防水塗装の価格・単価の相場を種類別に紹介
2024/06/19
建物の屋上や壁面など、様々な箇所で防水工事が必要となります。
しかし、防水工事の種類や工法は多岐にわたり、それぞれの価格や単価も異なります。
本記事では、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水の4つの一般的な防水工事について、価格相場や施工単価の目安を紹介します。
適切な防水対策を検討する際の参考にしてください。
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防水工事の価格・単価相場と耐用年数
防水工事の価格・単価相場と耐用年数について、見ていきましょう。
ウレタン防水
ウレタン防水は、中程度の価格帯と耐用年数で、幅広い用途に適した防水工事です。
施工単価 | 1平方メートル当たり3,000円~5,000円程度 |
耐用年数 | 10~15年程度 |
建設物価調査会の調査では、ウレタン防水の割合が全防水工事の約30%を占めています。
一例として、100平方メートルの屋上防水工事を行う場合、ウレタン防水(密着工法)の概算費用は30万円~50万円程度となります。
中価格帯かつ適度な耐久性から、様々な用途の一般的な防水工事にウレタン防水は適しています。
シート防水
シート防水は、比較的低価格で長期間の防水性能が見込める優れた工法です。
施工単価 | 1平方メートル当たり2,500円~4,500円程度 |
耐用年数 | 15~20年程度 |
建設物価調査会の調査では、全防水工事の約40%をシート防水が占めています。
例えば200平方メートルの屋上防水工事を行う場合、シート防水(密着工法)では50万円~90万円程度が概算費用になります。
20年近くの長期にわたって防水性が維持されるため、コストパフォーマンスに優れています。
低価格かつ長期間の防水性能が期待できるシート防水は、様々な防水工事において経済的で合理的な選択肢となります。
アスファルト防水
アスファルト防水は最も低価格な工法で、コストパフォーマンスに優れた防水工事です。
施工単価 | 1平方メートル当たり1,500円~3,500円程度 |
耐用年数 | 10~15年程度 |
建設物価調査会の調査では、アスファルト防水が全体の約20%を占める低コストな工法です。
例えば300平方メートルの屋上防水工事を行う場合、アスファルト防水(トーチ工法)では45万円~105万円程度が概算工事費用になります。
価格が最も安価で、適度な耐用年数が見込めるため、アスファルト防水は低コストが求められる防水工事に適した選択肢といえます。
FRP防水
FRP防水は最も高価格帯ですが、長期間にわたり高い防水性能が期待できる高耐久な工法です。
施工単価 | 1平方メートル当たり4,000円~7,000円程度 |
耐用年数 | 20年以上 |
建設物価調査会の調査によると、FRP防水の割合は全体の約10%とされています。
例えば500平方メートルの大規模な防水工事を行う場合、FRP防水(連続打設工法)では200万円~350万円程度が概算工事費用になります。
初期費用は高額ですが、20年以上の長期にわたり高水準の防水性を発揮します。
FRP防水は高価格ですが、長期間の高い防水性能が求められる大規模工事などに適した、高耐久な防水工法だと言えます。
防水工事の種類と工法別の費用
防水工事の種類と工法別の費用について、見ていきましょう。
ウレタン防水
ウレタン防水には密着工法、メッシュ工法、通気緩衝工法の3つの主な工法があり、それぞれ価格帯が異なります。
弊社調べによると、各工法の1平方メートル当たりの価格相場は下記の通りです。
工法名 | 概要 | 価格相場 |
---|---|---|
密着工法 | ウレタン塗膜を密着させる | 3,000円~4,000円 |
メッシュ工法 | ウレタン塗膜にメッシュシートを差し込む | 4,000円~5,500円 |
通気緩衝工法 | ウレタン塗膜と通気緩衝シートの2層構造 | 5,000円~7,000円 |
