屋根塗装の費用相場は?見積もりの価格は適正?坪ごとの単価・安くする方法を解説
2024/06/19
屋根塗装は家の美観を保つだけでなく、建物を長期間保護する重要な役割を果たします。
しかし、多くの家庭では、「屋根塗装の費用相場はいくらなのか?」や「見積もりが適正かどうか?」、「どのようにして費用を抑えられるのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、屋根塗装の費用相場や塗料の選び方、施工費用の内訳、さらには費用を節約する方法まで、詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、屋根塗装の費用相場、適正価格、節約方法を学び、お得に屋根を修繕する方法がわかります。
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屋根塗装の費用相場
屋根塗装の費用は、塗料の種類や屋根の面積、形状によって変わります。
屋根塗装にかかるおおよその費用を以下の表にまとめました。
>
建物の面積(屋根面積) | 工事費用総額の相場 |
---|---|
20坪(36~50㎡) | 30~40万円 |
25坪(62~87㎡) | 50~70万円 |
30坪(74~104㎡) | 60~80万円 |
35坪(87~122㎡) | 75~105万円 |
40坪(100~140㎡) | 85~120万円 |
45坪(118~165㎡) | 95~135万円 |
50坪(124~174㎡) | 100~155万円 |
屋根塗装の費用は、40万円以上かかると見積もるのがよいでしょう。
屋根塗装にかかる費用内訳
屋根塗装の内訳を見てみましょう。
屋根塗装の内訳は次のとおりです。
- 塗料代
- 施工費(人件費)
- 足場代
- 企業利益
これらの割合を以下の図にまとめました。
業者に見積書を作成してもらったら、「塗料代」「施工費」「足場代」がいくらになっているのか、確認するようにしましょう。
これらの割合が必ずしも図のような比率になるとは限りませんが、上記いずれかの費用の比率があきらかに突出している場合は、業者に内訳の説明を求めましょう。
その際、業者が言葉を濁してきたら、見積もり金額の妥当性を疑うのがよいでしょう。
各内訳項目について、以下で詳しく見てみましょう。
塗料費用の目安
塗料の費用は、選択する塗料の種類とグレードによって耐久年数や費用は大きく変わります。
塗料費用の目安は次のとおりです。
塗料 | 耐久年数 | 費用(1缶当たり) |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 約3~5年 | 5,000~15,000円 |
シリコン塗料 | 約5~7年 | 15,000~40,000円 |
フッ素塗料 | 約7~10年 | 40,000~80,000円 |
無機塗料 | 約10~15年 | 50,000~120,000円 |
以下では各塗料の特徴、耐久年数、耐用年数を紹介していきます。塗料を選ぶ際の参考にしてください。
耐久年数とは塗料のメーカーが想定している使用方法で、問題なく使用できる期間のこと。
耐用年数とは
資産価値として定められている期間のこと。耐用年数を超えると資産価値は低下していく。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、タイヤのゴムなどにも使用される密着性や伸縮性に優れた成分で作られています。
ウレタン塗料は、1㎡あたりの単価が約1,700円〜と比較的安いので、さまざまな素材に使用することができます。
耐久年数と耐用年数は以下のとおりです。
- 耐久年数…約3~5年
- 耐用年数…約8~10年
上記を見てのとおり、ウレタン塗料の耐久年数と耐用年数は短めです。
数年おきの塗り替え工事が必要になりますが、頻繁に模様替えをしたいという方は、ウレタン塗料がおすすめです。
