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雨漏りの防水工事とは?雨漏りの原因になる劣化症状や費用・工法について解説

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雨漏りの防水工事とは?雨漏りの原因になる劣化症状や費用・工法について解説

雨漏りの防水工事とは?雨漏りの原因になる劣化症状や費用・工法について解説

2024/11/08

防水工事の雨漏りの原因になる劣化症状

  • 雨漏りしやすい箇所とは?
  • 雨漏りの原因となる防水の劣化症状について知りたい!
  • 防水工事の種類と耐用年数はどのくらい?
  • 防水工事の実施周期はどのくらい?
  • 屋上やバルコニーの雨漏り防水工事の施工例・施工実績が知りたい!

防水工事の各種類、その特性、耐久性、施工法などを一つひとつ分かりやすく解説します。どの防水工事が適切かの選択基準や最適な施工時期、進め方についても詳しく説明します。あなたの大切な建物を守るための最善の手段を見つける手助けをします。

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雨漏りしやすい代表的な箇所

雨漏りが起きる原因は、経年劣化、台風、地震などの自然災害、何らかの衝撃による損傷、施工不良、などが考えられます。
特に雨漏りがしやすい代表的な場所を下記5ヶ所ご紹介しますので日頃から注意しておきましょう。

屋根

屋根からの雨漏りは、屋根材(屋根瓦)や棟板金など、台風などの悪天候による破損や経年劣化から起こる場合があります。
屋根の形状が複雑であるほど雨漏りリスクが高くなり、屋根本体よりも谷どいや棟、軒先など雨水が集中的に流れる場所から雨漏りが起こるケースが多いです。

屋上

屋上は紫外線などの影響を受けて経年劣化が起こりやすく、笠木の隙間や防水層のひび割れから雨水が侵入することがあります。他にも、壁と防水層のつなぎ目や排水口の詰まりが
雨漏りの原因になります。屋上部分は勾配がなく雨水が溜まりやすいので、普段から気を付けて、ドレンが詰まらないように掃除をしたり定期的なメンテナンスをするのが大切です。

ベランダ

ベランダがある住宅では、ベランダの防水層の割れや外壁との取り合い部分、排水口(ドレン)周辺のひび割れ・樋などから雨漏りする可能性があります。
特に排水口や樋は雨水が集中的に流れ込む場所になるので、詰まっていると雨水がベランダに溜まってじわじわと雨漏りを起こすことが多いです。

外壁

外壁からの雨漏りは意外と多いです。外壁やシーリングにひび割れが起きたり、欠けなどがあると雨漏りの原因になります。外壁からの雨漏りは防水シートや断熱材などに
雨水が染み込むことがあり、被害が見えにくい場合があります。雨染みを発見したときには被害が大きくなっている可能性があるので、早急に対策をとりましょう。

窓サッシ

窓サッシと外壁の間はシーリング材(コーキング材)で隙間を埋めていますが、このシーリング部分が劣化によりひび割れや剥がれなどが起き、雨水が侵入してしまうことがあります。
また、窓ガラスとサッシの隙間や窓周辺の外壁のひび割れが原因の場合もあるので、しっかりと調査して適切な補修をしましょう。

 

雨漏りの原因となる防水の劣化症状

塗膜のひび割れ

塗膜のひび割れは、建物の外壁や屋根に塗装された防水塗料が劣化して発生する現象で、雨漏りの原因となることがあります。

時間の経過とともに、塗膜は紫外線や温度変化、雨風などの環境要因にさらされ、徐々に劣化します。この劣化により、塗膜が硬化して柔軟性を失い、ひび割れが発生します。

塗膜にひび割れができると、その隙間から雨水が侵入しやすくなります。特に塗膜が防水層として機能している場合、このひび割れは防水効果を大幅に低減させます。

塗膜の膨れ

塗膜の膨れは、建物の外壁や屋根に塗装された塗料が内部から浮き上がる現象で、これも雨漏りの原因となることがあります。

塗装前に下地の乾燥が不十分だと塗装後に内部の水分が蒸発して膨れが発生します。特に湿度の高い環境や雨が降った直後の塗装作業では、このリスクが高まります。

塗膜が膨れると、その部分が破れやすくなります。膨れが破裂することで塗膜に穴が開き、そこから雨水が侵入しやすくなります。

塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれは、建物の外壁や屋根に塗装された塗料が下地から離れて剥がれ落ちる現象で、雨漏りの原因となることがあります。

