屋根の防水工事とは?屋根や屋上の種類と工法の特徴・費用相場を徹底解説
2024/05/15
屋上や屋根の防水工事、どの工法を選べばよいかお悩みではありませんか?
「アスファルト防水とFRP防水、どちらが適している?」
「工事費用の相場はどのくらい?」
「リフォームのタイミングは?」
など、防水工事の種類や方法について、様々な疑問をお持ちではないでしょうか。
建物を守る重要な防水工事は、屋上と屋根では最適な工法が異なることもあります。
また、それぞれの工法にメリット・デメリットがあり、施工方法や費用相場も大きく変わってきます。
塗装を含めた総合的な改修計画の中で、適切な防水工法を選択することが重要です。
本記事では、屋上・屋根の防水工事について、工法別の特徴や費用相場、施工時の注意点まで、専門家の視点で詳しく解説します。建物に最適な防水リフォームを計画する際の参考として、ぜひご活用ください。
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屋根や屋上から雨漏りが起こるのはなぜ
屋根は雨や風の直接的な影響を受けやすく、劣化しやすい箇所でもあります。
屋根本体や周辺が劣化しひび割れや塗装の剥がれが発生すると、隙間から雨水が浸入し雨漏りにつながってしまうのです。
また、屋根の耐用年数はおよそ10年ほどとされているため、経年劣化によって雨漏りが発生しやすくなります。
屋根からの雨漏りは室内へ浸入するだけではなく、建物の躯体や木材を腐食させてしまい、安全性が低下し私たちの暮らしに大きな悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
屋上は一般的な屋根と異なり水平の形状なので雨水が溜まりやすく、防水性が低下すると雨漏りリスクが一気に高まってしまいます。 屋根や屋上が経年劣化によって防水性が低下してしまうと雨漏りが発生しやすくなるため、定期的な防水工事やメンテナンスが欠かせません。
屋根の種類と特徴 | 適している防水工事は?
屋根には一般的な三角の形状をしている勾配がある屋根と、屋上のように勾配がないフラットな形状の屋根があります。
それぞれの形状に応じて適している防水工事が異なるため、事前に確認しておきましょう。
屋根の種類に応じてどのような防水工事が適しているのか、詳しく説明いたします。
勾配のある屋根
日本の住宅に採用されている屋根の多くは、勾配のある三角形の屋根です。
勾配がある屋根は雨や雪が流れ落ちやすい形状のため、雨漏りによるリスクも軽減できるとされています。
勾配のある屋根においては、以下に挙げる3つの種類に分類されるでしょう。
- 寄棟屋根
- 切妻屋根
- 片流れ屋根
多く見かけるのは寄棟屋根で、耐久性に優れた屋根の形状をしています。
切妻屋根は両端が切れているタイプの屋根で、風が強い地域に採用されているケースが多いでしょう。
片流れ屋根は屋根の片側のみに勾配があり、施工コストを抑えられるタイプです。
3種類の屋根において、防水工事を行う際は塗り替え・屋根材の補修・ルーフィング工事が適しています。
勾配のない屋根
デザイン性の高い住宅に採用されることが多い水平の屋根は、陸屋根・折板屋根の2種類に分けられます。
勾配がないためスタイリッシュなデザイン性を発揮し、水平の形を利用して屋上スペースを活用できるタイプの屋根です。
しかし、屋根がフラットな形状のため雨水が溜まりやすく、少しの劣化によって雨漏りに直結するケースも少なくありません。
直射日光による紫外線の影響を受けやすいため、勾配がある屋根と比べて雨漏りリスクが高いといえるでしょう。
勾配がないタイプの屋根に適している防水工事は、主に以下に挙げる3点です。
- ウレタン防水
- シート防水
- アスファルト防水
折板屋根については、ウレタン防水が適しています。
屋上の形状や劣化状況に応じて適した防水工事が変わるため、屋根の種類を把握しておくだけではなく、事前に状態を確認しておきましょう。
屋根の防水工事にかかる費用相場
