【2024年版】家の外壁塗装を成功させるには?最適な時期や塗料ごとの特徴、費用相場について
2024/12/05
「家の外壁塗装って、いつ行なうが良いの?」
「どのくらいの費用がかかるの?」
こんな疑問をお持ちのかたは多いようです。
外壁塗装を適切な時期に行なうことにより、家が長持ちしやすくなります。
また費用相場について知っておくと、悪徳業者に騙されずにも済みますね。
そこでこの記事では、家の外壁塗装に最適な時期や塗料ごとの種類、費用相場について解説していきます。
費用を安く抑えるコツについてもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
外壁塗装に最適な時期は?
外壁塗装は10~15年に1度行なうのが良いと言われています。
天候や気温、湿度が塗装に適している春・秋に行なうのが一般的です。
ただし劣化が進んでいる場合は、予定よりも早めに外壁塗装が必要になることもあります。
外壁劣化のサイン
次のような外壁劣化がある場合は、外壁の塗り替えを検討しましょう。
色あせ
色あせがあるくらいでは、まだ外壁塗装は必要ありません。
しかし劣化が進行しているのは確かなので、今後は塗り替えが必要になってくるでしょう。
チョーキング現象
外壁を手で触り、手に白い粉が付く「チョーキング現象」。
チョーキング現象も外壁の劣化を示します。
チョーキング現象がある場合も、すぐに外壁塗装をする必要はありません。
しかし徐々に外壁塗装が必要なタイミングが近づいてきています。
塗膜の膨れ・剥がれ
塗膜が膨れている場合は、外壁の劣化がかなり進んでいます。
徐々に塗膜が剥がれてきて、塗膜の防水性能が失われた状態に陥ってしまうでしょう。
塗膜が剥がれている場合は、なるべく早く再塗装が必要です。
放置すると雨漏りが起こって内部が劣化し、家の寿命が短くなってしまいます。
シーリング材の剥がれ・割れ
外壁材同士の間を埋めているシーリング材が、剥がれたり割れたりしている場合も注意しましょう。
シーリング材の劣化部分から雨水が侵入する恐れがありますよ。
シーリング材の剥がれや割れは、シーリングの「打ち替え」「増し打ち」といった工事で解消できます。
0.3mm以上のひび割れ(クラック)
外壁にひび割れがある場合も要注意です。
0.3mmを超える幅のひび割れ(構造クラック)がある場合は早急な補修が必要です。
建物内部までひび割れが広がっている恐れがあり、建物の強度低下や雨漏りを招きます。
幅が0.3mm以下のひび割れ(ヘアークラック)の場合は、まだ外壁塗装を行なう必要はありませんよ。
外壁塗装は季節によってメリット・デメリットがある
最も外壁塗装が行なわれるのが3~5月、10~11月の時期です。
しかし他の時期が、外壁工事に適さないわけでは必ずしもありません。
季節ごとのメリット・デメリットを知っておくと、適切に施工できますよ。
春
春の時期は塗料が乾きやすく、外壁塗装に向いています。
しかし4~5月は天気が不安定なので、工事期間が延長する可能性があることは覚えておきましょう。
梅雨
梅雨の時期も外壁塗装が可能です。
ただし雨天時は外壁塗装はできないので、工事期間が延長しがちです。
夏
夏も外壁塗装に適しています。
ただしサッシ周辺などの養生が必要なので、施工中は窓を開けたりできません。
業者によっては施工中にクーラーが使えない場合も。
日常生活に多少の制約が出るので、施工中の過ごし方について事前に業者に確認しておくと安心です。
秋
秋は空気が乾燥しているので塗料が乾きやすいです。
ただし台風の影響で工期が延びやすくなるかも知れません。
冬
冬も問題なく外壁塗装が可能です。
ただし住んでいる地域や気温によっては、積雪や霜が原因で工期が長くなる可能性がありますよ。
家の外壁塗装の費用相場は?
