3回目のマンション大規模修繕のポイントとは?費用の目安・工事内容を解説
2024/06/20
マンション大規模修繕工事は、建物の老朽化や劣化を防ぐための総合的な修繕工事です。
通常、建物の耐用年数を考慮したうえで、定期的に行われます。
このうち3回目の大規模修繕工事では、前回の修繕からの経年劣化や新たな問題の解決が重要です。
この記事では、大規模修繕工事の重要性や費用・工事内容や3回目における課題など、さまざまな目安を解説します。
これから大規模修繕工事を控えている方は、ぜひ参考としてお読みください。
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マンションの大規模修繕工事の重要性
マンションにおける3回目の大規模修繕工事は、建築時からおよそ35年前後で行われます。
そのため建物だけでなく、住民のライフステージや周辺環境にも変化が生じている場合が多いでしょう。
しかし、大規模修繕に求められる役割や重要性は、何年経ったとしても変わりません。
では3回目の大規模修繕工事には、どのような重要性があるのでしょうか。
安全性の確保
建物の経年劣化や自然災害の影響により、構造物や設備に損傷が生じる可能性があります。
これらの損傷が放置されると、住民の安全な暮らしが脅かされるおそれがある状態になっていると言えるでしょう。
例えば劣化した柱や壁は、地震や台風などの自然災害の影響により倒壊してしまう危険性をはらんでいます。
また老朽化した配管や電気設備は、漏水や漏電・火災などの原因になりかねません。
定期的な大規模修繕工事を行うことによって、これらのリスクを低減しながら住民の安心・安全を確保できるのです。
資産価値の維持・向上
マンションは不動産資産としての側面も持っており、その価値は建物の状態に大きく左右されます。
定期的な修繕工事によって建物を良好な状態に保つことで、将来的な資産価値の維持が可能となるでしょう。
また、修繕工事によって建物の外観や設備がアップデートされる場合には、周辺地域の不動産市場においてもプラスの影響を及ぼします。
若年層やファミリー層からの人気だけでなく、投資物件としての評価が高まることで、地域全体への価値が付加されることにもつながるでしょう。
結果、より住みやすく利便性の高い地域づくりにもつながるのです。
将来的なコスト削減
定期的なメンテナンスによって、小さな問題を早期に発見し解決することができます。
これにより、放置した場合に発生するはずだった大規模な修繕費用を回避できる可能性があります。
修繕費用の負担を分散し、予算を立てて積立てることも、将来的な支出を予測しやすくするうえで重要です。
特に投資物件であれば、費用的な見通しが立てやすい物件であればあるほど、運用に対する安心感の担保にもなるでしょう。
大規模修繕工事の費用と負担
大規模修繕工事に必要な費用
費用の見積もりには、さまざまな要素が関わります。
建物の規模や状態だけでなく、地域の建築市場の状況や素材の価格変動、そして工事の特性や必要なスキルレベルも費用に大きな影響を及ぼします。
例えば、高度な技術や専門知識が必要な工程があれば、それに見合った人件費が必要となります。
また、修繕工事によって追加される機能や改善があれば、それらの費用も考慮する必要があります。
このうち、RC造20戸のマンションでは、3回目の大規模修繕工事に500万円ほど必要になり、戸数が増えるほど費用も増加します。
また2回目の大規模修繕後に発覚したダメージをあわせて補修する場合は、より多くの費用が必要となるでしょう。
費用負担は誰がする?