屋根の防水工事は、形状によってどの工法が適しているかが異なります。
工法の違いによってかかる費用相場も変動するため、事前にチェックしておきましょう。
勾配のある屋根では、屋根材の劣化を防ぐために塗装工事や屋根材の補修を行います。
勾配のない水平な屋根は防水層の形成が必要になるため、ウレタン防水・シート防水・アスファルト防水の工法で進めるケースが多いです。
こちらでは、防水工事における費用相場について、詳しく解説いたします。
屋根塗装
角度のついている屋根は雨が直接当たる部分のため、塗膜のひび割れが起きないよう弾性のある防水機能の高い屋根塗料で防水工事を行います。
屋根塗装においては、以下に挙げる4つの種類があるため、費用相場を確認しておきましょう。
塗料の種類 | 費用相場 |
---|---|
ウレタン樹脂塗料 | 25,000~70,000円前後 |
シリコン樹脂塗料 | 30,000~80,000円前後 |
フッ素樹脂塗料 | 80,000~160,000円前後 |
無機塗料 | 100,000~240,000円前後 |
屋根材の補修
勾配のある屋根では、防水性の高い屋根塗装を行い屋根材を劣化や雨漏りから守ります。
しかし、屋根材の劣化が見られた場合は屋根塗装だけではなく、補修工事を行うケースもあるでしょう。
屋根材の補修工事においては、以下に挙げる3通りです。
補修方法 | 費用相場 |
---|---|
コーキング補修 | 数万円前後 |
屋根の葺き替え | 100万~200万円前後 |
屋根の重ね張り | 80万~120万円前後 |
軽度なひび割れの場合はコーキング補修のみで済みますが、屋根全体が劣化している場合、葺き替えや重ね張りで補修を行います。
ルーフィング交換
ルーフィングは、屋根本体の下に設置している防水シートのことです。
耐用年数は20年と長いものの、使用状況によって変動するため定期的な点検を行ったうえで適切にメンテナンスを行いましょう。
ルーフィングシートは以下に挙げる3種類があり、それぞれの費用相場について確認してください。
種類 | 費用相場 |
---|---|
アスファルトシングル | 500~600円/1㎡あたり |
改質アスファルト | 600~800円/1㎡あたり |
合成高分子系 | 200~500円/1㎡あたり |
勾配がない屋根の防水工事
勾配がない屋根の場合、以下に挙げる3つの工法で防水工事を進めていきます。
- ウレタン防水
- シート防水
- アスファルト防水
ウレタン防水工事は、液状のウレタン樹脂を施工箇所に重ね塗りして防水層を形成していきます。
施工場所を選ばずコストに優れている反面、職人の技術力によって仕上がりに差が出てしまうケースも多いです。
相場費用については、1平方メートルにつき6,500~12,000円前後とされています。
耐久性に優れていますが、紫外線の影響を受けやすいため定期的なメンテナンスが欠かせません。
シート防水では合成ゴムや塩化ビニルで作られた防水シートを、下地と防水層の間に挟んで行う防水工事です。
防水シートで防水層の厚さが均一になるため、施工しやすい性質を持っています。
1平方メートルにおける費用相場はおよそ8,000~15,000円前後とされており、機能面とコスト面のバランスが良い工法の1つでしょう。
しかし、シートの継ぎ目部分が劣化すると雨漏りにつながるため、注意する必要があります。
アスファルト防水ではルーフィングシートと液状のアスファルトを組み合わせて防水層を作る工法です。
耐久性に優れていますが、重さがあるため木造住宅には向いていません。
1平方メートルあたりの費用相場は11,000~22,000円とコストが割高になってしまう面もあるでしょう。
屋根に防水工事を行うタイミング
屋根の防水機能を維持することで、雨漏りを防ぎ建物を劣化から守ります。
防水工事は大切な役割を担っていますが「どのタイミングで行えばいいのか」とお困りの方も多いでしょう。
