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塩ビシート防水機械的固定工法とは?施工方法と注意点の解説

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塩ビシート防水機械的固定工法とは?施工方法と注意点の解説

塩ビシート防水機械的固定工法とは?施工方法と注意点の解説

2024/06/20

シート防水工法には密着工法と機械的固定工法の2つがあります。

特に屋上防水工事において、機械的固定工法の特徴やメリットを知りたい方も多いでしょう。

この記事では、機械的固定工法の特性や接着工法との違いに焦点を当てて解説します

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機械的固定工法とは?

機械的固定工法は、固定ディスクを使用して防水シートを下地に取り付ける方法です。

主に塩ビシート防水に使われ、機械式固定工法や絶縁工法とも呼ばれます。

下地の影響が少なく、改修時の下地処理が最小限で済むため工期が短縮されます。
UD工法(プレキャスト工法)とUS工法(ポストキャスト工法)の2種類があり、それぞれに特徴があります。

UD工法(プレキャスト工法)

UD工法は、「固定ディスクプレキャスト工法」とも呼ばれ、ディスクを先に防水シートに固定してから接合する方法です。
この工法のメリットは、完成後の意匠性が優れていることです。

US工法(ポストキャスト工法)

「固定ディスク後打設」とも呼ばれ、ディスクを防水シートに先に固定するのではなく、後から打設する方法です。
この工法は、耐風圧強度の信頼性が非常に高く、高層建築物や海岸建築物などに適しています。

どちらも広い面積での施工が可能で、耐久性が高いのが特徴です。

機械的固定工法のメリット

機会的固定工法のメリットをご紹介します。

建物の揺れや地震に強い

機械的固定工法は、防水シートをディスクなどで直接建物の骨組みに固定する方法です。

接着剤を使わないため、建物の亀裂や振動の影響を受けにくく、地震にも強いです。

耐震性を重視するマンションやアパートの屋上防水工事に向いています。

下地処理の時間短縮

機械的固定工法は、下地処理が不要なので工期が短く済みます。

通常の接着剤を使う方法では、下地が平らでないと接着が難しく、防水効果が落ちることがあります。

しかし、機械的固定工法では、ディスクを使って防水シートを直接固定するので、下地の平らさはそれほど問題になりません。
そのため、下地処理が最小限で済みます。

さまざまな躯体構造に対応可能

機械的固定工法では、接着剤を必要としないため、様々な躯体構造に施工できるという利点があります。

一方、接着剤を使用する防水工法では、躯体との接着性が要求されます。

躯体の種類によっては、特定の接着剤が必要になります。
しかし、機械的固定工法では、ディスクを使って防水シートを直接固定するので、躯体との接着性はそれほど問題にはなりません。

下地の影響を受けにくい

通常の防水工法では、下地が亀裂やひび割れなどの問題を抱えていると、接着性が低下して防水性が損なわれる可能性があります。

しかし、機械的固定工法では、ディスクを使って防水シートを直接固定するので、下地の状態にあまり影響されません。 そのため、下地の状態が悪くても効果的に防水工事を行うことができます。

機会的固定工法のデメリット

ここからは機会的固定工法のデメリットをご紹介します

種類・使用目的によっては施工不可

機械的固定工法での塩ビシート防水工事が不向きな箇所には、以下のような特徴があります。

  • 形状が複雑で凹凸や固定された物が多い場所
  • 躯体の強度が乏しい建物
  • 頻繁に人の出入りがある箇所

機械的固定工法では、塩ビシートがシート状の防水材であるため、複雑な形状には不向きです。
施工する際には切ったり加工したりする必要があり、時間と手間がかかります。
また、凹凸がある場所ではシートが破れるリスクがあります。

さらに、機械的固定工法では下地に穴を開ける必要があるため、躯体に一定の強度が求められます。
塩ビシートは耐久性や防水性に優れていますが、FRP防水やアスファルト防水に比べると強度が劣ります。

