マンション大規模修繕工事で体調不良・ストレスとは?騒音トラブル対処法
2024/05/20
マンションのメンテナンスには、周期的な大規模修繕が不可欠です。
しかし、その規模の大きさと工事期間の長さから、住民の日常生活に多大な影響を及ぼします。
いつもと異なる生活環境のため、体調を崩す方もいらっしゃいます。
マンションの大きさによりますが、通常の修繕工事の期間は3〜4ヵ月とされています。
そこで住民のストレスの原因となる原因を事前に理解しておくことが、心の健康を保つために重要です。
今回の記事では、大規模修繕工事が引き起こす可能性のある住民の体調不良やその原因と対策について、詳しく紹介します。
事前に問題の原因を理解して対策を立てておくと、いざ工事となっても焦らずに対処できるでしょう。
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マンションの大規模修繕によるストレスの原因
大規模修繕工事では、騒音・振動・ホコリ・においなどが発生します。
これらのリスクを完全に抑えるのは難しいものの、管理会社や施工会社による入居者対応が重要です。
しかし具体的には、どのような原因でマンション住民がストレスを感じてしまうのでしょうか。
騒音・振動・ほこり
大規模修繕が始まると、工事車両や作業員が頻繁に敷地内に出入りし、マンションの外周に足場を設置します。
足場工事では、組み立てや解体時に騒音が発生します。
足場の組み立てにはハンマーが使用されるため、朝から夕方まで音が入居者の部屋まで響く場合あります。
また足場設置後は補修作業が始まりますが、工具を使ってコンクリートを削ると騒音や振動に加えてホコリも発生します。
におい
外壁塗装を行う際には、塗料の臭いが発生します。
特に油性塗料はにおいの強いシンナーが多く使われており、においが室内まで届くとストレスを感じるでしょう。
現在ではにおいの少ない水性塗料が主流ですが、それでもある程度においはします。
そのため管理組合や施工業者がマンション住民への説明を丁寧に行い、理解を求めることが大切です。
洗濯物の問題
大規模修繕工事期間中は、大量の粉塵が発生します。
そのため洗濯物は、室内干しやコインランドリーなどを利用する可能性もあります。
特に家族の多い家庭では、洗濯物が干せないとストレスを感じることがあります。
施工ごとに異なる影響
施工内容ごとに、マンション住民への影響は異なります。
以下では、施工内容ごとの影響を解説します。
高圧洗浄
足場を設置した後に行われる高圧洗浄は外壁の汚れを取り除く役割を持ちますが、大きな音が発生します。
また、水しぶきが飛び散るので、窓を開けるのも難しいでしょう。
防水・塗装工事
防水や塗装工事では、防水材や塗料のにおいが苦痛に感じる方も多いです。
においに敏感な方や喘息を持っている方は、施工期間中に体調を崩すケースもあります。
また防水工事・塗装工事の期間中は、外気を取り込むタイプのエアコンも使えません。
ただし、においが発生するのは2~3日ほどなので、住民に期間を説明する必要があります。
高圧洗浄や塗装工事が行われている際は、ベランダに洗濯物が干せないため、事前に住民へ周知しましょう。
足場での作業
足場の設置や外壁塗装など、足場の上での作業が発生する場合は、室外からの視線を意識してストレスを感じる方も多いです。
ベランダの周囲に作業員がいると、普段とは異なる状況に不安を感じてしまうこともあります。
ドリルを使った作業
コンクリートを削る作業はもちろん、ドリルを使う作業では振動が発生します。
室内まで振動が伝わるので、ストレスを感じやすいです。
「勉強に集中できない」「夜勤明けなのに眠れない」というように、さまざまな不満が出てくることが予想されます。
振動による体調不良を起こさないための対策
振動による体調不良を防ぐには、施工する側が注意するのはもちろん、住民の行動も重要です。
双方の対応については、どのようなことを考えて取り組めば良いのでしょうか?
