防水工事に欠かせない保護塗装とは|トップコートの必要性や費用目安を紹介
2024/05/14
防水工事において重要な役割を果たすのが、保護塗装です。 保護塗装は建物や構造物を外部からの刺激や劣化から守り、耐久性や美観を保つ役割を担います。 トップコートとして施される塗料は、耐候性や防水性を高めるためのものです。
この記事では、保護塗装の必要性やトップコートの役割、費用目安について詳しく紹介していきます。 建物の長寿命化やメンテナンスの重要性を理解するために、防水工事を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
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防水工事で必要な保護塗装とは
保護塗装は防水工事において欠かせない要素で、防水層を形成した後に上から塗布するものです。 一般的にトップコートとも呼ばれ、防水層を紫外線や気候の影響から保護する役割を果たします。
紫外線は、防水塗膜を劣化させる要因の1つです。 保護塗装は防水層の劣化を防ぎ、耐久性を向上させます。 また、保護塗装は防水層を汚れや腐食からも保護し、長期間にわたって効果を保つ点も特徴です。 そのため、防水工事の最後に丁寧に施す必要があります。
保護塗装の必要性について
防水層は紫外線によって劣化しやすく、その結果防水機能が低下することがあります。 そこで、防水機能を維持するために保護塗装が必要です。 保護塗装自体には直接的な防水機能はありませんが、防水層を保護することで防水機能を維持し、寿命を延ばす役割があります。
このように保護塗装は防水層の劣化を防ぎ、防水性能を長期間にわたって維持するために不可欠です。 適切な保護塗装を施すことにより、防水工事の耐久性や効果を高められます。
保護塗装の種類を紹介
保護塗装にはさまざまな種類があり、施工箇所や防水層との相性を考慮して選定します。
>最適な保護塗装を選ぶことにより、最大限の効果を発揮できるでしょう。
ウレタン防水・シート防水・FRP防水・アスファルト防水で使用される保護塗装について、以下に詳しく紹介します。
■ウレタン防水の保護塗装
ウレタン防水の保護塗装には、アクリルウレタン系とフッ素系の2種類があります。
アクリルウレタン系の保護塗装は、一般家庭や小規模な建物での防水工事に最適です。
耐久性がありさまざまな気候条件に対応できるため、屋内外の防水に広く利用されています。
また、施工が比較的簡単でコストを抑えられるのもメリットです。
一方、フッ素系の保護塗装は耐久性が非常に高く、化学的な薬品や紫外線からの保護に優れています。
これにより商業施設や工業施設など、より厳しい環境下での使用におすすめです。
ただし、高価で施工も専門知識を要するため、一般的な住宅や小規模な建物ではあまり使用されません。
■シート防水の保護塗装
シート防水の保護塗装には、水性タイプを使用します。
これは、シート防水の基材である合成ゴムとの密着性が高く相性が良いためです。
また、水性タイプは環境に優しいという点から、近年さまざまな構造物に用いられています。
一般的に大規模な建物や構造物で使用されることが多いため、高い耐久性が必要です。
シート防水は耐久性がありながらも環境負荷が少ないため、現代の建築において重要な要素と言えるでしょう。
■FRP防水の保護塗装
FRP防水の保護塗装には、ポリエステル系とアクリルウレタン系の2種類があります。
ポリエステル系の保護塗装は重ね塗りによる施工が難しいため、FRP防水での塗り替えには適していません。
そのため、塗り替えの際はアクリルウレタン系の保護塗装を用いるのが一般的です。
アクリルウレタン系は、耐久性が高く施工が比較的簡単といった特徴があります。
また、耐候性があり屋外での使用にも適しているため、屋上やテラスなどの防水工事に最適です。
■アスファルト防水の保護塗装
アスファルト防水の保護塗装は、シート状と液状のアスファルトを使用して防水層を形成する方法です。
耐久性が高く防水効果に優れているため、大型物件や公共施設などでよく使用されます。
アスファルト防水の保護塗装には、反射塗料を使用することが多いです。
これにより防水層の表面を保護し、酸化や紫外線による劣化を予防します。
反射塗料は防水層の耐久性を高めるだけでなく、外観を美しく保つ役割も果たしているのです。