シリコン塗料
シリコン塗料は耐候性や耐水性に優れているため、屋根塗装で最も使用されている塗料の一つです。
耐久年数と耐用年数は以下のとおりです。
- 耐久年数…約5~7年
- 耐用年数…約10~15年
シリコン塗料の単価は1㎡あたり2,300円〜です。ウレタン塗料と見比べてみると、耐久性と価格のバランスがよいことがわかります。
ただ、シリコン塗料は塗膜が硬いため、塗る素材によってはひび割れしやすい、という欠点があります。
コストパフォーマンスに優れている塗料ですが、屋根塗料で使う際は屋根材との相性に問題はないか、業者と相談する必要があります。
フッ素塗料
フッ素塗料は耐久性や耐熱性に優れた塗料です。汚れや色褪せに強いため、に塩害のある海沿いの地域でよく使われています。
耐久年数と耐用年数は以下のとおりです。
- 耐久年数…約7~10年
- 耐用年数…約15~20年
このように、フッ素塗料の耐久年数と耐用年数は長いので、数年おきの塗り替え工事の実施が難しい公共の建物にも使用されています。
費用は他の塗料に比べてやや高く、単価相場は1㎡あたり3,500円〜です。
初期費用に投資して、メンテナンス(塗り替え工事)のコストは抑えたい方におすすめです。
無機塗料
無機塗料は、ガラスや石などの無機物を成分としており、経年劣化に強いのが特徴です。
耐久年数と耐用年数は以下のとおりです。
- 耐久年数…約10~15年
- 耐用年数…約20~25年
他の塗料の耐久年数・耐用年数と比較してみても、無機塗料の年数は圧倒的に長いです。
年数が長い分、塗り替えの頻度は少ないので、メンテナンスコストを抑えることができます。
しかし、単価相場は1㎡あたり4,300円〜と高めです。
また、無機塗料を扱っていない施工会社もあるので、業者とよく相談して決めるのがおすすめです。
施工費(人件費)の目安
施工費に含まれる作業の内容と価格相場を見てみましょう。作業内容と費用は次のとおりです。
工事項目 | 費用相場 | |
高圧洗浄 | 100~300円/㎡ | |
養生 | 250~400円/㎡ | |
付帯塗装 | 軒天 | 800~1,200円/㎡ |
雨樋 | 800~1,200円/㎡ | |
破風板 | 650~800円/㎡ | |
縁切り | 500円/㎡ | |
諸経費 | 現場管理費 | 1式 30,000~50,000円 |
廃材処理費用 | 1式 10,000~30,000円 |
屋根塗装に限らず、一般的な塗装工事では、
- 高圧洗浄
- 養生
- 諸経費
は必ずかかります。
軒天や雨樋などの付帯部の塗装工事は、劣化具合や希望等に沿って行います。
塗膜が剥がれていたり、サビが酷い場合は付帯部も屋根と一緒に塗装するのがおすすめです。
屋根の状況によって費用は変動するため、上記の金額はあくまでも目安として捉えてください。
足場代の目安
足場代の費用相場は1㎡あたり700円〜1,100円です。
足場は工事を行う職人が安全に移動するために必要なものです。
屋根の上を歩いて移動することはできないの、と思われるかもしれませんが、足場を組むことで転落防止になり、その上、作業の効率性や正確性を高めることができるので、足場は必要です。
足場代はご自身でも算出することができます。計算方法は以下のとおりです。
足場架面積の計算式足場架面積 = (建物の外周 + 8m) × 軒高*
足場代費用の計算式足場代費用 = 足場架面積 × (足場費用/㎡ + 飛散防止ネット/㎡)
足場代に加え、飛散防止ネットの費用もかかります。
飛散防止ネットの費用相場は1㎡あたり100〜200円です。
上記の方法を用いれば、足場代のおおよその金額を算出することができます。
以下は2階建てと3階建ての延べ坪ごとに算出した足場代の例です。参考にしてください。
階数 | 延べ坪 | 足場面積 | 費用相場 |
2階建 | 25坪 | 212㎡ | 15~21万円 |
30坪 | 228㎡ | 16~23万円 | |