施工側
振動によって起こる体調不良をできるだけ予防するには、何らかの対策が必要です。
施工業者側は、道具や工事のやり方を工夫すると良いでしょう。
病院や図書館での工事の際に利用される無振動ドリルを使えば、静かに穴を開けられます。
また、法律に沿った施工をすることも大切です。
法律では一定以上の騒音を発生させてはいけないことが定められているため、騒音の大きさに注意しながら慎重に取り組みます。
住民側
工事のスケジュールが事前に伝えられるため、騒音が発生する作業があるのかを確認しましょう。
振動は少なからず発生するため、静かな環境に不快感を覚える場合があります。
そのような時は、スケジュールに合わせて外出の計画を立ててみると良いでしょう。
振動が発生する時間帯に外出すれば、居心地の悪さを感じずに済みます。
日中の外出が難しい場合は、掃除やエクササイズなど、動いている状態を維持すると振動が気になりづらいです。
また壁から離れた部屋で過ごしたり座布団やクッションに座ったりすることで、振動の影響を軽減させましょう。
臭気による体調不良を起こさないための対策
大規模修繕工事における臭気トラブルの原因は、塗装の際に起こりやすいです。
以下では、塗装のにおいに関する対策を解説しています。
施工側
水性塗料は全くにおいがしないわけではありませんが、油性塗料よりもにおいは軽減されます。
また「F☆☆☆☆」の表記がされている塗料を使うことも大切です。
においやシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの放出量が少ないので、健康被害の影を抑えられます。
ただし、においを完全に防ぐことはできないので、住民に理解を求めることも必要でしょう。
事前説明会を開いたりチラシを配ったりして、住民が準備できるように配慮します。
住民側
室内でにおいを感じたら、においの気にならない屋外へ出ると良いでしょう。
どうしても室内にいる必要があれば、マスクをすることで軽減できます。
もし臭気によって体調が悪くなったら、まず施工箇所から離れた窓を開放し、新鮮な空気を取り入れます。
またペットはにおいに敏感なので、においの気になる期間はペットホテルや友人に預けましょう。
騒音による体調不良を起こさないための対策
作業中の騒音はどうしても全て抑えることは難しいため、施工者と住民どちらにも何かしらの対策が必要です。
以下では、双方の対策内容を解説します。
施工側
すべての騒音を抑えることは難しいため、まず事前にマンション住民から理解を得ておくことが大切です。
しかし音を抑える方法は沢山あり、例えば音を吸収する吸音材を使うのも効果的です。
大きな音が発生する作業は、マンション住民の外出が多い平日の日中に行うと良いでしょう。
また使う足場工事の場合は、足場の種類によって騒音を抑えられるケースもあります。
くさび式足場は設置の際に大きな音が発生するので、他の種類の足場を使える工事がないか検討しましょう。
住民側
音が気になる場合は、防音アイテムを使うのがおすすめです。
窓を閉めるだけでもある程度騒音を軽減できますが、耳栓や防音カーテンなどのアイテムを使うと、さらに気になる騒音を抑えられます。
自宅でテレワークを行っている方であれば、工事の日だけオフィス出勤への切り替え・レンタルスペースの利用などを行い、業務に支障が出ないように柔軟に対応しましょう。
プライバシー問題による体調不良を起こさないための対策
マンションの上層に住む方であれば、工事中は普段見えないところに人がいるため、プライバシーが気になってしまいます。
安全な生活環境を守るためには、以下の対策をそれぞれ取ると安心です。
施工側
まずは、プライバシー対策をしっかりと行える業者を選ぶことが大切です。
優良業者であれば、しっかりと住民説明会を行ったうえで住民の理解を得るのにも慣れています。
適切な対処法もレクチャーしてくれるでしょう。
また作業員もしっかりと教育されているので、工事中に住民へ不快感を与える心配が少ないです。
足場の出入り口にオートロックを採用すれば、より安心感を与えられます。
住民側
プライバシーが気になる場合は、カーテンを閉めましょう。
カーテンは遮光率が高いものやレースなど、室内が見えにくくなる製品が良いです。
窓はしっかり施錠しておくと安心ですが、防犯グッズを活用するとより安心感を得られます。
窓に補助錠を取り付ければ開きにくくなり、外部から人が室内に侵入するのを防げます。
どうしても体調がすぐれない場合はどうする?
工事中は、におい・騒音・振動などが収まらない可能性があります。
対策を行っていたとしても、影響を受けて体調が優れなくなることも考えられます。
このような場合は、以下の対策をとりましょう。
管理会社に連絡する
まずは、管理会社に工事の影響で体調が優れないことを伝えましょう。
住民と良好な関係を維持するためにも、何かしらの対策を講じてもらえる可能性があります。
専門家に相談する
医者やカウンセラーなど、専門家に相談するのも良いでしょう。
体調不良の原因を特定できれば、対処しやすくなります。
一時的に引っ越す
可能であれば、一時的に引っ越すのも良いでしょう。
工事期間中はマンスリーマンション・ホテル・実家など、住む環境を変えると不調の原因から離れられます。
自律神経を整える
精神的なストレスが体調不良につながっている場合は、自律神経を整える方法が効果的です。
工事を行っていない静かな時間は、ゆっくりと過ごしましょう。
腹式呼吸やアロマなど、心をリラックスさせられる時間を作ることが大切です。
また、睡眠不足によっても自律神経が乱れやすいです。
規則正しい生活を心がけ、工事期間も健康的な生活リズムをできるだけ守りましょう。
まとめ
マンションの大規模修繕工事では、内容と工事期間によって住民の日常生活に影響を与える場合があります。
少しずつストレスや体調不良を感じる方もいますので、以下の内容を把握しておきましょう。
・大規模修繕工事によって起こる体調不良やストレスの原因には、騒音・振動・ホコリ・粉塵・塗装工事による臭気などがある
・施工側の取り組みとしては、無振動ドリル・吸音材・水性塗料の使用など、体調不良の原因を抑えることに努める
・作業員教育や入退室管理の徹底を行い、事前に住民への説明と理解を求める
・住民側の対策としては、耳栓や防音カーテンなどの活用・マスクの着用などが有効
・工事の影響が大きい場合は、外出や作業場所の離れた部屋で過ごすことも検討する
・工事中のプライバシーは、カーテンの閉め切りや補助錠の設置などで対応する
・体調不良時は管理会社へ連絡し、専門家への相談や一時的な引っ越しも検討が必要
具体的な対策については、状況に応じて適切に選択することが重要です。
工事の進行状況により、対策も柔軟に変更することが求められるでしょう。
適切に対策しながら工事を進行できれば、住民も安心しながらマンションでの生活を続けられます。