塗装前に下地が適切に処理されていない場合、塗料が下地にうまく密着せず、剥がれやすくなります。

塗膜が剥がれると、その部分の防水層が失われ、雨水が直接下地に浸透しやすくなります。これにより、防水性能が低下し、雨漏りのリスクが高まります。

水たまり

塗膜の水たまりは、建物の屋根や外壁に塗装された防水塗料の上に水が溜まる現象で、これが雨漏りの原因となることがあります。

建物が長期間使用されると、経年劣化や荷重の影響で屋根やベランダの一部が凹むことがあります。この凹みに雨水が溜まることで水たまりが発生します。

水たまりが長時間続くと、その部分の塗膜が常に湿った状態になり、劣化が早まります。特に防水性能が低下し、塗膜に亀裂や剥がれが生じるリスクが高まります。

雨漏りの防水工事工法について

絶縁工法

絶縁工法とは、建物の外壁と遮熱層の間に空気層を設けることで、外部からの熱の侵入を防ぐ工法です。

空気は良い断熱材であり、外壁と遮熱層の間に適切な空気層を設けることで、効果的に熱の移動を阻害できます。

かぶせ工法

かぶせ工法を選ぶと、以下のメリットがあります:

  • コスト削減:既存の防水層を取り除かないため、撤去作業の費用を抑えられます。
  • 廃棄物削減:古い防水層をそのまま使うので、廃棄物の量が減ります。
  • 雨漏り防止:作業中に既存の防水層が残るため、雨による雨漏りの心配がありません。

しかし、かぶせ工法で密着工法を採用する場合は、既存の防水層と新しい防水層の相性を確認する必要があります。例えば、ゴムシート防水の上にウレタン防水を施工すると、密着性が十分でないため適切ではありません。

防水工事の種類と耐用年数

建物の屋上やバルコニーを雨や雪から守るために必要なのが防水工事です。しかし、防水工事には様々な種類があり、それぞれ特徴や耐用年数が異なります。

防水工法 特性 耐用年数
ウレタン防水の密着工法 下地に直接ウレタン樹脂を塗布。低コスト、防水層の軽量化。 2~5年
ウレタン防水のメッシュ工法 ウレタン樹脂塗布後、メッシュシートを貼り、更にウレタン樹脂を塗布。 5~10年
ウレタン防水の通気緩衝工法 通気緩衝シートを敷き、ウレタン樹脂を塗布。下地の動きや温度変化に強い。 13~15年
FRP防水 繊維強化プラスチックとガラス繊維の補強材を混合。高い防水性能、工期短縮。 10~15年
ゴムシート防水 ゴムの一種を使用。安価、伸縮性、耐候性に優れる。工期が短い。 10~15年
塩ビシート防水 塩化ビニル樹脂を使用。耐久性、施工のしやすさ、軽量、不燃性。 10~20年
シート防水の機械式固定工法

防水シートを金属で固定。撤去工事や残材処理のコストを抑えられる。

天候に左右されない。

15~20年
コールドアスファルト工法 常温のアスファルト使用。剥離紙を剥がして接着。臭わない、安全。 15~20年
アスファルトサーマル工法 高温のアスファルトを使用。防水性が高い。寒冷地でも使用可。 15~20年

では、防水工事にはどのような種類があるのでしょうか。ここでは、代表的な4種類の防水工事の特徴や耐用年数についてご紹介します。

ウレタン防水の特性と耐用年数

ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法です。ウレタン樹脂は弾性・伸縮性に富み、下地の動きに追従しやすいため、ひび割れや浮きが発生しにくいのが特徴です。

