ウレタン防水が劣化したらどうなる?原因や補修方法を解説
2024/05/14
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建築物に使われる建築資材は、水に弱い性質を持つものが少なくありません。
そのため、しっかりと防水を施さないと、建造物そのものの寿命を縮めてしまうことになりかねないのです。
防水の工法にはさまざまな種類がありますが、施工のしやすさや耐久性の面から、幅広く採用されているのがウレタン防水です。
ウレタン防水とは、ウレタン樹脂を液体状にした塗料を繰り返し塗り重ねることによって、防水層を構成する防水工事です。
8~10年程度の耐久性がありますが、さまざまな条件によって劣化のスピードは異なります。
建物への浸水を防ぐウレタン防水の機能が劣化すると、どうなってしまうのでしょうか。
この記事では、ウレタン防水が劣化していく原因と、その補修方法について詳しく解説します。
「建物の防水効果が薄れてきた」とお感じの方や「ウレタン防水をしようかな」とお考えの方は、ぜひご参考ください。
ウレタン防水を行う理由
ウレタン防水を行う一番の理由は、建造物にしっかりとした防水効果を持たせるためです。
ウレタン樹脂を液体状にした塗料を塗り重ねていくウレタン防水は、非常にシンプルな工法です。
この塗料は「ウレタン防水材」と呼ばれ、数回にわたって塗り重ねていくことで、非常に軽い防水層を構成します。
さらに、防水効果を高めるための補強布を、ウレタン防水材の間に挟んで仕上げることもあります。
こうしたウレタン防水が持つ特徴によって高い防水機能を維持しつつ、建物に負担をかけずに済むのです。
また、液体の防水材は形状を問わずさまざまな場所に塗布できることも、ウレタン防水を行う理由となっています。
屋根・ベランダ・屋上など、建造物に防水加工を必要とする場所は数多くありますが、これらの場所に同じ方法で施工ができるからです。
このように多くの利点を持つウレタン防水は、さまざまな場所でしっかりと防水効果を発揮し、建物を水によるダメージから守ってくれます。
ウレタン防水で起こる劣化症状
ウレタン防水の耐久年数は比較的長めではあるものの、時間の経過とともに徐々に劣化が進んでいきます。
劣化が進むと建物に雨水や大気中の湿気が染み込んでいくため、建造物への被害を防ぐために再度施工を行わなければなりません。
建造物へのダメージを防ぐには、早めに劣化症状に気づくのがポイントです。
ここでは、ウレタン防水が劣化した際に現れる症状について詳しくご紹介します。
■チョーキング現象
チョーキング現象とは、長年にわたって紫外線や雨風にさらされたウレタン防水材が劣化して、粉状になる現象です。
手で触ると白い粉がついたり、触ったことによって防水層がボロボロになったりすることも少なくありません。
ウレタン防水層にチョーキング現象が発生している場合、建物に対する防水性能は著しく落ちています。
■膨れ
ウレタン防水の施工時に下地の乾燥が十分でなかったり、プライマーの量が適切でなかったりした場合に起こるのが、ウレタン防水層の膨れです。
防水層と下地の間に入り込んだ水分は、太陽の熱によって温められて水蒸気になり、膨張と収縮を繰り返します。
その結果、防水層の膨れた部分が破れてしまうこともあるでしょう。
■破れ
ウレタン防水は液体のウレタン樹脂を繰り返し塗り重ねていくことで塗膜を作り、水の浸入を防ぐ工法です。
しかし、施工時にウレタン防水材の重ね塗りをしっかりと行っていないと、薄い塗膜が出来上がってしまいます。
塗膜は紫外線が当たることで劣化していきますので、紫外線が降り注ぐ場所ではウレタン防水層が破れていく劣化症状が見られます。
■剥がれ
ウレタン防水層の剥がれは、紫外線や雨水による防水層へのダメージのほか、ウレタン防水を施した場所を歩いた際の摩擦が原因で起こります。
雨水がウレタン防水層と下地の間に入り込むと、補強布が剥がれてしまうこともあるため注意が必要です。
ウレタン防水層の上にはトップコートが塗られていますが、防水層が剥がれている場合はトップコートも劣化しており、すでに防水機能を失っています。
■亀裂
ウレタン防水層に亀裂が生じるのは、主に下地に動きのある場所です。
揺れや振動が伝わる場所では防水層と下地の間に隙間が生じ、そこから雨水が入り込んできます。
入り込んだ雨水は熱によって気化して膨張し、ウレタン防水層を劣化させてしまうのです。
その結果、ウレタン防水層だけでなく、下地にも亀裂が入ってしまいます。
■トップコートの色あせ
ウレタン防水材で作られた防水層の一番上に塗られているのが「トップコート」と呼ばれる防水液です。
トップコートはウレタン防水層を保護する機能を持っていますが、年月の経過とともに徐々に劣化してきます。
最もわかりやすい劣化症状はトップコートの色あせで、部分的に生じることもあれば、紫外線や雨風が当たる部分に広範囲にわたって生じることもあります。
放置しておくとトップコートが剥がれてしまい、その下の防水層にダメージが及ぶのは避けられません。
劣化症状で異なるウレタン防水の補修方法
ウレタン防水層に劣化症状が見られたら、早急に補修に取り掛かることが重要です。
補修するのが早ければ早いほど、入り込んだ水が建物に与えるダメージを食い止められます。
