狭いビルの壁で防水工事は可能なのか?無足場工法を詳しく解説!
2024/05/14
ビルやマンションをはじめとする建物は、常に紫外線・雨・風にさらされています。 このようなダメージを受け続けると、建物は徐々に劣化してしまいます。 劣化が進んでしまうと、見た目だけでなく雨漏りの被害が生じ、居住者の生活に支障をきたす可能性があり危険です。 建物の美観を美しく保って、安全に使用できる環境づくりを行うためには、定期的な防水工事が欠かせません。 しかし、ビルどうしの距離が狭く「防水工事ができないのでは」と不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 このような条件であっても、足場を用いない工法を選択することで防水工事が可能です。 今回は狭いビルにおける壁の防水工事について、メリットやポイントなどを分かりやすくご紹介いたします。
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狭いビルの壁で防水工事を行う課題とは?
壁の防水工事を行う場合、スムーズに作業できる環境が必要です。
ビルとビルの間に距離がある場合はスペースに余裕があるため、足場を組んで作業が行えます。
しかしビルどうしの距離が狭い場合、防水工事を行うにあたってさまざまな課題をクリアしなければなりません。
スムーズな施工のためにも、下記のようなさまざまな課題について踏まえておきましょう。
◼︎足場が組めない
狭いビルにおける防水工事の課題の一つは、足場が組めないことです。
足場を組むためには、約70cmほどの間隔を必要とします。
狭いビルの場合、足場を組むための十分な間隔がなく、足場自体が組めません。
建物が密集している地域に多く見られる課題で、壁の防水工事を行う際には注意が必要です。
◼︎作業が制限される
足場を組むことで、防水工事に必要な作業スペースが取れます。
しかし狭いビルの場合、足場を組めないために十分な作業スペースが確保できません。
そのため、作業員の行き交いがしづらく、作業の効率にも大きな影響を与えます。
狭いビルの場合、作業が制限されることを念頭に、余裕を持った施工のスケジュールを組むことが重要です。
◼︎周囲への配慮が必要
防水工事の施工中は、さまざまな騒音や振動が生じます。
ビルとビルの距離がある場合は気にならないことであっても、狭い場合は問題になり得ます。
狭いビルにおける壁の防水工事を行う際は、周囲への告知や説明などを十分に行うことが大切です。
また作業中においては、通行人の安全を守る対策を講じることも必要と言えるでしょう。
◼︎作業が長引く可能性が生じる
ビルとビルに十分な間隔があって足場が組める場合、作業がスムーズに行えます。
しかし、狭いビルにおける作業は、作業員の行き来や資材の持ち込みに時間を要するでしょう。
そのため、当初の予定よりも作業が長引くことも考えられます。
決まった期日までに工事を終えたい場合は、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
◼︎施工箇所へ届きづらい
ビルによっては、階数が多い場合もあります。
低層階であれば問題がなくても、高層階になると高所作業車が必要です。
狭いビルの場合、高所作業車が配置しづらいこともあり、施工箇所へ届きづらい問題が生じます。
高所作業車が配置しづらい場合は、他の作業方法について検討しなければなりません。
無足場工法とは | 工法の種類
ビルが狭いために足場が組めない場合であっても、無足場工法によって壁の防水工事は可能です。
工法には種類があるため、無足場工法を考える際は種類だけでなく、特徴についても踏まえておくことが大切です。
下記では無足場工法の種類や詳細について、ご紹介いたします。
◼︎ロープアクセス
無足場工法の一つとしてロープアクセスがあり、高所であっても作業が行えます。
ロープアクセスでは、作業員がロープを通したフルハーネスを装着して屋上から作業箇所へアクセスして作業を行います。
この際使用されるロープは、厳格な基準を満たした産業用のロープです。
また必要な機材としては、フルハーネス・セミスタティックロープ・下降器・工具類などがあります。
ロープを設置する場所がない場合であっても、パラペットクランプを使用したりアンカーと呼ばれるロープ設置用の金具を敷設したりして作業を進めることができます。
ロープアクセスによる作業は、高い安全を誇っている点が特徴と言えるでしょう。
◼︎ゴンドラ
「ゴンドラに乗ってビルの窓拭きをしているところを見たことがある」という方も多いのではないでしょうか。
ロープアクセスのほかに、箱型のゴンドラを使用する方法もあります。
ゴンドラは屋上からワイヤロープでつり下げられており、作業員がケージに乗り込んでリモコンで上下左右に移動しながら作業します。
都心をはじめとする、通行人の多い場所で用いられることの多い工法です。
安定性があり施工箇所にアクセスしやすい点が、ゴンドラを使用する作業の特徴と言えるでしょう。
無足場工法のメリット
無足場工法を用いることで、どのようなメリットがあるのかご存じでしょうか。
下記では、無足場工法におけるさまざまなメリットについてご紹介いたします。
◼︎足場を組めない場所でも作業できる
無足場工法におけるメリットの一つが、足場を組めない場所でも作業ができることです。
狭い場所や施工箇所が高い場所であっても、作業が行えます。
