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ノンアスベスト屋根とは?塗装ができない屋根材の種類・リフォーム方法を解説

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ノンアスベスト屋根とは?塗装ができない屋根材の種類・リフォーム方法を解説

ノンアスベスト屋根とは?塗装ができない屋根材の種類・リフォーム方法を解説

2024/06/21

ノンアスベスト屋根とは何か知っていますか?

建物の屋根にはさまざまな種類があり、それぞれの種類ごとに違った特徴を持っているため、メンテナンスやリフォームの方法も異なります。

今回は、数ある屋根の種類の中から「ノンアスベスト屋根」について紹介します。

ノンアスベスト屋根の特徴やリフォーム方法などを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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ノンアスベスト屋根とは?

ノンアスベスト屋根とは、その名前の通りアスベストを使用していない屋根のことです。

アスベストはかつて建築材としても多く使用されましたが、人体への健康被害が問題となり段階的に規制され、現在ではアスベストを含む製品の製造や使用が禁止されています。

アスベストは、低コストながら建築材料の強度を上げる役割があったため、1970〜1990年年代頃を中心に多くの住宅で使用されていました。

2000年頃には徐々にアスベストに対する規制が厳しくなったため、建築材料にアスベストを使用しない方針をとるケースが増えていきます。

そこで普及したのが、アスベストを使用しない「ノンアスベストのスレート屋根材」です。

健康被害が問題視されたアスベストを使用しないノンアスベスト屋根は、多くのメーカーから開発・販売されました。

ノンアスベスト屋根の問題点は?

1990年代後半から2000年代半ば頃は、ノンアスベストへの移行期ともいえる期間です。

この移行期に製造されたノンアスベスト屋根は、アスベストに対する規制を受けて技術が未熟まま急遽製造されたものです。

そのためこの時期に製造されたノンアスベスト屋根は耐久性が低く、8〜10年ほど経った頃にひび割れや損傷が生じるなどの不具合が多く報告されるようになりました。

この耐久性の低さこそが、ノンアスベスト屋根の大きな問題点です。

この時期のノンアスベスト屋根は、非常に耐久性が低くて脆いので人の重みに耐えることができず、屋根塗装のために人が屋根に登って作業することができません。

塗装工事によって人の重みが加わるとさらに劣化が進んでしまうため、塗装を行えない屋根だといわれています。

ノンアスベスト屋根を塗装してしまったら?

先ほども触れたように、1990年代後半から2000年代半ば頃に製造されたノンアスベスト屋根は、塗装ができない屋根だといわれています。

この時期のノンアスベスト屋根は極端に耐久性が低く、塗装を行うと塗装前よりもかえって劣化が進んでしまいます。

自然に割れが生じてしまうような屋根材なので、塗装工事の際に人が屋根に登って作業する重みに耐えることができません。

屋根材自体に塗料を塗ることができないわけではなく、塗装を行う作業で加わる人の重みに耐えられないのです。

耐久性の低いノンアスベスト屋根に登って塗装を行ったら、重みでダメージを受けた屋根の劣化が進んでしまい、塗装後数年で割れや欠落などの重大な劣化症状が多く現れてしまうでしょう。

製造年代別|ノンアスベスト屋根の特徴

ノンアスベスト屋根は、1990年代後半〜200年代半ば頃に製造されたものと、2006年以降に製造されたものの2種類に大きくわけられます。

この製造時期によって、ノンアスベスト屋根の特徴が異なります。

ここでは、製造年代別のノンアスベスト屋根の特徴を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

1990年代後半〜2000年代半ばに製造されたノンアスベスト屋根

1990年代後半〜2000年代半ばに製造されたノンアスベスト屋根は、アスベストに対する規制が強化されたことを受けて、技術が未熟なまま急遽アスベストを含まずに製造されたものです。