ただし、ウレタン防水の補修は劣化症状の種類によって異なるため、適切な補修方法を行うのがポイントです。
- チョーキング現象…トップコートの塗り直し
- 膨れ…通気性を持つ通気緩衝シートを使用し、通気塔を設ける「通気緩衝工法」で再施工を行う
- 破れ…破れた部分を剥がして補修、範囲が広い場合は全体を再施工
- 剥がれ…防水層を剥がして再施工
- 亀裂…防水層・下地を含めた再施工
- トップコートの色あせ…色あせたトップコートを研磨してから下塗りを行い、再びトップコートを塗り直す
このようにウレタン防水の補修では、どのような劣化症状が現れてきたかによって、正しい補修方法を選択しなければなりません。
たとえば、防水層の膨れに対してはウレタン防水の工法を変更するのが効果的ですので、高度な知識と技術を持った専門家に相談するのがおすすめです。
ウレタン防水の劣化症状に気づいたら、防水に詳しい施工会社に相談してみましょう。
ウレタン防水で必要な劣化対策
ウレタン防水の耐久性を維持するには、早めに劣化対策を施しておくのが有効です。
ここでは、ウレタン防水で必要な劣化対策について見ていきましょう。
■下地を修復させる
ウレタン防水の劣化を防ぐには、施工前の対策が効果を発揮します。
下地に直接ウレタン樹脂を塗る施工法ですので、下地に傷みがないかどうかを十分に確認しましょう。
傷んだ下地に塗ると防水層が剥がれやすくなるため、傷みやひび割れがある場合は丁寧に修復作業を行うのがポイントです。
■防水層に厚みを持たせる
施工を行う際は、防水層にしっかりとした厚みを持たせることが重要です。
ウレタン防水材を数回にわたって塗布し、必要に応じて補強布を加えるなどして、十分な厚みを確保しましょう。
均等に塗布することによって丈夫に仕上がりますので、劣化を遅らせることにもつながります。
■定期的なメンテナンスを行う
ウレタン防水の施工後は、定期的にメンテナンスを行うことが最も効果的な劣化対策です。
周期を決めて点検を行い、点検の際に補修が必要なところがないかを見て回りましょう。
劣化の症状が浅ければ、簡単な補修で修復できます。
ウレタン防水の依頼先の選び方
実際にウレタン防水をするとなると、どこに依頼すればよいかで迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
防水工事の仕上がりが建物の劣化にダイレクトに結びつくとあって、慎重に選びたいところですね。
ここでは、ウレタン防水の依頼先の選び方に関するポイントを見ていきましょう。
■これまでの施工実績
ウレタン防水の施工は塗装業者・防水業者のほかに、リフォーム会社やハウスメーカーなど、さまざまなところが手掛けています。
したがって、ウレタン防水の施工を依頼する際には、これまでの施工実績をしっかり調べるのがポイントです。
塗装業者であれば塗装のスキルを持っているため、防水層を作る塗膜防水の施工に長けています。
防水業者は防水工事を専門に手掛けるプロフェッショナルですので、ウレタン防水の施工を依頼するには適任と言えるでしょう。
リフォーム会社やハウスメーカーはさまざまな職人とパイプを持っており、多様な要望に応えてくれるというメリットがあります。
こうした特徴を踏まえながらこれまでの施工実績を比較し、依頼先を検討するのがおすすめです。
■アフターサービスの内容
きちんとした工事を行う会社では、施工後の不良に対応する「瑕疵保険」を用意しています。
また、独自のアフターサービスを実施していることも多く、万が一施工後に不良が見つかった時も安心です。
これまでの施工実績が豊富で、なおかつ充実したアフターサービスを実施しているところなら、工事はもちろんのこと工事後も安心して任せられます。
まとめ
ここまでウレタン防水が劣化する原因や、劣化した場合の補修方法について見てきました。
ウレタン防水は多くの建物に広く採用されている防水工法ですが、以下の点に注意しておくと、よりウレタン防水の効果を長持ちさせられる可能性があります。
- ウレタン防水は、建造物に防水効果を持たせるために行われる防水工事である
- ウレタン防水材を塗布し、必要に応じて補強布を使用したうえでトップコートで仕上げるシンプルな工法が特徴
- 幅広い場所への施工ができ、費用も抑えられるメリットがある
- ウレタン防水は年月の経過とともに、さまざまな劣化症状が現れてくる
- 劣化に対するウレタン防水の補修方法は、症状の現れ方によって異なる
- ウレタン防水の劣化対策は、下地を修復させる・防水層に厚みを持たせる・定期的なメンテナンスを行うなどが挙げられる
- ウレタン防水の施工を依頼する際は、豊富な実績を持ち、なおかつアフターサービスにも力を入れているところがベスト
ウレタン防水では軽量な防水層が仕上がることから、建物への負担が少ない防水工事です。
その効果を長持ちさせるためにも、劣化症状に関する知識を持っておくことが重要と言えます。
早めに劣化に気づければ、建造物にダメージを与える前に修復に着手できるでしょう。
さらに、ウレタン防水の耐久年数を伸ばして防水効果を長持ちさせるには、施工前から施工後に至るまで全体を把握することも大きなポイントです。
さまざまな要素を考慮しながら、安心して任せられる施工先を選んでウレタン防水工事を行ってくださいね。