また、継ぎ目がなく均一な仕上がりになるため、高い防水性能を発揮します。また、色や形を自由に変えることができるため、装飾性に優れています。

以下は、ウレタン防水の3つの工法です。

ウレタン防水の密着工法

ウレタン防水の接着工法は、下地に直接ウレタン樹脂を塗布する工法です。低コスト、防水層の軽量化、建物への負担がないなどのメリットがあります。

しかし、各工程に乾燥期間を要するため工期が長くなる、塗膜の均一化が難しいなどのデメリットもあります。また、定期的なトップコート(再塗装)が必要です。耐用年数は2~5年程度となります。

ウレタン防水のメッシュ工法

メッシュ工法のウレタン防水は、下地にウレタン樹脂を塗布した後、ガラス繊維などでできたメッシュシートを貼り、さらにウレタン樹脂を塗布します。

メッシュシートを使用することで塗膜の強度や均一性が向上し、接着工法よりも耐久性に優れています。しかし、コストや工期は接着工法より高くなります。耐用年数は5~10年程度となっています。

ウレタン防水の通気緩衝工法

ウレタン防水の通気緩衝工法とは、下地の上に通気緩衝シートと呼ばれる特殊なシートを敷き、ウレタン樹脂を塗布する工法です。

通気緩衝シートは、下地と防水層の間に空気層を作ることで、下地の動きや温度変化による膨れを防ぎ、下地の挙動を緩衝しますので、耐久性に優れています。

ただし、他の工法に比べコストは高くなります。耐用年数は13~15年程度です。

FRP防水の特性と耐用年数

FRP防水とは、合成樹脂である繊維強化プラスチック(FRP)とガラス繊維などの補強材を混合したものを塗布して防水層を形成する工法です。

均一な厚みで施工できるため、高い防水性能を発揮します。また、乾燥が早いため工期が短縮できるのが特徴です。トップコートのバリエーションも豊富です。

FRP防水のデメリットは、コストが高いことと臭気があることが挙げられるでしょう。また、湿気や化学反応で硬化するため、外気温の影響を受けやすいのも難点です。耐用年数は10~15年程度となります。

シート防水の特性と耐用年数

シート防水接着工法は、下地に接着剤を塗布し、防水シートを貼り付ける工法です。ゴムシート防水は、ゴムの一種であるエチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(EPDM)を主成分とした防水シートを使用します。

ゴムシート防水は、安価で伸縮性に富み、耐候性に優れています。また、工期が短いというメリットもあります。

しかし、複雑な形状には使いにくく、耐候性は塩ビシートに劣り、施工業者によって工法の精度が異なるというデメリットがあります。耐用年数は10~15年程度です。

シート防水の接着工法

​​シート防水の工法には、接着工法と機械的固定工法の2つがあります。塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂を主成分とした防水シートを使用する工法です。

塩ビシート防水はゴムシート防水よりも耐久性に優れています。また、施工がしやすく、軽量で不燃性です。

しかし、ゴムシートよりも高価で、複雑な形状には使いにくいというデメリットがあります。耐用年数は10~20年程度です。

シート防水の機械式固定工法

シート防水の機械的固定工法は、防水シートをビスや釘などの金属で下地に固定する工法です。

既存の防水層がどのようなものであっても、上から覆うことができるため、撤去工事や残材処理のコストを抑えることができます。また、雨などの天候に左右されずに工事ができるため、工期も短縮できます。

ただし、施工時に振動や騒音が発生すること、複雑な形状には使用しにくいことがデメリットと言えるでしょう。耐用年数は15~20年程度です。

アスファルト防水の特性と耐用年数

アスファルト防水は、アスファルトを主成分とする防水材を塗布して防水層を形成する工法です。

アスファルトは自然界に存在する材料であり、環境負荷が少ないというメリットがあります。

また、アスファルト防水は、改質アスファルト防水やFRP防水と組み合わせて様々な用途に使用することができます。

アスファルト防水には以下の2種類があります。

コールドアスファルト工法

コールドアスファルト工法は、常温のアスファルトを使用する工法です。この工法のメリットは、剥離紙を剥がして接着するため、アスファルトが溶けても臭わないことです。また、火を使わないので室外機などを設置しても安全です。