保護塗装に起こる劣化症状
保護塗装の性能や美観を保つには、定期的な塗り替えが必要です。
耐用年数や寿命を超えたり使用環境が悪かったりすると、さまざまな劣化症状が現れます。
劣化症状を放置すると他の症状が現れるほか、建物の構造に影響を及ぼす恐れがあるため注意が必要です。
以下のような劣化症状を発見した場合は、放置せず早めに専門業者に相談して対処しましょう。
■ひび割れ・剥がれ
保護塗装のひび割れや剥がれは、防水層が気温の変化や建物の動きによって収縮するのが原因です。
塗装表面に強い応力がかかり、ひび割れや剥がれが生じます。
気温の急激な変化や建物の基礎部分など、動きが大きい箇所ではこれらの症状が顕著に現れやすいのが特徴です。
放置すると雨水が浸入して、建物内部の損傷やカビの発生などの問題を引き起こす可能性があります。
そのため、ひび割れや剥がれを発見した場合は早めの修復や補修が必要です。
■色褪せ
色褪せは劣化の初期症状で、紫外線が主な原因です。
南向きの壁面や屋根など、直接太陽光が当たる場所では色褪せが起こりやすい傾向にあります。
色褪せが進行すると塗装の見た目が劣化し、建物全体の美観が損なわれる可能性が高いです。
塗装の表面が脆くなりさらなる劣化を引き起こすため、定期的にメンテナンスや塗り替えを行いましょう。
■チョーキング現象
チョーキング現象とは、保護塗装の表面が粉状に剥がれ落ちる現象です。
塗料に含まれる薬剤が劣化し、表面に白い粉が付着することで起こります。
長期間放置された塗装や、紫外線や大気汚染など外部要因にさらされた塗装で発生しやすいです。
そのまま放置すると塗装の表面が劣化し、防水性能の低下を招きかねません。
塗装の密着性が悪くなり、塗り替え時の処理が困難になることもあるため、早めに専門業者に相談しましょう。
■摩耗
保護塗装は、歩行や重いものの移動などによって摩耗することがあります。
建物の出入り口や階段など、通行量の多い場所では摩耗が進みやすいです。
摩耗によって塗装の表面が損傷すると、防水性能や耐久性が低下する可能性があります。
また、塗装の表面が粗くなったり色褪せたりして、建物全体の外観を損なう原因です。
同時期に防水工事を行った場合でも、場所によって摩耗の程度が異なるため、定期的にチェックしましょう。
■苔・カビ・雑草
日当たりが悪く湿度が高い場所は、苔・カビ・雑草などが生えやすいです。
これらは保護塗装の表面に付着し、劣化や損傷を引き起こします。
苔・カビ・雑草が生えると美観が損なわれるだけでなく、建物全体の価値や印象も下がるでしょう。
また、防水層や保護塗装を侵食すると、劣化を促進させます。
雑草の根が防水層に到達すると、保護塗装や防水層の劣化・損傷を引き起こす場合もあるため注意が必要です。
建物内部に雨水が浸入すると、構造や内部設備に深刻な損傷を与える可能性があります。
また、苔やカビは湿った状態で滑りやすくなるため、歩行時に転倒を防ぐ意味でも早めに除去しましょう。
防水工事の流れや保護塗装を実施するタイミングとは
防水工事は、正しい手順と技術が必須です。
実際の流れや保護塗装を実施するタイミングを、以下で見ていきましょう。
①高圧洗浄
塗料を塗布する前に、施工箇所を高圧洗浄します。
防水工事では表面の清潔さが施工の品質に直結するため、高圧洗浄は非常に重要です。
また、表面に付着した汚れや塗膜を取り除くことで、下地処理の効果が高まります。
②下地処理
下地処理は、表面の凹凸・クラック・傷みなどを修復し、塗装の密着性を高めるための工程です。
防水工事全体の耐久性や、品質を向上させるために欠かせません。
③プライマー塗布
プライマーは下地と塗料の密着性を高める役割があり、防水層の耐久性や効果を向上させます。
また、表面の吸水性を調整し、均一な塗装表面の形成が可能です。
④下塗り
下塗りは、防水性を高めるための基礎となる塗装工程です。
耐久性や耐候性を向上させる役割を果たします。
⑤中塗り
下塗りが完了したら、中塗りを行います。
中塗りは下塗りと上塗りの間に施される塗装工程で、防水層を形成するために重要です。
⑥上塗り
上塗りは最終的な仕上げ工程で、外部からの影響や劣化から建物を保護するために行います。
⑦保護塗装
防水層の形成が終わったら、最後に保護塗装を行います。
保護塗装は、紫外線や気候条件から防水層を守り、耐久性を向上させるのが目的です。
保護塗装工事の費用目安
