防塵塗装とは?コンクリート床に最適?種類や費用などを解説
2024/05/24
防塵塗装とは、床面に特殊な塗料を施して、ホコリや微粒子の飛散を抑えるものです。
特に粉塵の発生が多い工場や倉庫のコンクリート床、さらには建物の外壁にも適用されることが多いです。
製造業や食品加工業では、微細な粉塵が製品の品質に大きな影響を及ぼすため、床の防塵処理は無視できません。
ホコリが舞い上がらない環境は、そこで働く人々の健康にも良い影響があります。
また防塵塗装によって床面の耐久性が向上し、見た目も美しく保たれるでしょう。
そこでこの記事では、防塵塗装について詳しく解説していきます。
防塵塗装のメリットや種類、費用、注意点についてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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防塵塗装とは?
床面からのホコリや粉塵の飛散を防ぐために行われるのが、防塵塗装です。
コンクリートやアスファルトの床は、頑丈そうに見えますが、硬い物で引っかくと意外にも簡単に粉塵が発生します。
そこで防塵塗装が必要となります。
防塵塗装は耐摩耗性や、下地への密着性に優れており、床面からの粉塵の飛散を効果的に防げます。
特にコンクリート床で利用されることが多いでしょう。
倉庫・工場・公道・病院・オフィス・学校など、さまざまな場所で防塵塗装が活用されています。
ちなみに、防塵塗装はカラーバリエーションも豊富で、グリーン・グレーなどの定番色から選べます。
防塵塗装のメリット
防塵塗装を施すことには、以下のようにさまざまなメリットがあります。
- 粉塵の発生を抑える
- 車体へのダメージを減らせる
- 食品の汚染を防げる
- 床材の寿命を延ばす
- 滑り止めになる
- 安全性が向上する
- ゾーニングしやすくなる
- 掃除が楽になる
- 費用を節約できる
- 工期を短くできる
これらのメリットについて、さらに詳しく解説していきます。
■粉塵の発生を抑える
シーリング工場や倉庫の床に防塵塗装を施すことで、粉塵の舞い上がりを大幅に減少させられます。
コンクリート床は時間が経つにつれて劣化して、粉塵が発生しがちです。
そこで防塵塗装により床面を滑らかにすると、粉塵が発生しにくい状態を保てるでしょう。
粉塵の発生を抑えられると、機械の故障や製品の品質低下、作業員の健康への悪影響なども未然に防げます。
さらに粉塵を舞い上げる原因の1つである静電気の発生も抑えられます。
■車体へのダメージを減らせる
防塵塗料により駐車場での粉塵の発生を防げると、車体へのダメージを減らすことにもつながります。
粉塵が車体に付着した状態で放置すると、徐々に車体の表面が劣化していきます。
よって車体の傷・サビをできるだけ防ぎたい場合は、防塵塗料がおすすめです。
■食品の汚染を防げる
粉塵が舞っている工場で作った食品は、衛生面が気になります。
食品に床面から舞い上がったゴミが混入したり、ウイルスが入り込んだりするのを防ぐことができるでしょう
衛生的な環境が作れると、会社のイメージアップにもつながります。
■床材の寿命を延ばす
防塵塗装により、床材の寿命を延ばせます。
温度・湿度の変化によってコンクリート床が膨張したり収縮したりすると、時間とともに床にひび割れが生じることがあります。
そこで防塵塗装を施すことで、塗料が床の動きに追従するので、ひび割れを防げます。
また床材に水や油が浸透することもなくなるので、床材内部の劣化も防げるでしょう。
■滑り止めになる
防塵塗装は滑り止めとしても機能します。
床が濡れている時は特に滑りやすくなりますが、防塵塗装を施すと凹凸がなくなり、滑りにくくなるでしょう。
また摩擦力が発生しやすくなる防塵塗料を使うと、さらに滑らなくなります。
■安全性が向上する
防塵塗装で安全性も向上します。
これは床面が滑らかになることにより、段差やひび割れが少なくなるからです。
転倒のリスクが減り、作業の安全性が高まります。
■ゾーニングしやすくなる
作業エリアを区分けするゾーニングのためにも、防塵塗装は役立ちます。
工場や倉庫の床を、異なる色の防塵塗料で区分けできるからです。
作業内容や製品の種類を把握することが容易になったり、屋外駐車場の混雑を緩和したりできるようになるでしょう。
■掃除が楽になる
防塵塗料で掃除を楽にすることもできます。
防塵塗料により液体が床に浸透するのを防げるので、簡単に拭き取れます。
また防塵塗料で床の凹凸を減らせると、ゴミも溜まりにくくなるでしょう。
■費用を節約できる
防塵塗装は、他の塗装方法よりもリーズナブルな傾向にあります。
塗装費用を節約できるので、余ったお金を他の箇所に使えるようになるでしょう。
■工期を短くできる
防塵塗料は乾くのが早いので、塗装作業の工期を短縮できます。