ただし、単価が高いこと、剥離紙を剥がして接着するため、溶融アスファルトに比べて接着性が低いことなどのデメリットもあります。耐用年数は15~20年程度です。

アスファルトサーマル工法

アスファルトサーマル工法は、溶融釜で溶かした高温のアスファルトを使用します。溶かして接着するので、コールド工法よりも防水性が高いというメリットがあります。

また、寒冷地でも使用できます。ただし、施工時に臭いや煙が発生し、火災の危険性が高いのがデメリットになります。耐用年数は15~20年程度です。

防水工事にかかる費用の目安

防水工事には多額の費用がかかるため、予算設定が重要です。ここでは、防水工事にかかる費用と予算設定について解説します。

防水工事の費用とその要素

工事の種類 工法の種類 単価1㎡あたり(円)
ウレタン防水 密着工法 3,500~5,000
メッシュ工法 4,000~5,500
通気緩衝工法 6,000~8,500
シート防水(塩ビ) 接着工法 4,000~5,500
機械固定工法 4,500~5,500
FRP防水 トップコート 1,500~3,000
一般工法 4,500~7,000
アスファルト防水 トーチ工法 5,500~8,000

ただし、この価格は一般的な相場であり、建物の状態や規模、使用する材料によって異なる場合があります。

また、業者によっても価格が異なる場合がありますので、複数の業者から見積もりを取り、比較検討するようにしましょう。

予算設定のポイント

防水工事の費用は、防水の種類だけでなく、その施工方法によっても大きく変わってきます。例えば、ウレタン防水の接着工法と通気緩衝工法では、1㎡あたり2,500円~3,500円の差が出ることもあります。

防水工事の前処理にも費用がかかりますので、見積もりを依頼する際には、前処理費用も含めた全体の費用を把握するようにして下さい。

さらに、防水工事以外にも、下地の補修や荷揚げに使用するレッカー車など、別途費用がかかる場合があります。そのため、専門業者に見積もりを依頼し、正しい工事費を算出するようにしましょう。

防水工事の周期・時期について

補修周期の目安

防水工事の種類ごとに、一般的な補修周期を以下の表にまとめました。

補修周期は使用する材料の種類や工法、環境条件によって異なることがありますが、以下は一般的な目安です。

防水工法 補修周期(年) 説明
ウレタン防水 密着工法 5~7年 定期的なトップコート(再塗装)が必要。
ウレタン防水 メッシュ工法 7~10年 強度や均一性が高く、密着工法よりも耐久性がある。
ウレタン防水 通気緩衝工法 10~12年 通気緩衝シートにより耐久性が向上。
シート防水(塩ビ) 接着工法 10~15年 耐久性に優れ、定期的な点検と部分補修が必要。
シート防水(塩ビ) 機械固定工法 12~15年 固定がしっかりしており、長期間の耐久性がある。
FRP防水 トップコート 3~5年 定期的なトップコートの再施工が必要。
FRP防水 一般工法 10~15年 高い防水性能を持ち、定期的な点検が必要。
アスファルト防水 トーチ工法 10~15年 耐久性が高く、定期的な点検と部分補修が必要。
アスファルト防水 コールド工法 10~15年 臭気が少なく、安全に施工できるが定期的な点検が必要。

劣化症状で判断する

防水工事が必要な時期を判断するためには、劣化症状の早期発見が重要です。

ひび割れ、剥がれ、膨れ、色あせ、水たまり、雨漏りなどの症状を見逃さず、適切なタイミングで補修や再施工を行うことで、建物の防水性能を維持し、長期的な耐久性を確保することができます。