150平方メートルの屋上防水工事を行う場合、密着工法なら45万円~60万円、メッシュ工法なら60万円~82.5万円、通気緩衝工法なら75万円~105万円が概算工事費用となります。
ウレタン防水では密着工法が最も低価格ですが、メッシュ工法や通気緩衝工法を選ぶことで、より高い防水性と耐久性が見込めます。用途と予算に合わせた工法選定が重要です。
シート防水
シート防水では密着工法と機械的固定工法があり、それぞれ価格帯が異なります。
弊社調べによる各工法の1平方メートル当たりの価格相場は以下の通りです。
工法名 | 概要 | 価格相場 |
---|---|---|
密着工法 | 防水シートを塗膜で密着固定 | 2,500円~3,500円 |
機械的固定工法 | 防水シートを機械的に固定 | 3,500円~5,000円 |
シート防水協会によると、機械的固定工法の採用割合が年々増加しています。
200平方メートルの屋上防水工事を行う場合、密着工法なら50万円~70万円、機械的固定工法なら70万円~100万円が概算工事費用になります。
密着工法に比べ機械的固定工法は高価格ですが、防水層への負担が少なく信頼性が高くなります。
用途と予算を考慮し、適切な工法を選択することが大切です。
アスファルト防水
アスファルト防水には、熱工法、冷工法、トーチ工法の3つの主な施工方式があり、工法によって価格帯が異なります。
弊社調べによる各工法の1平方メートル当たりの価格相場は下記の通りです。
工法名 | 概要 | 価格相場 |
---|---|---|
熱工法 | 加熱したアスファルトを塗布 | 2,000円~3,500円 |
冷工法 | 常温のアスファルト塗膜を塗布 | 2,500円~4,000円 |
トーチ工法 | 火を使ってアスファルトシートを溶着 | 1,500円~3,000円 |
アスファルト防水工事業連合会の統計では、トーチ工法が約50%と最も採用される工法です。
300平方メートルのアスファルト防水工事を行う場合、熱工法なら60万円~105万円、冷工法なら75万円~120万円、トーチ工法なら45万円~90万円が概算費用になります。
トーチ工法が最も低価格ですが、火災リスクがあります。
冷工法は安全性が高く、適した現場で施工可能です。
高い防水性能とコストのバランスを考慮し、工法を選定しましょう。
FRP防水
FRP防水は、パネル工法と連続打設工法の2つの主な工法があり、価格帯に差があります。
弊社調べによる各工法の1平方メートル当たりの価格相場は以下の通りです。
工法名 | 概要 | 価格相場 |
---|---|---|
パネル工法 | あらかじめ製作したパネルを張る | 4,000円~5,000円 |
連続打設工法 | 現場で一体成型するので高耐久性 | 5,000円~7,000円 |
FRP防水工事業連合会の統計によると、パネル工法が約60%と主流の工法とされています。
200平方メートルのFRP防水工事を行う場合、パネル工法なら80万円~100万円、連続打設工法なら100万円~140万円が概算工事費用になります。
パネル工法は低価格で施工が容易ですが、連続打設工法はひび割れ抵抗力に優れる高耐久な工法です。
予算と求められる防水性能を総合的に勘案し、適切な工法を選択しましょう。
まとめ
防水工事には主にウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水があり、それぞれ価格帯と耐用年数が異なります。ウレタン防水は中程度の価格で10〜15年の耐用年数、シート防水は比較的低価格で15〜20年、アスファルト防水は最も安価で10〜15年、FRP防水は最も高価だが20年以上の耐用年数があります。
各工法にも複数の施工方法があり、価格に差があります。
例えば、ウレタン防水では密着工法、メッシュ工法、通気緩衝工法があり、価格は3,000円〜7,000円/㎡程度です。
シート防水は密着工法と機械的固定工法があり、2,500円〜5,000円/㎡程度です。
工法選択の際は、予算だけでなく、必要な防水性能や耐久性、施工条件なども考慮して総合的に判断することが重要です。