30坪ほどの一般的な戸建て住宅に外壁塗装を施すと、60~100万円ほどの費用がかかります。
もちろん塗料の種類や、業者の違いなどによっても費用は変動します。
費用相場については以下を参考にしてみてください。
坪数 | 費用相場 |
---|---|
10坪(40㎡) |
20~40万円 |
30坪(119㎡) |
60~100万円 |
50坪(198㎡) |
100~160万円 |
70坪(277㎡) |
140~230万円 |
100坪(396㎡) |
200~320万円 |
ちなみに外壁塗装と一緒に屋根塗装も行なうと、30坪の家で総額80~140万円程度の費用がかかりますよ。
費用に含まれる項目
外壁塗装の費用に含まれる項目は以下の通りです。
・足場代
・高圧洗浄代
・シーリング代
・養生代
・塗装代
・廃棄物処理代
・人件費
このように、一口に外壁塗装といっても、さまざまな費用が発生します。
外壁塗装の支払い方法
外壁塗装の費用は、現金で支払うのが一般的です。
ただし最近ではローン払いやクレジットカード払いに対応する業者も増えていますよ。
業者によって異なりますが、具体的に以下のような支払い方法があります。
現金一括
最も多く使われている支払い方法です。
工事が完了し、施工不良がないかをチェックした後に支払います。
ただし工事前に現金一括の支払いを求めてくる業者は要注意。
工事前に現金を持ち逃げする悪質業者の可能性があるので、現金を渡してはいけません。
現金による分割払い
工事前に費用の50%、工事後に50%を支払う方法です。
悪質業者に持ち逃げされるリスクが少ない特徴がありますよ。
業者側にとっては、工事前に受け取った金額を施工費用に充てられるメリットがあります。
クレジットカード払い
業者によってはクレジットカード払いも可能です。
一括のみか、分割もできるのか、ということは事前に施工業者に尋ねておくと安心です。
ローン払い
ローンを利用して外壁塗装する方法もあります。
ローンは以下の方法で利用しましょう。
・外壁塗装業者に相談する
・金融機関に相談する
・信販会社に相談する
塗装業者によっては提携ローンを紹介してくれる場合もあります。
ちなみに住宅ローンやリフォームローンを利用する場合、条件によっては減税制度の対象になることも。
確定申告の手間はかかりますが、費用節約に繋がりますよ。
塗料の種類は?
家の外壁塗装に使われる塗料は、以下の4種類が一般的です。
塗料の種類 | 耐用年数 | 1㎡あたりの費用 | 特徴 |
---|---|---|---|
アクリル | 4年前後 |
1,000~1,800円 |
低コストで色が綺麗。ただし耐久性が低いので、頻繁な塗り替えが必要 |
ウレタン |
6年前後 |
1,700~2,500円 |
リーズナブルに施工可能。かつては主流だった。シリコンと比べると耐久性が低め |
シリコン | 10年前後 |
2,300~3,500円 |
現在の主流。値段と性能のバランスが良い |
フッ素 | 15〜20年 |
3,500~4,800円 |
耐久性が高い。ただし費用は高め |
フッ素塗料は値段が高いものの耐用年数が長いので、長い目で見るとコストパフォーマンスが良く、再塗装の手間も減らせます。
「どの塗料にしようか迷う…」という場合は、最も多く使われているシリコン塗料を選びましょう。
外壁塗装の費用を安く抑えるには
ここでは、家の外壁塗装の費用を安く抑える方法をご紹介していきます。
冬や梅雨の時期に行なう
冬や梅雨の時期は、悪天候や低温、高湿度などの影響で工事が中断しやすい時期です。
しかし工事に向かない時期だからこそ、工事費用を安くしてもらえる場合も。
ただし冬や梅雨の時期に工事を成功させるには、悪天候時の対応がしっかりしている業者を選ぶことが肝心です。
「突然の雨にもすぐに養生で対応」「無理に工事をせず適切に延期」といったことができる業者を探しましょう。
地元密着型の業者を選ぶ
大手のリフォーム会社やハウスメーカーは下請け業者に工事を委託するので、中間マージンが発生します。
一方、地元密着型の業者は自社施工なので、中間マージンの分だけ費用が安くなりおすすめです。
助成金や補助金を利用する
お住まいの地域の助成金や補助金を利用することにより、費用が抑えられる場合があります。
ただし市区町村によって助成金や補助金が受けられる条件が異なるので、各自治体のホームページで確認すると良いでしょう。
ちなみに台風や大雨などの自然災害で外壁がダメージを受けた場合は、火災保険が利用できる場合もありますよ。