保護塗装は年月が経つと劣化していくため、定期的に塗り替えなければなりません。
そこで気になるのが施工にかかる費用ではないでしょうか。
保護塗装工事の費用は、使用する防水材料や施工方法によって異なります。
それぞれの防水方法について、費用目安を見ていきましょう。
- ウレタン防水:1平方メートルあたり1,600〜1,700円
- シート防水:1平方メートルあたり900〜1,500円
- FRP防水:1平方メートルあたり1,700〜2,200円
- アスファルト防水:1平方メートルあたり1,000〜3,000円
これらの価格は一般的な目安であり、実際の費用は施工方法・施工条件・施工面積などによって異なります。
工事費用には、材料費だけでなく施工費や付帯工事費用も含まれるため注意が必要です。
業者によって費用が異なる場合があるため、複数社から見積もりをとって費用や施工内容を確認しましょう。
施工後のトラブルを防ぐためには、建物の状態や要望に合わせて専門業者と相談しながら適切な防水工事プランを検討することが大切です。
保護塗装を塗り替えるタイミングと注意点
■保護塗装を塗り替えるタイミング
保護塗装は、建物や構造物を外部からの影響や劣化から保護する役割を果たします。
常に風雨にさらされているため、性能を維持するためには定期的な塗り替えが重要です。
一般的な目安としては、5年に1回の塗り替えが推奨されています。
ただし、保護塗装の種類や使用環境によって耐用年数が異なるため一概には言えません。
5年未満での塗り替えが必要な場合もあれば、10年以上塗り替えなくても良い場合もあります。
塗り替えのタイミングを見極めて適切な施工を行うことにより、防水層の劣化や損傷の進行を防げるでしょう。
防水層までダメージが広がると、保護塗装の塗り替えだけでは済まないため、劣化が進行する前にメンテナンスを行うことが重要です。
保護塗装の定期的な塗り替えは、建物の耐久性や美観を保つために欠かせない作業と言えます。
■保護塗装を塗り替える際の注意点
保護塗装を塗り替える際には、いくつかの注意点があります。
防水層まで劣化している場合は、保護塗装の塗り替えだけではなく防水工事を含めた補修が必要です。
劣化が進んだ防水層は、建物に水漏れや構造的な問題を引き起こす恐れがあるため適切な対策をしなければなりません。
また、普段見えない場所は劣化に気づきにくいため、定期的に点検を行いましょう。
建物の基部・屋根裏・排水溝など、水がたまりやすい場所や隠れた部分は劣化が進行しやすいです。
定期的な点検を行うことで劣化や損傷を早期に発見し、最低限の補修で済みます。
塗り替え作業を行う際には、専門業者に相談して適切な塗料や施工方法を選定しましょう。
施工時には安全に配慮し、周囲環境への配慮も忘れないようにすることも大切です。
保護塗装の塗り替え工事を行う業者
保護塗装の塗り替え工事は専門的な知識と経験が必要なため、防水業者に依頼しましょう。 防水業者は防水工事に精通しており、建物や構造物を水から保護するための専門知識を有しています。
保護塗装の塗り替えを行っている塗装業者もありますが、必ずしも防水の知識があるとは限りません。 トラブルを避けるためにも、保護塗装の塗り替え工事は防水業者に相談ことをおすすめします。 最適な業者を選定することで、高品質かつ要望に沿った施工を行ってくれるでしょう。
まとめ
保護塗装は建物や構造物を外部からの刺激や劣化から守り、耐久性や美観を保つ役割を担います。
- 保護塗装は防水工事の不可欠な要素で、紫外線や気候の影響から防水層を保護する
- ウレタン防水・シート防水・FRP防水・アスファルト防水それぞれに適した保護塗装がある
- ひび割れ・剥がれ・色褪せ・チョーキング現象・摩耗・苔・カビ・雑草が劣化症状として現れる
- 防水工事は高圧洗浄・下地処理・プライマー塗布・下塗り・中塗り・上塗り・保護塗装の順で施工する
- 保護塗装工事の費用は施工方法によって異なるが、目安は1平方メートルあたり1,000~3,000円
- 一般的には5年に1回の塗り替えが推奨されるが、環境や材料によって異なる
- 保護塗装の塗り替え工事は、専門的な知識と経験を持つ防水業者に依頼する
今回の記事では保護塗装に関して、その必要性や費用、注意点などについてを解説しました。
防水工事において欠かせないプロセスのため、施工を検討している方はぜひ参考にしてみてください。