モルタル防水と防水モルタルの違いは?
「モルタル防水と防水モルタルの違いが分からない」というかたは多いようです。
そこでこの記事では、モルタル防水と防水モルタルの違いについて解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
モルタル防水と防水モルタルの違い
モルタル防水と防水モルタルには、以下のような違いがあります。
モルタル防水とは
モルタル防水とは、建物の屋上やベランダなどに行なう防水工事(塗膜防水)の一種です。
ただしモルタル防水は、他の防水工事と比べると防水性能は低めです。
雨漏りが起こっても問題ないような場所への施工に限られます。
地下や、鉄筋コンクリートの庇(ひさし)にモルタル防水が使われたりします。
築年数の多い建物では、モルタル防水が使われているケースは多いです。
ちなみモルタル防水にはA種~D種の4種類があります。
A種
下塗りと上塗りの2工程で行われます。
下塗りにはポリマーセメントモルタル、上塗りには防水モルタルが使用されます。
B種
下塗り、中塗り、上塗りの3工程で行われます。
下塗りにはポリマーセメントモルタル、中塗りと上塗りには防水モルタルが使われます。
C種
下塗りと上塗りの2工程で行われます。
下塗りと上塗りの両方にポリマーセメントモルタルが使われます。
D種
下塗り、中塗り、上塗りの3工程で行われます。
すべての工程にポリマーセメントモルタルを使います。
防水モルタルとは
防水モルタルとは、防水性能を付加したモルタルのこと。
モルタルに添加物を配合して作られています。
防水モルタルは外壁の補修や、庭に池を作る際に使われたりします。
ちなみにモルタルは、セメントに砂と水を混ぜて作られます。
モルタルは水を通しにくいものの、微細な穴が無数に空いているため水を吸収してしまいます。
そのため防水性能を付加することが必要なのです。
ただし防水モルタルでも完全に防水できるわけではありません。
通常は、追加で防水塗装を行ないます。
モルタル防水は下地作りも大切
モルタル防水を施す前の下地作りも大切です。
下地の表面は適度に粗くしておく必要がありますよ。
ワイヤーブラシなどを使ってレイタンス※を除去することも必要です。
下地のコンクリートにクラックがある場合は、補修も行なっておきます。
また下塗りの前には、下地を水で洗って、適度に湿らせる必要もありますよ。
※レイタンス…コンクリート表面にできる多孔質で脆弱な層。生コンクリート内の微粒子がコンクリート表面に現れるのが原因。コンクリートと分離した水分と一緒に発生することが多い
モルタル防水のまとめ
最後に、この記事の内容をまとめてみましょう。
・「モルタル防水」は防水工事の一種
・「防水モルタル」は防水機能が付加されたモルタル素材
・モルタル防水は下地作りも大切
モルタル防水は防水性能が低めですが、場合によっては必要になることも。
ぜひ今回の記事を参考に、モルタル防水の施工を検討してみてくださいね。