そのため、耐久性が非常に低いことが特徴で、築10年ほどで割れや欠けなどの重大な劣化症状が現れてくることが多いです。

中にはリコールされている商品もあります。

先ほども触れたように、この時期に製造された屋根は塗装によるメンテナンスを行うこともできないので、筑後15〜20年には屋根の葺き替え工事や屋根カバー工法によるリフォームを行うなどして、本格的に改修工事を行うことをおすすめします。

ノンアスベスト屋根の中でも、耐久性が低く劣化が早い1990年代後半〜2000年代半ばに製造されたものに関しては注意が必要です。

2006年以降に製造されたノンアスベスト屋根

2006年以降に製造されたノンアスベスト屋根は、それ以前に製造されたノンアスベスト屋根の不調を受けて改良されたものです。

アスベストに対する規制を受けて急遽製造されたノンアスベスト屋根は、10年程度で不具合が多く報告されたため、2006年以降にはこの不具合の報告を受けて改良を行い、耐久性を高めた屋根が製造されました。

2006年以前に製造されたノンアスベスト屋根と比べると耐久性に優れていますが、アスベストを含む屋根に比べると耐久性が劣る傾向があるようです。

そのため、2006年以降に製造されたノンアスベスト屋根であっても、築後20〜25年を目安に本格的な改修工事を検討しましょう。

ノンアスベスト屋根のリフォーム方法

ノンアスベスト屋根では、屋根塗装を行う意味がありません。

屋根塗装を行うとかえって劣化が進み屋根の寿命を縮めてしまうことも多く、そもそもノンアスベスト屋根に対する塗装を行っても雨漏りが改善されることがないからです。

ノンアスベスト屋根は、割れや欠けが生じやすい耐久性の低い屋根材です。

ノンアスベスト屋根に塗装しようとすると、塗装作業中に人の重みで屋根材が割れてしまうこともあります。

このように、ノンアスベスト屋根への塗装は、メンテナンスするつもりが逆効果で塗装前よりも屋根材が割れて劣化が進んでしまうことも考えられるのです。

塗装を行えないノンアスベスト屋根のリフォーム方法には、以下の2つがあります。

  • 屋根の葺き替え工事
  • 屋根カバー工法

葺き替え工事は、既存屋根材を撤去してから新しい屋根に葺き替える工事です。

一方で屋根カバー工法は、既存屋根材の上から新しい屋根を重ねて施工する工事です。

どちらも本格的なリフォーム方法で、屋根の劣化状況や今後建物をどれくらい使用するかなどによって、最適な方法を選ぶ必要があります。

ノンアスベスト屋根の見分け方は?

アスベストが含まれた屋根なのか、ノンアスベスト屋根なのかは、素人が見た目で判断するのがなかなか難しいです。

しかし、以下のような3つのポイントで見分けることができます。

  • 図面仕様書を確認する
  • 過去に施工会社から屋根の劣化状況について連絡をもらったことがある
  • 工事から10年未満で劣化が起こった場合

ここからは、それぞれのポイントについて詳しく紹介します。

図面仕様書を確認する

図面仕様書には、必ず屋根の種類が記載されています。

施工時の書類を保管している方は、図面仕様書を探して確認することで、確実に屋根の種類がわかるでしょう。

また、施工店にも20年間は図面仕様書が保管されています。

自宅で図面仕様書が見当たらない場合は、築20年以内であれば施工店に問い合わせてみるといいでしょう。

過去に施工会社から屋根の劣化状況について連絡をもらったことがある

屋根材のメーカーで特定の屋根材がリコールになった場合や、リコールになっていなくても不具合があることが確認された場合は、メーカーからその屋根材を使用した施工店に必ず連絡がいきます。