35坪 | 242㎡ | 17~24万円 | |
40坪 | 255㎡ | 18~26万円 | |
45坪 | 268㎡ | 19~27万円 | |
3階建 | 25坪 | 303㎡ | 21~33万円 |
30坪 | 325㎡ | 23~36万円 | |
35坪 | 346㎡ | 24~38万円 | |
40坪 | 364㎡ | 26~40万円 | |
45坪 | 382㎡ | 27~42万円 |
屋根塗装を行うポイント
屋根塗装を成功させるためには、適切な塗料の選択、遮熱塗料の利点の検討、外壁との同時施工による経済的な向上、そして火災保険の活用が重要です。
ポイントを押さえることで、屋根塗装を長期的な保護と美観が向上されます。
屋根塗装を行うポイント- 塗料は塗り替え回数も考えて選ぶ
- 遮熱塗料の採用を検討してみる
- 屋根と外壁は同時施工するとお得
- 火災保険の活用を検討する
塗料は塗り替え回数も考えて選ぶ
屋根塗装において塗料を選ぶ際は、単に初期費用のみを考慮するのではなく、耐久年数や塗り替え回数も考慮することが重要です。
なぜなら、安価な塗料は初期費用を抑えられるものの、耐久年数が短く、結果的に頻繁な塗り替えが必要となる可能性があるからです。
そのため、塗料を選ぶ際は、耐久性や将来のメンテナンス費用も考慮に入れ、総合的なコストパフォーマンスを考えることが必要といえるでしょう。
遮熱塗料の採用を検討してみる
遮熱塗料は太陽の近赤外線を反射し、屋根の表面温度上昇を抑制します。
これにより、室内温度の上昇が緩和され、エアコンの使用頻度と電力消費が削減されます。
結果として、エアコンの使用頻度と電力消費を削減することが可能です。
屋根と外壁は同時施工するとお得
屋根と外壁の同時施工は、足場代の節約につながります。
通常、屋根や外壁の塗装には足場が必要で、この設置には別々に施工する場合、それぞれに費用がかかります。
しかし、両方を一度に行うことで、足場を共用でき、結果的に全体のコストを抑えることが可能です。
また、施工期間の短縮も見込め、生活の中断期間を最小限に抑えられます。
火災保険の活用を検討する
屋根塗装時、火災保険の活用は経済的負担を減らす重要な方法です。
なぜなら、自然災害で屋根が損傷した場合、火災保険の風災補償が適用されることがあるからです。
そのため、保険利用の前に、加入状況を確認し、専門業者による屋根調査を依頼しましょう。
経年劣化や人為的損傷は対象外ですが、手続きを正しく行えば、修理費の一部または全額が保険でまかなえます。
屋根塗装の費用が変わる要因
屋根塗装の費用は、屋根の面積や造り、勾配、種類、地域、そして劣化の具合によって大きく変わります。
以下が屋根塗装の費用が変わる主な要因です。
- 屋根の面積
- 屋根の造り
- 屋根の勾配
- 屋根の種類
- 地域
- 屋根の劣化具合
屋根の面積
屋根塗装を検討する際、屋根の面積は重要な要素です。
その理由は、面積が広いほど、塗料の必要量が増え、結果として費用も高くな流からです。
屋根の面積は、家の図面を参照するか、屋根投影面積に1.15を乗じて計算できます。
正確な面積を把握することで、塗装にかかる費用の見積もりがより精密になり、予算計画に役立ちます。
屋根の造り
屋根塗装の費用に大きく影響するのは、屋根の面積とその構造です。
屋根が広ければ広いほど、そして構造が複雑であればあるほど、塗装には多くの塗料と労力が必要になります。
また、屋根の構造が複雑だと、塗装する際に特別な配慮や追加の手順が必要になることがあり、これが作業の時間とコストを増加させます。
屋根の勾配
屋根の勾配が急な屋根では、作業の難易度が高まり、職人が安全に作業を行うために必要な足場などの安全設備のコストが増えます。
また、屋根の形状が複雑であれば、塗装にかかる時間や必要な材料が増え、それが費用の増加につながります。
つまり、屋根の形状や勾配は、塗装作業の複雑さを決定し、それが直接的に費用に反映されるため、屋根塗装の費用が変わる主な要因の一つです。