屋根の防水工事において、適切な工事タイミングを解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
劣化が起き始めたとき
以下に挙げる5つのサインが見られたときは、屋根の防水工事を行うタイミングと捉えましょう。
- 苔やカビが生えてきている
- 屋根の塗装が剥がれている部分がある
- 屋根材にひび割れや破損などが見られている
- 防水層にひび割れや膨張が発生している
- 屋上に水たまりができるようになった
雨漏りを防ぐためには、劣化している部分を補修する必要があります。
劣化のサインが見られた際は早急に対処する必要があるでしょう。
前回の屋根の防水工事から10年以上が経過したとき
1回の防水工事における耐用年数は、一般的に10年前後といわれています。
前回の防水工事から10年が経過している場合、見た目の異常がなくても防水工事を検討しましょう。
表面には劣化のサインが見られていない場合でも、内部で劣化が進んでいるケースがあるため注意してください。
屋根の防水工事を行う注意点
屋根の防水工事を行う際、いくつかの注意点があります。
どのような点に気を付けるべきか、詳しく確認していきましょう。
屋根の形状に応じて適した工法を選ぶ
屋根には勾配のあるもの・勾配のないものがあります。
屋根の形状によって適した工法があるため、事前に屋根の状態を確認しておきましょう。
また、工事の方法によって費用や工期が異なるため、事前に施工業者と相談しておくと安心です。
定期的に点検を行う
屋根は気候の変動による影響を受けやすいため、気が付かないうちに劣化が進むケースも多いです。
見た目は問題ない場合でも、屋根材や屋上の防水層が劣化している場合もあるため、定期的に点検を行いましょう。
軽度なひび割れや破損であっても、雨水が浸入し建物へ大きな影響を与えてしまう可能性もあります。
屋根の種類や採用する工法によって点検・メンテナンス方法が異なるため、施工業者に事前に相談しておきましょう。
施工に精通した業者を選ぶ
屋根の防水工事は1つの方法だけではありません。
屋根の形状や劣化状態によって、適した工法が異なるため事前に施工業者へ確認しておきましょう。
その際「どの業者でも同じ」というわけではありません。
優良な施工業者を選定するためには、これまでの工事実績や保証内容・見積り内容をしっかり確認してください。
防水工事を依頼する際は、複数の施工会社から見積りを取ることで、比較検討が可能です。
防水工事の保証期間
防水工事における保証期間は、施工業者によって異なります。 施工不良が原因で雨漏りや防水層の劣化が進んでしまった場合、保証があると費用をかけずに再施工が可能です。
一般的な保証期間はおよそ10年ほどとされていますが、施工業者によって変動するため事前に確認しておきましょう。 施工後の不具合が出てしまった際に適切な対応ができるよう、保証内容や機関を明確に提示してくれる施工会社を選ぶと安心です。
まとめ
屋根の防水工事における種類や施工のタイミングについては、以下の通りです。
- 屋根には勾配のあるものと勾配のないものがあり、形状によって適した工法を選ぶ必要がある
- 勾配のある屋根に関しては、屋根塗装・屋根材の補修・ルーフィングシートの交換を行うケースが多い
- 勾配のない屋根に関しては、ウレタン防水・シート防水・アスファルト防水のいずれかの工法で防水工事を行う
- 屋根防水工事におけるタイミングは、屋根に苔やカビが生えたときや塗装の剥がれ・屋根材のひび割れ・屋上の水たまりなどが発生した際に行う必要がある
- 前回の防水工事から10年が経過したタイミングで防水工事を行う必要がある
- 防水工事において、屋根の形状に合った工事を選択し、施工業者の選定や定期的な点検・メンテナンスに注意する必要がある
屋根は建物や外壁を雨漏りから守る大切な役割を持っているため、適切なタイミングで防水工事を行いましょう。
今回の内容をしっかり把握したうえで、屋根の劣化状態を見極め適切な工法でメンテナンスを行ってください。