そしてメーカーからの連絡を受けた施工店は、施工したお客様に対して連絡をします。

そのため、耐久性が低く不具合が多発したノンアスベスト屋根を使用している場合、施工会社からの連絡がきている可能性が高いです。

屋根の不具合についての連絡を過去にもらったことがある場合は、ノンアスベスト屋根を使用している可能性があるので注意が必要です。

ただし、お客様への連絡はすべての施工店で必ず行われるわけではなく、連絡をしない施工店も少なくありません。

そのため、連絡がきていなければ安心というわけではないことを知っておく必要があります。

工事から10年未満で劣化が起こった場合

ノンアスベスト屋根の特徴として、耐久性が低く10年ほどで劣化症状が現れることが挙げられます。

そのため、工事から10年未満で屋根に劣化が起こった場合は、ノンアスベスト屋根である可能性が高いです。

ただし、屋根の劣化にはさまざまな要因が影響するため、10年未満で劣化が起きたからといってノンアスベスト屋根だと確実に判断できるわけではありません。

「ノンアスベスト屋根かもしれない」と不安に感じている方は、施工業者に調査をしてもらうことをおすすめします。

しかし、施工業者やハウスメーカーの営業マンの中にも、ノンアスベスト屋根材についての知識があまりない方がいるようです。

ノンアスベスト屋根かどうかの調査を依頼したい場合や、ノンアスベスト屋根のメンテナンスを依頼したい場合などは、しっかりとノンアスベスト屋根について理解している業者の提案を受けることが重要です。

ノンアスベスト屋根の知識がない業者の特徴とは?

ノンアスベスト屋根に関する調査やメンテナンスを依頼する際は、ノンアスベスト屋根についての知識をしっかりと持っている業者を選ぶことが大切です。

信頼できる業者に依頼するためにも、ノンアスベスト屋根の知識がない業者の特徴を紹介します。

ノンアスベスト屋根の知識がない業者への依頼を避けるための参考にしてくださいね。

調査の際に屋根に登る

ノンアスベスト屋根は耐久性が低く、人の重みに耐えられないことがほとんどです。

とくに劣化が進んだノンアスベスト屋根は、調査のための短時間であっても人が屋根に登れば屋根が割れるリスクがあり、危険です。

調査のためであっても、屋根に登ってしまう業者はノンアスベスト屋根への知識があまりない可能性があります。

知識や経験が豊富な職人であれば、見た目でノンアスベスト屋根を判断できることもありますし、最近の屋根調査ではドローンを使用することもできます。

ノンアスベスト屋根の可能性がある場合は、このように屋根に登らずに慎重に調査を行ってくれる業者を探すといいでしょう。

塗り直しを提案する

ノンアスベスト屋根は、塗装工事を行うとかえって屋根材の劣化を進めてしまうリスクが高いです。

そのため、屋根の塗り直しを提案してくる業者には注意が必要です。

ノンアスベスト屋根には基本的に塗装を行わないことを知らない可能性があります。

また、悪徳業者ではノンアスベスト屋根だとわかっていながらも伝えずに、塗り直しを提案してくることがあります。

業者にとっては、一度塗装工事を行ってその後すぐに劣化が進んだ場合、さらに葺き替え工事やカバー工法の本格的なリフォームを勧めることで、二度工事を行って儲けることができるからです。

そうなると塗装工事分の費用が無駄になってしまうため、注意が必要です。

まとめ

今回は、ノンアスベスト屋根について解説しました。

  • ノンアスベスト屋根は、アスベストを使用していない屋根のこと
  • 1990年代後半から2000年代半ばに製造されたノンアスベスト屋根は、とくに耐久性が低い
  • 屋根の上で作業する人の重みに耐えられないので、基本的に塗装工事は行えない
  • 塗装工事を行って屋根に負荷をかけると、施工前よりも屋根の状態が悪化する可能性がある
  • ノンアスベスト屋根のリフォーム方法は、「葺き替え工事」または「屋根カバー工法」
  • 図面仕様書を確認すれば、確実に屋根の種類を判断できる

ノンアスベスト屋根は耐久性が低く、メンテナンスの方法も限られています。

知識がない業者に調査やメンテナンスを依頼すると、かえって劣化が進み工事費用が嵩むリスクもあるので、今回の記事を参考に信頼できる業者に依頼してくださいね。

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