シーリング工事の耐久性は?種類や耐用年数について解説
「シーリング工事の耐用年数は?」
「シーリング工事は、いつ行なうのが良いの?」
こんな疑問をお持ちのかたは多いようです。
確かにシーリング工事は頻繁に行なうものではないので、疑問が出てくるのは当然かも知れませんね。
そこでこの記事では、シーリング工事の耐用年数について解説していきます。
シーリング材の種類についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
シーリング工事の必要性
シーリングには家を守る役割があります。
雨水が建物内に侵入するのを防いだり、外壁材同士がぶつかってヒビが入らないようにしたり。
家は多くの部材で構成されているので、部材同士の継ぎ目をきちんと接続する必要があるのです。
シーリング工事を適切に行なうことにより、建物の寿命が延ばせ、資産価値も高まりますよ。
また建物の気密性を高める目的でも、シーリング工事が行なわれます。
シーリング材の種類
シーリング材には、以下のようにさまざまな種類があります。
シリコン系
最も多く使われているのがシリコン系です。
リーズナブルな割に耐久性や対候性もあるので、屋内外で使われます。
ただし上から塗装するとすぐに剥がれてしまうので、塗装が必要な箇所には適しません。
変成シリコン系
耐候性や耐久性が高く、オールマイティに使えるのが特徴の変成シリコン系。
外壁の目地や窓枠などで使われます。
塗装の前と後、どちらでも使えるメリットがあります。
ただし値段は少し高めです。
ウレタン系
乾燥後はゴムのような弾力性を持ちます。
耐久性はあるものの紫外線に弱いので、施工後は上から塗装が必要です。
コンクリートのひび割れ補修などで使われます。
アクリル系
水溶性のシーリング材です。
湿った場所でも施工できる利点はありますが、耐久性が低く肉痩せもしやすいです。
住宅のリフォームで使われることは少ないです。
油性系
シーリング材の元祖です。
表面は硬化しますが、内側は固まりません。
現在では使われることは少ないですが、釘打ち部分の補強のために使われたりすることもあります。
シーリングの耐用年数
シーリングの耐用年数は「5~10年」と言われています。
一般的には10年前後で打ち替えが行なわれます。
ただしシーリング材の種類や建物がある環境によって、4~5年で劣化してくることも。
シーリングの劣化を放置すると建物の耐久性が下がります。
定期的に点検して劣化症状を見逃さないようにしたいですね。
シーリング工事の作業手順は?
シーリング工事は、以下のような手順で行なわれます。
ここでは既存のシーリングを除去してから新たにシーリングを施す「打ち替え工法」の手順について解説していきます。
既存のシーリング材の除去
まずはカッターやペンチなどを使って、劣化したシーリングを除去します。
この時に目地を綺麗に掃除しておくと、シーリングの耐久性が向上します。
養生
次に、施工部分以外にシーリング材が付かないように、周囲にマスキングテープを張って養生(保護)します。
プライマー(下塗り材)の塗布
シーリング材が接着しやすくなるプライマーを塗ります。
シーリングの充填
ここでようやくシーリング材を注入していきます。
注入後は、ヘラを使って慣らします。
養生の除去
シーリングが乾燥する前に養生を剥がして、施工完了です。
施工後、シーリング材は1~2日かけて乾燥します。
シーリング工事の注意点
シーリング工事を行なう際には、以下のことに注意が必要です。
工事時の天候や気温
シーリング工事では、工事時の天候や気温を気にする必要があります。
雨の日や寒い日は施工に向いていません。
気温15~25℃、湿度80%未満、曇りで無風の日が最も適していると言われています。
工事に適さない状況でシーリング工事を行なうと、硬化が遅くなったりして作業に問題が発生しがちです。
シーリング材の有効期限
有効期限が切れているシーリング材を使う業者もあるので注意が必要です。
可能であればシーリング材の有効期限が切れていないかどうか、現場で確認しましょう。
施工業者の経験や技術
経験や技術を伴わないシーリング工事はNGです。
施工不良により建物のひび割れや水漏れなどが発生する場合があるので、施工経験が豊富で技術力の高い施工業者に依頼することをおすすめします。
シーリング工事まとめ
最後に、今回の記事の内容をまとめていきます。
- シーリング工事を雨水の侵入や外壁のひび割れから建物を守る
- シーリング材には「シリコン系」「ウレタン系」 など種類がある
- 耐用年数は5~10年が一般的
- 天候や気温、シーリング材の有効期限、施工業者の腕によって施工品質が変わる
シーリングは外壁材の中でも特に劣化しやすいので、定期的に点検することが大切です。
シーリング工事をお考えのかたは、信頼できる施工業者をぜひ探してみてくださいね。