屋上屋根の防水補修|ウレタン防水・シート防水の特徴や膨れなどの劣化補修
2024/06/20
マンションや商業ビルの屋上は、雨風にさらされる屋外の空間です。
そのため、屋上を長期間使用するには、適切な防水対策が欠かせません。
しかし、時間の経過とともに防水層が劣化してくると、雨水の浸入による内部への被害が発生する恐れがあります。
そこで、早期の補修が重要になってきます。
本記事では、屋上防水の補修方法や種類、耐用年数、費用についてご説明します。
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屋上防水とは?必要性について
屋上防水とは、その名の通りマンションやビルの屋上に雨水が浸入するのを防ぐための対策のことです。
屋上は直接外気にさらされているため、適切な防水対策を講じないと雨水が建物内部に浸入し、大きな被害を及ぼす可能性があります。
国土交通省の統計によると、2022年に発生した住宅の雨漏り被害のうち、3分の1が屋上部分からの浸水によるものでした。
屋上から雨水が浸入すると、内壁や天井、さらには家具や基礎部分の劣化につながる恐れがあります。
A社が運営するマンションでは、10年ほど前に屋上防水の補修工事を行わなかったことから、雨漏りが発生し、共用部分の内装工事や入居者の家財被害など、総額数千万円の損害が発生しました。
適切な防水工事を行うことで、結露の発生やカビの繁殖、建物躯体の劣化などのトラブルを未然に防ぐことができます。
B社のビルでは、10年ほど前に屋上防水の大規模補修工事を実施しました。
その結果、以前は頻発していた雨漏りや結露トラブルがほぼ解消され、居住環境が大幅に改善されました。
このように、屋上防水は建物の資産価値を守り、居住環境を維持する上で欠かせない対策です。
適切なタイミングで補修工事を行うことが重要になります。
屋上防水の補修方法の種類別費用と耐用年数
屋上防水の補修方法には主に3種類があり、それぞれ特徴や費用、耐用年数が異なります。
建物の状況に合わせて、最適な補修方法を選ぶ必要があります。
ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水の3種類の中から、建物の状況や予算、工期などを総合的に検討し、最適な補修方法を選択することが重要です。
ウレタン防水
ウレタン防水には、下地に直接ウレタン塗料を塗布する「ウレタン塗膜防水」と、ウレタンゴムシートを敷設する「ウレタンゴム系シート防水」の2種類があります。
日本ウレタン防水技術協会の調査によると、国内のウレタン防水工事の約7割がこの2種類です。
種類 | 塗膜防水 | ゴム系シート防水 |
---|---|---|
費用 |
1坪8,000~15,000円 |
1坪15,000~25,000円 |
耐用年数 |
10〜15年 |
15〜20年 |
特徴 | 施工が用意で工期が短い | 高い防水性と耐久性 |
ウレタン塗膜防水は比較的安価で施工が容易なのが特徴ですが、耐用年数が10~15年と他の方式より短めです。
一方、ゴム系シート防水は費用が高めですが、15~20年の長い耐用年数が期待できます。
シート防水
シート防水は、アクリルゴムやポリ塩化ビニルなどの合成ゴムシートを屋上に敷設する方法です。
一般社団法人 日本防水工業会の統計によると、シート防水は全国の屋上防水工事の約3割を占めています。
シート防水の主な費用と耐用年数は以下の通りです。
費用 | 耐用年数 |
---|---|
1坪あたり20,000円〜30,000円 |
15年〜20年 |
防水シートにはさまざまな種類があり、建物の用途や使用環境によって適した製品を選ぶ必要があります。
施工が難しいのが課題ですが、高い防水性と長期的な耐久性が期待できます。
アスファルト防水
アスファルト防水は、加熱した液状のアスファルトを下地に流し込む「加熱溶融アスファルト防水」と、アスファルト系のシートを敷設する「ゴムアスファルト系シート防水」の2種類があります。
一般社団法人 日本アスファルト防水機材工業会によると、耐久性が高く"永久防水"として知られています。
アスファルト防水の主な費用と耐用年数は以下の通りです。
費用 | 耐用年数 |
---|---|
1坪あたり10,000円〜20,000円 |
20年〜30年 |
アスファルト防水は施工時の臭気が課題ですが、他の方式に比べて耐用年数が長く、初期費用も比較的安価なのが特徴です。
適切な維持管理を行えば、長期間にわたり高い防水性能を発揮します。
このように、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水にはそれぞれ一長一短があります。
建物の用途や防水層の劣化状況、予算や工期などを総合的に勘案し、最適な補修方法を選ぶことが大切です。
屋上防水で補修が必要な劣化のサインと事例
経年劣化により、屋上の防水層は様々な劣化サインを示します。
こうした兆候を見逃さず、速やかに専門家に相談し、適切な補修工事を行うことが重要です。
塗膜の剥がれ・膨れ・ひび割れ、シートの剥がれ・膨れ・ひび割れ、水たまりの発生、コケやカビの発生など、さまざまな劣化サインに注意を払い、早期に補修工事を行う必要があります。
劣化事例|水たまり
一般社団法人 日本防水工業会の調査によると、屋上防水層の劣化が原因で発生した雨漏り被害の約4割で「水たまり」が確認されています。水たまりは重大な劣化サインの一つです。
A社が運営するオフィスビルでは、長年の水たまりを放置した結果、雨水が建物内部に浸入し、天井の一部が落下する事故が発生しました。
入居テナントからの損害賠償請求や、一時ビル運営の中断を余儀なくされる事態となりました。
劣化事例|剥がれ・膨れ・ひび割れ
塗膜やシートの剥がれ、膨れ、ひび割れも、雨水の浸入を許す重大な劣化サインです。
放置すれば、内装材やコンクリート躯体にも被害が及ぶ可能性があります。
B社のマンションでは、10年ほど前の大規模リフォームで新しい防水層を設置しましたが、その後の定期点検を怠ったことから、早期にひび割れが発生。
最終的には一部区画で雨漏りによる被害が出る事態となりました。
劣化事例|コケやカビの発生
コケやカビの発生は、防水層の劣化が進行していることを物語っています。
コケ・カビが繁殖するのを防ぐだけでなく、その原因となる劣化への対策が重要です。
東京都内のC社ビルでは、長年コケが繁殖した屋上で、雨漏りによる内装材の劣化が確認されました。
防水層のひび割れやシートの浮きが原因と考えられています。
このように、屋上防水層の劣化サインには様々なものがあります。
定期的な点検を心がけ、劣化の兆候を早期に発見し、速やかに補修工事を行うことが、大規模な被害や高額な工事費を避けるコツです。
まとめ
屋上防水は、建物内部への雨水浸入を防ぐ重要な対策です。適切な防水措置を講じないと、雨漏りや結露、カビの発生など、建物に深刻な被害をもたらす可能性があります。
主な防水工法には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水があり、それぞれ特徴や費用、耐用年数が異なります。
選択の際は、建物の状況や予算、工期を考慮する必要があります。
防水層の劣化サインとしては、塗膜やシートの剥がれ・膨れ・ひび割れ、水たまり、コケやカビの発生などがあります。
これらの兆候を早期に発見し、適切な補修を行うことが重要です。定期的な点検と迅速な対応が、大規模な被害や高額な工事費を回避するポイントとなります。