◼︎コストの節減につながる
足場を組むと作業スペースが確保できますが、そのぶん費用が必要です。
ビルの階数が高ければ高いほど、費用はかさむでしょう。
費用相場は約150〜200万と言われており、工事費用の約3割を占めると言われています。
無足場工法では足場を組む必要がないため、工事に必要なコストの削減につながります。
◼︎作業効率の向上
無足場工法のメリットとして、作業効率の向上も挙げられます。
ロープアクセスやゴンドラは施工箇所へ直接アクセスでき、機材の移動や作業位置の調整もスムーズです。
作業の分割も可能なため、効率よく工事が行えます。
◼︎作業期間の短縮
足場を組む場合、費用に加えて多くの時間がかかります。
また作業が完了した後も、足場の解体に時間が必要です。
無足場工法では足場を組む時間がかからないため、作業期間の短縮につながります。
◼︎周辺環境への影響が少ない
足場を組む場合、騒音や振動などが生じます。
ビルとビルの距離が近い場合においては、近隣の方とのトラブルになることもあるでしょう。
無足場工法では、騒音や振動などを最低限に抑えることができます。
人の多い地域において周囲への影響を抑えたい場合には、無足場工法を用いた壁の防水工事を検討してみましょう。
無足場工法において注意が必要なポイント
無足場工法は、足場を組む必要がない・作業箇所に直接アクセス可能な点などがメリットです。
一方で、気をつけるべきポイントもあります。
狭いビルにおいて無足場工法を用いた壁の防水工事を検討している場合は、このようなポイントについても知っておきましょう。
◼︎十分に安全を確保する
安全性を持ちながらも、工事が行える方法が無足場工法です。
しかし、フルハーネスの着用がしっかりと行えていない・作業員の経験が不足しているといった場合は、安全性が確保できません。
作業員や周囲の安全を守るためにも、装具の適切な装着・作業員のトレーニングなどをしっかりと行うことが大切です。
また、適切に作業を管理したり監督したりすることも、同様に重要と言えるでしょう。
◼︎高所作業という特殊性を理解する
安全性のある無足場工法であっても、高所での作業は作業員に大きなストレスを与えます。
作業員に無理をさせると、大きな事故につながってしまうこともあるでしょう。
適切なトレーニングはもとより、ストレスケアやサポートもしっかりと行うことが大切です。
防水工事を行う業者の選び方
狭いビルの防水工事を行ううえで、どの業者に依頼するか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
技術の不十分な業者に依頼すると、事故やトラブルにつながることもあるため、業者選びは非常に重要です。
業者選びを行う際は、下記のような点に気をつけて選ぶようにしましょう。
◼︎実績の有無・施工が可能かを確認する
技術や経験の不十分な業者へ依頼すると、事故につながることも考えられます。
過去においてどのような建物の工事を行ってきたか、また実績の有無についてしっかりと確認しておきましょう。
また依頼者が希望する工法や資材に対応しているかも、事前に確認しておくと安心です。
◼︎口コミを確認する
近年はインターネットやSNSなどで、過去にサービスを利用した方の声を知ることができます。
ご自身の依頼内容と似た依頼を過去にされている方の声は、参考になるでしょう。
業者へ依頼する前に、口コミで過去に施工した工事の内容について調べておくと安心です。
◼︎工事に掛かる費用の相場について知っておく
壁の防水工事には、さまざまな費用がかかります。
費用の相場について把握しないまま依頼を行うと、相場以上の費用を提示されることもあるでしょう。
後のトラブルとならないためにも、費用の相場を知っておくことが大切です。
また工事の項目や工程についても、事前に調べておきましょう。
◼︎見積もりをしっかりととる
防水工事を行う業者を選ぶ際は、複数の会社へ見積もりを取ることが大切です。
一社のみに見積もりを取ってしまうと、費用の相場を知ることができません。
少なくとも3社には、見積もりを取るようにしましょう。
また、見積もりの内容に不明な点がある場合は、業者へしっかりと質問して疑問点を解消しておくことも重要です。
まとめ
狭いビルの壁であっても、防水工事は行えます。
しかし、事前にメリットやポイントなどを抑えておくことが大切です。
下記のような点を踏まえたうえで、防水工事の依頼をするようにしましょう。
・狭いビルで防水工事を行う際の課題は足場が組めない・作業が制限される・施工箇所へ届きづらいことなど
・足場が組めない場所であっても無足場工法で防水工事が行える
・無足場工法にはロープアクセスとゴンドラといった方法がある
・無足場工法には足場を組めない場所でも作業が可能・コストの節減につながる・作業効率の向上などのメリットがある
・無足場工法で工事を行う場合は、安全を確保する・高所作業という特殊性を理解することが大切
・防水工事を依頼する際、業者選びが非常に重要
・業者選びを間違うと、後のトラブルや事故につながることも考えられる
・依頼先は口コミや実績を確認したり、見積もりを取ったりして信頼できるかをチェックする必要がある
防水工事は頻繁に行うものではなく、工事内容も専門的なため不安を感じる方も少なくありません。
ご自身の建物に必要な工事を提案してくれる業者へ依頼することで、より住みやすい環境づくりができるよう検討を進めていくことが大切です。