、建物の見た目が良くなり、寿命も長くなる
・塗料にはシリコンやフッ素など、さまざまな種類がある
・費用相場は1戸あたり13~22万円ほど
・カタログの色だけでは決めず、実際に塗ってみたり太陽光の下で確認したりする
・長期修繕計画に合わせて塗料を選ぶのがおすすめ
・相見積もりで業者を選ぶ
マンションの外壁塗装工事では塗料選びが大切です。
ぜひ今回の記事を参考に、塗装工事を成功させてみてくださいね。