定期的な点検と専門業者の意見を活用し、適切な防水メンテナンスを行いましょう。

屋根の雨漏り対策防水工事の手順

ここでは、防水工事の一般的な流れついて詳しく解説します。

防水工事は、以下の6つの工程で行われます。

1.洗浄

防水工事を行う部分を洗浄し、下地をきれいにします。下地部分には、砂やホコリ、コケなどが蓄積されていることが多いです。

この上から防水処理を施しても、すぐに剥がれてしまい、耐久性が下がってしまいます。そのため、念入りに清掃する必要があります。

2.下地処理

古いコンクリートの表面は、でこぼこになっていたり、ひび割れが発生していることがあります。

そのため、下地を剥がしたり、補修をして、傷んだ部分を撤去します。

3.下塗り

シーリング材などの密着性を高めるため、プライマーを下塗りします。

プライマーを塗らないと密着性が下がり、短期間で剥がれてしまう可能性があります。

4.シート貼り・脱気筒取り付け

防水シートを貼り、接合部は、専用のテープなどを用いて接合します。また、屋上の場合は脱気筒の取り付けを行う場合もあります。

脱気筒とは、防水層と下地の間に発生する湿気を排出するための設備です。

脱気筒がないと、発生した水蒸気によって防水層の劣化が早く進んでしまう可能性があります。

5.防水塗布

防水層を形成するため、まんべんなく平らに塗装していきます。塗装による防水工事の場合、2度塗りを行う場合も多いです。

6.トップコート

シートの接続部分から水が入ったり、塗料が剥がれたりするのを防ぐため、トップコートを塗って仕上げを行います。

トップコートは、摩擦や汚れなどから保護してくれる役割も持っています。

雨漏り防水工事の施工例・施工実績紹介

防水工事の施工例としては、以下のものが挙げられます。

屋上の防水工事

屋上の防水工事は、雨水が流れるように勾配をつけ、排水口を設置します。また、防水シートを貼る前に、下地処理や下塗りを行うことで、防水層の劣化を防ぎます。 

屋上防水工事|施工前

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屋上防水工事|施工後

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バルコニーの防水工事

バルコニーの防水工事は、バルコニーの周囲にある壁や柱、床面などの接合部分に、シーリング材をしっかりと塗る必要があります。

バルコニーの下にある部分にも防水処理を施すことで、水漏れを防ぐことができます。

バルコニー防水工事

東京都葛飾区マンション

バルコニー防水工事

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浴室の防水工事

浴室の防水工事は、浴槽やシャワーの周囲に防水材料を塗布し、接合部分にもシーリング材を塗ります。また、排水溝や排水管などの設備も適切に設置することで、水漏れを防ぎます。

浴室防水工事

引用:株式会社 新東亜工業

浴室防水工事

雨漏りの補修工事と防水工事の選び方と注意点

防水工事は建物の耐久性を高めるために必要不可欠です。しかし、適切な防水工事を選ぶのは簡単ではありません。

施工場所や建物の劣化状況、施工時期など様々な要素を考慮する必要があります。ここでは、防水工事の選び方や注意点について詳しく解説します。

施工箇所による防水工事

施工場所によって最適な防水工事は異なります。

例えば、ベランダやバルコニーなど、スペースが限られている場所にはFRP防水が適しています。

FRP防水は、硬化樹脂を裏打ちした防水材で、シート材よりも耐久性が高く、長期間の使用に耐えることができます。

一方、屋上などの広い面積に適しているのがシート防水です。シート防水は、シート材を接着剤で接着して防水層を形成する工法です。

シート防水は広い範囲に使用できるため、大きな建物には非常に有効な工法と言えます。また、下地や法面の形状が複雑な場合は、ウレタン防水を使用することもあります。

ウレタン防水は液状の材料を塗布して防水層を形成するもので、隙間や凹凸に密着します。

建物の劣化状況による防水工事

建物の劣化状況によって工事の選択が変わります。

例えば、雨漏りを防ぐために防水工事を行う場合、雨漏りの原因を正確に特定する必要があります。

雨漏りの原因が建物の劣化によるものであれば、新しい防水層を施工する前に下地や周辺の建物の状況を確認し、必要に応じて補修する必要が出てきます。

シート防水の場合、下地の状態によって接着工法か機械工法かを選択する必要があります。

下地の状態が良ければ接着工法が適していますが、下地が劣化している場合は機械工法を選択します。

機械的工法はシートをボルトで固定する工法で、下地の劣化によるシート剥がれの問題を解決することができます。

工事の時期による防水工事

防水工事は新築時に行う方法と、将来の改修時に行う方法があります。

新築時にはアスファルト防水やFRP防水などの耐火工法が使用できますが、将来の改修時には使用できませんので、改修を前提に施工する場合は、シート防水やウレタン防水工法が適しています。

