定期メンテナンスが必要なサッシ回りのシーリング
コーキングとは、英語の直訳では「詰め物をする」という意味であり、建築現場では外壁材や屋根材、配管回りなどに生じる物理的な隙間に詰め物をして、そこから水や汚れが入り込んだり、空気やガスなどが漏れたりしないようにするという意味を持っています。人が暮らす建物ではほとんど採用されているアルミサッシの場合には外壁材との間に必ず隙間ができるため、専用のコーキング材を使用して隙間を埋め、雨漏りをシャットアウトするための防水工事を施す必要があります。サッシとの隙間を埋めたシーリング材が防水性・水密性という機能をしっかりと果たすためには、定期的なメンテナンスが必要です。なぜなら、シリコンやウレタンなどの材質でできたコーキング材は、その特性上耐用年数の面でサッシや外壁材よりも早く劣化し、太陽の紫外線や温度差などの影響を受けて、約3~5年を経過するとひび割れ、肉やせ、はく離といった劣化が始まるからです。外部からの水分の浸入を防いだり、建物の動きに追従して伸縮したりといった保護性能が発揮できなくなり、建物全体の劣化スピードが速くなります。
サッシ回りにシーリングを施す理由とは
アルミサッシと外壁材との隙間にシーリング工事を施すのは、雨水をはじめとする水分が建物内部に浸入することを防ぐことと、地震や強風、大型車の通行などによって建物全体が揺れた場合の負荷を緩和するという2つの目的を果たすためです。戸建て住宅やアパートなどで採用されることが多いサイディングボード、マンションのタイル壁、比較的古い住宅に多いモルタル壁など、どのような外壁であってもサッシとの間には隙間ができるため、シーリング工事は必須です。コーキング材を充填した目地は、外壁材よりも傷みが早いという特徴があり、一般的な条件下では3~5年もすれば劣化してきます。剥がれ、ひび割れ、シワなどの症状が出ている場合には、早めのメンテナンスが必要です。
シーリングのメンテナンス方法について
補修方法は、劣化した元のコーキング材を全て撤去し、全く新しいコーキングを充填する「打ち替え」と、劣化したコーキングの上から新しいコーキングを充填する「増し打ち」という2種類の方法があります。打ち替えの場合には、壁やサッシに密着しているコーキング材をカッターナイフ等の様々な道具で綺麗に除去する作業が重要です。また、外壁の表面やサッシを傷つけないようにすることも意識します。その後、養生テープ貼りからプライマー塗布、コーキング材の充填へと進みます。増し打ちの場合にも、養生テープ貼りからプライマー塗布、コーキング材の充填、ならし、乾燥という手順で進めます。どちらの場合も、完全に隙間を埋め、耐久性を最大限発揮できるように細心の注意が必要です。
サッシ回りでよくある雨漏りの原因とは
サッシ回りへのシーリング工事のまとめ
定期的なチェックで雨漏りに怯えない安心の暮らしを
あらゆる建物に採用されているアルミサッシは、シーリング工事の中でも重要性が高いと言えます。外壁とサッシの間を埋めているコーキング材は3~5年程度の比較的短い間に劣化が進行するだけではなく、日常の暮らしの中でそこに注目することはほとんどないため、雨漏りのリスクに気付きにくいと言えます。外壁のサイディングボードやタイルの耐用年数と比べて短い周期でメンテナンスをすることによって、雨漏りや漏水の危険性を減らし、安心して暮らすことができます。サッシ回りから起こる雨漏りを確認するポイントとしては、サッシ回りの外壁にひび割れ・変色・塗装の剥がれが生じていないか、コーキング材に劣化・欠損・剥がれがないかといった点が挙げられます。また、窓に水滴がついていないのにサッシ部分だけが濡れている、窓周辺の壁にカビが発生している、クロスに染みや変色がある、窓下の床に湿気があるといった症状も雨漏りと関連があるかもしれません。材料問屋でもある株式会社大浦屋では、防水工事やシーリング工事を請け負っており、劣化状況の無料診断も承っておりますので、お気軽にご相談ください。