したがって、人の出入りが多い屋上など、塩ビシートが摩耗しやすい箇所には不向きです。そのような場所では、別の防水工法を選ぶ方が良いでしょう。

振動や騒音の発生

機械的固定工法では、固定金具をドリルで取り付けるため、騒音や振動が発生します。

特に、屋根の面積が広いほど、固定金具の数も増え、工事期間中は騒音や振動が大きな負担になります。

近隣住民にも影響を及ぼす可能性があるため、工事前に十分な説明が必要です。

工事を始める前に、工事会社の担当者が近隣住民に説明を行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

機械的固定工法と接着工法の違いについて

接着工法は密着工法とも呼ばれ、防水シートを下地に直接貼り付ける方法です。

屋上防水工事では主に塩ビシート機械的固定工法が使われますが、屋上の状態によっては、施工業者が接着防水を提案することもあります。

施工業者からの説明では、機械的固定工法と接着工法の違いが説明されることがありますが、依頼者が事前にその違いを理解しておくと良いでしょう。

  機会的固定工法 接着工法(密着工法)
工期 乾燥時間不要なので短期間で完了 下地を十分に乾燥させる
金具類の有無 なし
費用 5,500~7,000円/㎡ 4,500~5,000円/㎡
騒音 なし
下地の影響 なし

接着工法のメリット

コスト効率が高い: 機械的固定工法に比べて費用が低く抑えられます。

騒音が少ない: 工事中に発生する騒音が比較的少ないため、周囲に迷惑をかけにくいです。

接着工法のデメリット

下地の影響を受けやすい: 下地と防水シートが密着しているため、下地の状態が施工に影響を与える可能性があります。

施工不良のリスク: 下地の水分が影響することで、膨れや浮きといった施工不良が起こる可能性があります。

適用条件が限られる: 下地がきれいで漏水がない場合に適しています。既存の防水層や下地が痛んでいる場合は適用が難しいです。

防水工事の適切なタイミング

ほとんどの人が建物の修繕のタイミングを把握するのは難しいと感じるでしょう。

建物の劣化や防水工事の必要性を判断することは容易ではありません。

ここでは、屋上防水工事が必要になる主な劣化現象について紹介します。 シート防水の主な劣化原因や問題点を把握しておきましょう。

防水シートの破損

防水シートは耐久性がありますが、鋭利な物が当たると破損し、破れることがあります。

破れた箇所から水が浸入する可能性があるため、早めのメンテナンスが必要です。

施工業者に依頼すれば、部分的な修理が可能です。他の部分が問題なければ、全体の改修は不要です。

防水シートの剥がれ

ターポリンシートの立ち上がり部分は専用の金具で押さえていますが、シートがめくれることで外れることがあります。

この劣化現象は見つけにくいですが、端から水が入りやすくなります。

定期的な点検が必要であり、傷みが進む前に対処することが重要です。

防水シートの脹れ

機械的固定工法では、シート下の水分が効果的に排出されますが、密着工法では異なります。

密着工法では、コンクリートに含まれる水分や雨水が熱で蒸発し、シートが部分的に膨張することがあります。 部分的な膨張や破断が起こる場合、施工会社はそれらの部分を取り替えることが可能です。

しかし、これは一時的な解決であり、再発のリスクがあります。
そのため、膨張を見つけたら、機械的固定などの別の工法への変更を検討することが重要です。

接合部分の劣化防止

雨風や紫外線にさらされる場所では、シートの接合部の溶着が劣化し、隙間が生じることがあります。

シート自体に問題がなくても、接合部から水が浸入する可能性があるため、定期的な点検が重要です。

たとえ熱圧着されている場合でも、接合部の劣化がないかを定期的にチェックしましょう。

まとめ

今回の記事では塩ビシートを使用した機械的固定工法に関する要点をご紹介してきました。
まとめると以下のとおりです。

  • 機械的固定工法は、ディスク板を使用して防水シートを固定する方法です。
  • 接着剤を用いないため、下地の影響を受けにくく、工期も短縮できます。
  • メリットとしては、下地の影響を受けにくいこと、工期が短いこと、振動や騒音の発生が少ないこと、様々な躯体構造に施工可能であることが挙げられます。
  • デメリットとしては、屋根の種類や使用目的によっては施工が難しいこと、費用が高いこと、部分的な補修が難しいことがあります。

機械的固定工法は多くのメリットを持っていますが、デメリットも理解して適切な施工を行うことが重要です。

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