外壁のコンクリート防水塗料について。費用相場や業者選びの注意点を解説!
「外壁のコンクリートって防水加工は必要なの?」と疑問に思っているかたはいませんか?
外壁にコンクリートが使われた建物は多いですが、防水について考える機会が少ないかたが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、コンクリート防水について解説していきます。
費用相場や業者選びの注意点についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
コンクリートに防水性能はあるの?
コンクリートは水に強そうなイメージもありますが、コンクリートにはあまり防水性能は期待できません。
雨水に長期間さらされると、コンクリートの成分が変化します。
原材料である砂や砂利の結合が弱くなり防水性能が落ちていきます。
さらにコンクリートが劣化すると内部の鉄筋が錆びて、建物自体の強度も落ちてしまいます。
そこで防水塗料を塗って、コンクリートの防水性能を高める必要性が出てきます。
コンクリート防水のメリット
外壁のコンクリートに防水工事を行なうと、次のようなメリットが得られます。
・外観が良くなる
・建物が長持ちする
・建物の資産価値を維持できる
・藻やカビが発生しにくくなる
つまりコンクリート防水をすることにより、建物が良い状態に保たれるわけです。
コンクリート用塗料の種類
コンクリート外壁には、以下の4種類の塗料が使われるのが一般的です。
撥水剤(はっすいざい)
コンクリート外壁の防水で最も多く使われるのは、透明な撥水剤です。
撥水剤を塗ることにより、コンクリートに水が侵入するのを防げます。
汚れも付着しにくくなりますよ。
また一般的な外壁用塗料とは異なり、プライマー(下地用塗料)を使いません。
ただし耐用年数は5年前後と一般的な塗料よりも短めなので、こまめなメンテナンスが必要です。
ちなみに透明塗料なので、下地の補修跡などは隠せません。
カラークリヤー塗料
撥水剤の上に、さらにカラークリヤー塗料を塗ります。
下地の補修跡などが目立たなくなるメリットがあり、耐候性も付加できます。
シリコン系塗料の場合は12年前後、フッ素系塗料の場合は15年前後の耐用年数です。
ただし撥水剤のみの場合に比べると、施工費用は高くなります。
弾性塗料
柔軟性のある塗料で、ひび割れの補修ができるメリットがあります。
ただし不透明の塗料を塗るので、元のコンクリートの風合いは消えてしまいます。
塗料を複数回塗り重ねる必要もあるので、施工費用は高めです。
打ちっぱなしコンクリート描写再現工法(フッ素+光触媒)
コンクリート打ちっぱなしのような外観を、塗装で再現する工法です。
コンクリートの美観を保ちつつ、下地の耐久性も高まります。
カビや汚れが付きにくくなるだけでなく、遮熱効果もあります。
ただし施工には高い技術が必要となるため、施工業者は限られるでしょう。
また施工費用もかなり高くなります。
コンクリート防水の費用は?
コンクリート防水では、以下のような費用がかかります。
塗料の種類 | 耐用年数 | 1㎡あたりの費用相場 |
撥水剤 | 5年前後 | 1,500円 |
カラークリヤー塗料 | 10年前後 | 3,000~3,500円 |
弾性塗料 | 10年前後 | 2,700円 |
描写再現工法 | 5~15年 | 5,000円 |
ただし上記はあくまでも目安です。
施工内容や業者の違いなどによって費用は変わりますよ。
外壁コンクリートにメンテナンスが必要な症状は?
外壁コンクリートに以下のような症状があった場合は、防水工事の検討が必要です。
・ひび割れ
・藻やカビの発生
・建物内部の雨漏り
・コンクリートの剥落
DIYで塗装できる?
自分でコンクリート防水を行なうのも不可能ではありませんが、おすすめできません。
塗装する前の下地処理は初心者には難しいですし、仕上がりのクオリティも低くなりがちです。
クオリティが低い塗装をしてしまうと建物を十分に守れなくなるので、プロの業者に任せてしまったほうが安心です。
業者選びの注意点
外壁のコンクリート防水をお考えのかたは、以下の基準で業者を選ぶのがおすすめです。
相見積もりを取る
施工業者を選ぶ際は複数の業者に見積もりを出してもらい、価格や工事内容などを比較すると良いでしょう。
ちなみに見積書に「工事一式」と省略されて書かれてある場合は注意が必要です。
料金が水増しされている恐れがあるので、細かい工事内容と費用についてしっかりと記載してもらいましょう。
価格のみで選ばない
「価格が安い」という理由だけで業者を選んではいけません。
質の低い塗料を使っているケースが多く、塗り替え頻度が多くなりがちです。
「頻繁な塗り替えで、結局は高額になってしまった」というケースも多いので気を付けましょう。
対応の丁寧さをチェックする
依頼主とのコミュニケーションをあまり取らない業者や、丁寧に話を聞いてもらえないような業者は避けましょう。
意思疎通が図れていないと、後々のトラブルに繋がります。
コンクリート防水まとめ
最後に、この記事の内容を簡単にまとめていきます。
・コンクリートに防水性能は期待できない
・コンクリート防水で建物の寿命が伸びる
・塗料は「撥水剤」「カラークリヤー塗料」「弾性塗料」「描写再現工法」の4種類
・ひび割れやカビの発生、剥落などがあればメンテナンスが必要
・DIYはやらないほうが無難
・業者選びでは「相見積もり」「価格のみで選ばない」「対応の丁寧さ」といったことが大切
外壁にコンクリート防水は必須です。
塗料選びにもこだわることで、建物の資産価値が維持しやすくなりますよ。
あなたの家を守るために、ぜひコンクリート防水を検討してみてください。