業者選びにこだわる
戸建て住宅の外壁塗装では業者選びが大切です。
例えば依頼主が素人なのを良いことに、費用をムダに上乗せする悪徳業者も存在します。
見積書に「工事一式」と記載し、細かい工事内容や細かい費用を記載しない業者は特に注意が必要ですよ。
見積書が省略して書かれてある場合は、細かい見積もりについて納得のいくまで説明してもらうことが大切です。
このような悪徳業者に引っかかるのを防ぐには、複数の業者で相見積もりを出してもらい、それぞれの見積書や接客態度、アフターサービスの内容などを比較検討することが大切です。
相見積もり取る
複数の業者に見積もりを依頼することにより、費用や工事内容などを比較できるようになります。
補助金や火災保険などについても詳しい業者であれば、なお良いでしょう。
ただし金額が安すぎる業者は考えものです。
質の低い塗料を使ったり手抜き工事を行なったりする可能性があるので、適正価格の業者を選ぶことをおすすめします。
見積もりの際には以下のことを確認しておくと安心ですよ。
・施工実績は豊富か
・スタッフの対応は良いか
・見積書が詳細に書かれてあるか
・塗装技能士など国家資格を持っているか
・アフターフォローがしっかりしているか
屋根の塗装と一緒に行なう
先ほども触れましたが、屋根の塗装も検討しているかたは、外壁塗装と一緒に行なってしまったほうが費用を節約できます。
これは、20万円ほどの費用がかかる足場設置が1回で済むからです。
家の外壁塗装の注意点
家の外壁塗装を行なう際は、次のことにも気を付けましょう。
相見積もりで値切るのはNG
相見積もりを行なった後に、必要以上に施工費用を値切るのはおすすめできません。
優良業者は、相見積もりで適正価格を提示してくれます。
そこを無理に値切ってしまうと、最低限必要な工事をカットせざるを得なくなる可能性があります。
相見積もりで優良業者を見つけた場合は、適正価格のまま工事を依頼することをおすすめします。
焦って契約しない
悪質な塗装業者に「早く再塗装しないと大変なことになりますよ」と工事を急かされても、すぐに契約してはいけません。
外壁の劣化状態は1か月単位で徐々に変化していくものなので、短期間で急激に悪くなることはありません。
焦ると悪質業者の思うつぼなので、複数の業者の見積もりを比較するなど、じっくりと検討することをおすすめします。
工事の工程を省かない
費用を節約したい気持ちも分かりますが、高圧洗浄や下地処理など、外壁塗装の工程を省くのは良くありません。
例えば以下のようなことはしないように注意しましょう。
・高圧洗浄を行なわない
・一部の作業をDIYで行なう
・費用が高めな足場を設置しない
・通常2回行なう上塗りを1回にする
必要な工程を省いてしまうと塗膜が剥がれやすくなり、結局は数年後にまた再塗装しなければならない状況に陥ってしまうでしょう。
低品質な塗料には注意する
どうしても費用が足りない場合は仕方ないかも知れませんが、できるだけ使用する塗料の品質は落とさないことをおすすめします。
グレードの低い塗料は寿命も短いです。
特にアクリル系塗料やウレタン系塗料は、そこまで値段が安くないにも関わらず、耐用年数は5年前後と短いです。
塗料の費用は工事全体の2~3割ほどなので、塗料のグレードを上げてもあまり負担にならないケースも多いです。
シリコン系やフッ素系など、耐用年数の長い塗料を選ぶのがおすすめですよ。
まとめ
最後に、この記事の内容をまとめていきます。
・外壁塗装は10~15年に1度行なう
・春や秋に外壁塗装が行なわれることが多い
・工事期間が長くなりがちだが、夏や冬でも塗装が可能
・費用相場は60~100万円(30坪の場合)
・費用相場には足場代や人件費など、色々な項目が含まれる
・支払いは現金一括や分割払いが一般的
・場合によってはクレジットカードやローンが使えることも
・塗料は「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」の4種類が一般的
・冬や梅雨の時期に工事を行なうと費用が抑えられる場合がある
・地元密着型の業者を選んだり、相見積もりを取ることも、費用を抑えるために効果的
・相見積もりで優良業者を選ぶことが大切
・無理な値切りや工程カット、低品質の塗料の使用は避ける
定期的に家の外壁塗装を行なうことにより、家の寿命が延ばせます。
適切な塗料や工事時期、優良業者を見極めて、ぜひ外壁塗装を成功させてみてくださいね。