また、改修時に既存の防水層を撤去する必要がある場合があります。この場合、旧防水層を撤去するために重機を使用しなければなりません。

この場合、騒音問題や周辺建物への影響が懸念されます。工事の時期を決める際には、周辺への影響や工期・費用、工事の効果などを考慮し、最適な時期を選ぶことが大切です。

防水工事は建物の寿命を延ばすために必要不可欠な工事です。そのため、適切な工法を選択することも欠かせません。

施工場所や建物の状態、時期によって防水工事の選び方を考え、計画的に進めることが失敗しない防水工事のポイントです。

また、施工後の防水の維持・効果を維持することも大切と言えるでしょう。防水工事を適切に行い、メンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、安心して暮らすことができます。

また、信頼できる業者を選ぶことも大切です。適切な防水工事業者を選び、綿密な計画を立て、繰り返しや重複をなくし、一貫性を持たせることが、建物を末永く守り、快適な生活を送ることにつながります。

防水工事の目的と重要性

防水工事はその名の通り、雨水から建物を守るために行われますが、雨漏りを防ぐだけでなく、建物の劣化を防ぎ、美観を保つためにも重要です。

また、雨漏りを今以上に悪化させないための工事や、定期的なメンテナンスも含まれます。

防水工事は屋上やバルコニーに限らず、窓周りの隙間や外壁材同士の継ぎ目からの雨漏りを防ぐシーリング工事も含まれます。

予防の観点からの防水工事は、躯体、鉄骨、柱、梁、壁などの損傷を防ぎ、補修工事の範囲を縮小する効果があります。

失敗しない雨漏り防水工事の進め方

防水工事は建物の構造や用途によって異なるため、失敗せずに工事を進めるためには以下の点に注意する必要があります。

建物状況の把握

防水工事は、漏水防止や経年劣化による漏水対策によって施工方法が異なります。まず、建物の状態を正確に把握するための事前調査を行い、漏水の原因や経年劣化の状態を確認することが大切です。

工事に適した材料や工法を選定するためにも、建物の状態を正確に把握することも欠かせません。

予算に応じた防水工事の発注方法

防水工事には様々な種類があり、費用も様々です。予算に応じて必要な工事を選ぶことが求められますし、予算内で工事のメリット・デメリットをよく確認することも必要です。

工事費用だけでなく、建物の劣化を補修する費用がかかる場合もあります。そのため、予算に余裕がある場合は、将来の修繕計画も考慮し、長期的な視点で工事を検討するようにしましょう。

防水工事後の修繕計画の立て方

防水工事は一度で終わるものではなく、定期的なメンテナンスが必要になってきます。防水層を保護するために、トップコートの塗り替えや補修工事が必要になることもあります。

そのため、防水工事を検討する際には、将来の修繕計画をアドバイスしてくれる業者を選ぶようにしましょう。

また、修繕計画を立てる際には、防水工事の種類や材料の寿命、施工時期などを考慮し、長期的な視野で検討することが大切です。定期的なメンテナンスで長期的に建物の安全を守りましょう。

防水工事のアフターケアと維持管理

防水工事を行った後は、どのようにアフターケアをしていけば良いのでしょうか。最後に、防水工事後のメンテナンス方法と、防水効果を維持するためのポイントについて解説します。

防水工事後のメンテナンス

防水工事後のメンテナンスは、防水層の耐用年数を確認し、耐用年数が経過する前に予防工事を行うのがベストです。

万が一、耐用年数が過ぎてしまった場合は、劣化の兆候が目立たなくとも、早めに状態を確認し、工事を検討しましょう。

防水工事には耐用年数があり、防水層は雨や風、紫外線などにさらされ続けるため、劣化していきます。定期的なメンテナンスが防水層を長持ちさせます。

定期点検やドレン清掃などのメンテナンスも必要です。最も大きなメンテナンスは「トップコートの塗り替え」で、防水層の上に塗ったトップコートが剥がれてしまうことがあります。