そのため、屋根の形状や勾配を考慮することは、塗装の総費用を把握する上で欠かせません。
屋根の種類
屋根塗装の費用は、屋根の面積が広い、形状が複雑、または勾配が急である場合に高くなります。
これらの特徴は、必要な塗料の量を増やし、作業の難易度を上げるためです。
また、複雑な形状の屋根では、塗装作業に必要な特別な足場や保護シートが追加のコストを生む原因となります。
急勾配の屋根の場合、作業員の安全を確保するために、より強固な足場が必須です。
さらに、屋根の材質に適した塗料の選択も費用に影響を与えます。
地域
屋根塗装の費用は地域によって変わることがあります。
特に、雨が多い地域では、防水効果が高い塗料や耐久年数が長い塗料が必要になるため、費用が高くなる傾向があります。
このように、地域の気候条件に適した塗料の選択や施工方法が求められるため、地域によって屋根塗装の費用が変動するのです。
屋根の劣化具合
屋根の劣化具合は、劣化が進むと、塗装前の下地処理が複雑になり、修理が必要な箇所も増えます。
また、劣化の程度によっては、特別な塗料や処理が必要になることもあり、これらは一般的な塗装作業よりも高額になる傾向があります。
したがって、屋根の劣化状態を定期的にチェックし、早めのメンテナンスを行うことが、長期的に見て費用を抑えることにつながるといえるでしょう。
屋根塗装が必要な劣化症状
屋根塗装が必要な劣化症状は以下の表です。
>屋根の種類 | 劣化症状 |
---|---|
スレート瓦(カラーベスト・コロニアル) | ・チョーキング現象 ・色褪せ ・カビ・苔の発生 ・塗膜の剥がれ ・屋根材の反り ・釘や留め金具の劣化・抜け |
セメント瓦 | ・チョーキング現象 ・色褪せ ・カビ・苔の発生 ・塗膜の剥がれ・割れ |
モニエル瓦 | ・チョーキング現象 ・色褪せ ・カビ・苔の発生 ・塗膜の剥がれ ・表面の粗さ |
瓦棒 | ・チョーキング現象 ・色褪せ ・錆の発生 ・釘や留め金具の劣化 |
アスファルトシングル | ・色褪せ ・カビ・苔の発生 ・コーティングの剥離 |
粘土瓦 | 瓦を止めている漆喰やモルタルの劣化・割れ |
屋根塗装工事の注意点
屋根塗装工事の注意点は主に下記の2つです。
スレート屋根の塗装はタスペーサーが必要
スレート屋根の塗装工事において、タスペーサーの使用は不可欠です。
その理由は、タスペーサーが屋根と屋根の間に適切な隙間を作り出し、水の流れ道を確保するためです。
この隙間がないと、塗装によって隙間が塞がれ、水が屋根上に溜まりやすくなります。
結果として、溜まった水が建物内に侵入し、雨漏りの原因となるため、塗装前にタスペーサーを装着することは、雨漏りを防ぎ、建物を長期間保護する上で重要な注意点となります。
見積もりは塗り面積(㎡数)で出してもらう
屋根塗装工事での見積もりは、塗り面積(㎡数)での計算が必須です。
これは、塗装費用の正確性を保証し、工事中に材料不足や予算超過を防ぐためです。
坪数や一式での見積もりは、屋根の特性や必要な材料を正確に反映できず、最終的に不足分の追加発注や工期の延長、さらには品質の低下を招くリスクがあります。
正確な塗り面積に基づく見積もりを受けることで、これらの問題を避け、工事の品質と予算管理を確実にできます。
まとめ
屋根塗装の重要性、費用相場とその内訳、費用を節約する方法、および屋根塗装を行う際の重要ポイントについて解説しました。
まとめると、
- 屋根塗装は、建物の美観維持と保護に必須であり、費用は様々な要因によって変動する。
- コスト削減のためには、塗料の選択、施工の同時進行、火災保険の利用が効果的。
- 屋根の劣化状態を適切に評価し、必要な時期に塗装を行うことで、屋根を長持ちさせられる。
屋根塗装においては、選択する材料や施工方法によって、コストを効率的に抑えることが可能です。
適切な防水塗装を選ぶことで、耐久性を高めるとともに、エネルギーコストを削減することができます。
これにより、長期的なコストを削減ができます。