コストカットにもつながるので、ビジネス面で有利になるでしょう。
防塵塗装の種類
防塵塗装で使われる塗料には、水系と溶剤系の2種類があります。
それぞれ特徴があるので、ご紹介していきます。
■水系防塵塗料
水系防塵塗料は、水をベースにした樹脂で作られているので、環境に優しいです。
VOC(揮発性有機化合物)をあまり含まないので、環境負荷が気になる場合にぴったりです。
また、においが少ないのも水系防塵塗料の特徴です。
人体への害も少ないため、多くの人が行き交う場所でも、問題なく使えるでしょう。
さらに水系防塵塗料は柔軟性があり、ひび割れに強いです。
ただし摩耗にはやや弱く、結露が生じやすい場所への施工には適しません。
■溶剤系防塵塗料
溶剤系防塵塗料は、耐久性・耐薬品性が高いのが特徴です。
厳しい環境の工場・倉庫などで活躍します。
溶剤系防塵塗料も乾燥が早いので、作業を中断する時間が少なく済みます。
ただし溶剤系防塵塗料はVOCが発生し特有のにおいがするので、注意が必要です。
環境への負担は、水系防塵塗料のほうが少ないでしょう。
防塵塗装にかかる費用
防塵塗装は、施工内容や塗料の種類などによって、費用が大きく変わります。
費用の範囲は4,000~20,000円と、かなり開きがあります。
例えば塗料の種類ごとの費用でも、以下のように違いがあるでしょう。
- エポキシ樹脂…5,000円~20,000円(1平方メートルあたり)
- ウレタン樹脂…5,000円~15,000円(1平方メートルあたり)
- アクリル樹脂…4,000円~10,000円(1平方メートルあたり)
エポキシ樹脂は値段が高めですが、耐久性・耐薬品性が高いです。
ウレタン樹脂はほどよい価格で、耐久性・耐摩耗性があります。
アクリル樹脂はリーズナブルで、乾燥が早いため作業の効率化につながります。
防塵塗装を行う際の注意点
メリットが多い防塵塗装ですが、以下のように注意すべき点もあります。
- 下地処理が重要
- 換気が必要
- 既存の塗装を剥がすことが必要
- 色の選択肢が限られる
- 施工業者選びが肝心
■下地処理が重要
防塵塗装の施工品質を高めるためには、床材の下地処理が重要です。
下地に汚れ・油分などが付着していると、塗料が密着しにくくなります。
塗装が剥がれる原因になるので要注意です。
水洗いで問題ありませんが、汚れがひどい場合は洗剤や高圧洗浄機を使うのがおすすめです。
また床材に凹凸がある場合も、パテやモルタルで埋める必要があります。
■換気が必要
防塵塗装を施す際は、換気が必要です。
有機溶剤やホルムアルデヒドなどの有害物質が、塗料に含まれているからです。
換気せずにこれらの有害物質を吸ってしまうと、頭痛やめまい、吐き気が起こることがあるので要注意です。
重症化すると呼吸困難を起こすケースもあるので、防塵塗装を行う際は必ず十分に換気してください。
■既存の塗装を剥がすことが必要
すでに塗装されている箇所に防塵塗装を施す際は、既存の塗装を剥がさなくてはなりません。
剥がすのはコストがかかりますが、防塵塗装の仕上がりが美しくなり、耐久性も高まります。
■色の選択肢が限られる
防塵塗装は、一般的な塗料と比べると、色の選択肢が限られます。
グリーン・グレーなどが基本で、カラフルな色は揃っていません。
■施工業者選びが肝心
防塵塗装は、施工業者選びも重視しなくてはなりません。
施工実績が少なかったり施工技術が未熟だったりする業者に依頼すると、後から不具合が起こるかもしれません。
例えば塗装が剥がれやすかったり、床面に凹凸ができたり、ということが起こる可能性があるでしょう。
よって施工業者を選ぶ際は、複数の業者に見積もりを出してもらい、それぞれの見積もり内容を比較するのがおすすめです。
見積もり時にはそれぞれの業者に色々と質問してみて、対応の良し悪しも確認しましょう。
まとめ
最後に、この記事の内容を簡単にまとめていきます。
- 防塵塗装によって、ホコリや微粒子の飛散を抑えられる
- 工場や倉庫など粉塵が多く発生する場所に使われ、製品の品質を保護したり、作業者の健康を守ったりする役割がある
- 防塵塗装は、床面の耐久性向上と美観維持にも効果がある
- 防塵塗装には「粉塵の抑制」「車体へのダメージ軽減」「食品の汚染防止」「床材の耐用年数の延長」など、さまざまななメリットがある
- 水系と溶剤系の2種類がある
- 水系は環境に優しく、溶剤系は耐久性・耐薬品性に優れている
- 防塵塗装の費用は塗料の種類により異なり、エポキシ樹脂が最も高価で耐久性が高い
- 下地処理や換気、既存の塗装を剥がすことが、防塵塗装を行う際に必要
- 色の選択肢が限られたり、施工業者選びが必要だったりする点には注意する
注意点はありますが、防塵塗装を行うことにより工場・倉庫・駐車場など、さまざまな場所に多くのメリットがもたらされます。
防塵塗装を検討中の場合は、ぜひ専門業者に相談してみてください。