費用は、賃貸マンションであればオーナーが負担し、分譲マンションであれば区分所有者による積立金が充てられます。
このうち積立金に関しては、所有者ごとの持分比率に応じて負担額が決定される場合もありますし、平等に分担する場合もあります。
また築年数により積立金の増額が必要になる場合もあるため、管理組合や専門家の助言を仰ぎながら、公平かつ適切な方法を見出すことが重要です。
また、修繕工事の費用だけでなく、その他の費用も考慮する必要があります。
例えば、工事中に住民の一時的な移動や生活支援が必要となる場合などです。
これらの追加費用も修繕計画に含めておくことで、不満の少ない大規模修繕が叶うでしょう。
計画や費用の透明性が重要
住民が修繕工事に関する情報にアクセスしやすくすることで、納得した費用負担を行うことができます。
また工事の計画や進捗についてもわかりやすい環境を設けることで、オーナーや工事業者への信頼関係を築き、マンションにおけるコミュニティ全体の満足度を高めることにもつながります。
マンション内での情報共有が適切に行われることで、それぞれの関係性を醸成することにも役立つでしょう。
3回目の大規模修繕工事の内容と課題
3回目の大規模修繕工事では、建物の経年劣化による損傷や不具合を修復し、以下のような部分の改修や補強を行う必要があります。
- 外壁や屋根の補修や塗装、防水工事
- 給排水管の更新
- エレベーターや設備の改修
- 外構設備の補修(駐車場や駐輪場・フェンスなど)
また、2回目の大規模修繕工事後に発生した劣化の補修も行われるでしょう。
費用の増加
工事内容の増加によって、費用や工期の増加が懸念されます。
特に、建物の規模や損傷の状況に応じて、予算や工期の見積もりが難しくなる場合があります。
また、技術の進歩によって新たな補修方法や材料が導入されることになれば、これに伴う追加費用や工程の変更が生じる可能性があります。
これらのことについて、住民と管理組合・オーナーとの間で意見の食い違いがないよう、あらかじめ話し合いをしておくことが大切です。
工事中の住民への配慮
工事に伴う騒音や振動、そして一時的な通行規制などが住民の生活に影響を及ぼす可能性があります。
特に高齢者や身体的に不自由な方々への配慮が必要です。
このような課題に対処するためには、事前の計画段階からそれぞれののコミュニケーションを密にし、配慮すべき点を把握したうえで工事計画を立てておくことが重要です。
また、必要に応じて代替住居や生活支援の提供など、住民の安全と快適な生活を確保するための施策も検討されるべきでしょう。
次回の修繕工事の計画
3回目の修繕工事が終わったら、建物の修繕工事を行わなくていいというわけではありません。
そのため、小規模な修繕工事や建て替えも視野に、さまざまな計画を検討しておく必要があります。
この際、入居者の高齢化や空室対策に関しても検討を進めておくことが大切です。
管理組合の高齢化に対する対策
管理組合の高齢化は、マンションの運営や大規模修繕計画の推進において重要な課題です。
スムーズに計画を実行するためにも、以下のようなポイントに注意しながら進めていきましょう。
若年層の参加促進
若い世代の住民が管理組合に参加し、新しいアイデアやエネルギーをもたらすことが必要です。
これには、若年層の関心を引くイベントやワークショップの開催、そして適切な情報提供や啓蒙活動が必要です。
特に近年は空室をリノベーションし、事務所や店舗として貸し出すケースも増えています。
既存の住民の意見も反映させながら新たな取り組みを行うことで、これまでにないマンションコミュニティが構築されていくでしょう。
専門家のサポートを活用する
管理組合メンバーが大規模修繕に関わる業務に不慣れである場合、専門家の助言や指導が必要です。
例えば、マネジメント会社や法律事務所・大規模修繕工事の専門業者などからの支援を受けることで、適切な管理体制の構築や法的な問題への対処が可能となります。
管理組合メンバー以外の参加も促すことで住民の意識向上にも役立ち、より活動への理解が深まるでしょう。
情報共有・意見交換の場を設ける
定期的な総会や住民向けの説明会を通じて、管理組合の活動や大規模修繕計画について住民全体とコミュニケーションを図ることが必要です。
住民の理解と協力を得ないままでは、管理組合の運営はスムーズに行えないでしょう。
管理組合の高齢化に対処するためには、若年層の参加促進や専門家のサポート活用、そして情報共有や意見交換の促進が不可欠です。
これらの対策を組み合わせることで、持続可能な管理体制を構築しながら、マンションコミュニティ全体の繁栄を促進することができます。
3回目の大規模修繕工事のまとめ
マンションにおける3回目の大規模修繕は、建物だけでなくそこに住む方や近隣エリアにもよい影響を与えます。
建物の安全性や美観を守りながら、資産価値の維持・向上も図れるため重要な工事だと言えるでしょう。
以下のような要点を再度確認し、スムーズな大規模修繕につなげましょう。
- 3回目の大規模修繕工事は安全性の確保や資産価値の維持向上、将来的なコスト削減のために重要
- 大規模修繕工事に必要な費用はさまざまな要素によって大きく変動する
- 賃貸マンションか分譲マンションかで費用の負担は異なる
- 大規模修繕に必要な計画や費用は透明性を確保して行う
- 費用の増加や工事中の住民生活にも配慮を行う
- 3回目以降の修繕工事や空室対策についても話し合っておく
- 管理組合の高齢化に対する対策には若年層の参加や専門家のサポート、住民の情報交換や意見交換を行うことが大切
3回目の大規模修繕工事は新築時から約35年後に行われるため、住民の状況や周辺環境も変化していることが予想されます。
そのような場合でも建物の安全性や住民の快適な暮らしを守れるよう、普段から住民とオーナー・施工業者とのコミュニケーションを図り、さまざまなサポートを活用しながら計画を立て実行することが重要であると言えるでしょう。