トップコートには3種類ほどあり、シリコン系トップコートかフッ素系トップコートを選べば、10年程度はノーメンテナンスで長持ちしやすいです。

しかし、「塩ビシート防水」はトップコートを使用せず、代わりに目地シールを注入する必要があります。

防水工事は定期的なメンテナンスが不可欠であり、定期的なメンテナンスを行うことで防水層の寿命が延び、次の工事費用を抑えることができます

防水工事の効果を維持するためのポイント

以下は、建物の防水層を長持ちさせるためのポイントです。

適切な補修・修繕

建物の外壁や屋上に施された防水層は、経年とともに劣化・損傷することがあります。こうした問題を早期に発見し、適切な補修を行うようにしましょう。

例えば、シーリング部分が劣化したり剥がれたりしている場合は、早急に補修する必要があります。

また、雨漏りが発生した場合も、しっかりと原因を特定し、適切な補修を行うことが大切です。

適切な換気の確保

建物内部の湿気は防水層に負担をかけ、劣化を早めます。そのため、適切な換気を行うことが大切です。

特に、浴室やキッチンなどの水回りは湿気が発生しやすいため、換気扇を設置することをおすすめします。また、冬場は室内の湿度が高くなるため、定期的な換気が必要です。

適切な清掃

建物の外壁や屋上には、汚れやカビが付着します。これらの汚れやカビは防水層に負担をかけ、劣化を早める原因になります。そのため、定期的な清掃が必要です。

特に、雨水が流れ込む場所や排水口周辺はカビや汚れがたまりやすいので、こまめな清掃を怠らないようにしましょう。

適切な保険への加入

建物の防水層に問題が発生した場合、補修費用や補償額が発生する可能性があります。そのため、適切な保険に加入することが大切になってきます。

建物保険には、漏水や雨漏りなどのトラブルに対する補償が含まれている場合があります。保険に加入することで、万が一の際の費用負担を軽減できるメリットがあります。

適切なメンテナンスを行う

防水効果を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。少なくとも年に1回は屋上やバルコニー、外壁などを点検することが望ましいでしょう。

特に、雨漏りの痕跡が見つかった場合は、速やかに補修を行う必要があります。また、建物の周囲には樹木や植物が生えていることがありますので、定期的に剪定を行いましょう。

そうすることで、周囲の環境が建物に与える影響を最小限に抑えることができます。さらに、専門業者による定期的な点検を受け、建物の防水層の状態を把握することも大切です。

適切な材料の選択

建物の防水層には様々な材料が使用されています。適切な材料を選択することで、防水の寿命を延ばすことができます。

例えば、塗膜防水材は耐久性に優れ、補修が容易で、適切な施工により長期間の防水効果が得られます。

また、シート防水材は劣化や損傷に強く、施工が簡単なので屋上などの広い面積に適しています。

適切な施工方法の選択

防水工事の施工方法には様々な種類があります。適切な施工方法を選択することで、防水効果を長持ちさせることができます。

例えば、薬液注入工法は、建物の内部に薬液を注入して防水効果を得る工法です。この工法は施工後の壁面積を減らさないため、室内空間を広く確保することができます。

地域の気候条件に合わせた対策の実施

建物の防水層の劣化は気候条件に左右されます。そのため、地域の気候条件に合わせた対策を実施することが重要です。

例えば、降雨量の多い地域では、排水設備の改善や排水口の清掃が必要になります。高温多湿の地域では、換気扇の適切な設置や建物内の湿度管理もしっかり行うようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事では、防水工事を検討されている方に向けて、防水工事の目的や施工方法、費用の目安など、事前に知っておきたい基礎知識をご紹介しました。

雨漏りや水漏れが発生したら、すぐに防水工事を実施し、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

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