新築の家の防水工事は何年後にするといいの?雨漏りの原因や費用について紹介
2024/05/15
屋根や外壁から雨水が浸入してしまうと、建物内部へ深刻な影響を及ぼします。
防水効果は年数の経過によって低下していくため、定期的な防水工事やメンテナンスが必要です。
しかし、新築後の防水工事は何年後に行う必要があるのか判断が付かない方も多いでしょう。
こちらでは、雨漏りの原因や防水工事の費用だけではなく、防水工事のタイミングについても解説しています。
ご自宅の防水工事を行うタイミングについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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新築の防水工事は何年後にするといいのか
一般的な住宅では、新築時に防水工事を施しているケースが多いです。
防水工事における耐用年数は、工法によって異なりますがおよそ10~15年前後といわれています。
そのため、新築の防水工事を検討する場合は10年前後を目安に防水工事を行いましょう。
防水工事の種類における耐用年数については、以下に挙げる4つの工法を参考にしてください。
- ウレタン防水…耐用年数は約12年ほど
- シート防水…耐用年数は約15年ほど
- アスファルト防水…耐用年数は約20年ほど
- 屋根塗装…長いものでおよそ10年ほど
新築後は適切に防水工事を行っていれば、頻繁なメンテナンスは必要ありません。
しかし、外部環境によって防水層や塗装の劣化スピードが異なるため、新築から10年を経過したタイミングで点検や防水工事の検討が必要でしょう。
新築の家でも日常点検が重要
新築後の防水工事は、工事の耐用年数も考えると10年を目安に行う必要があります。
しかし、10年に1度の防水工事を行っておけば安心というわけではありません。
適切な防水工事を行っている場合でも、気候状況によって家の劣化が進んでしまうケースもあるため、定期的な点検は必要です。
家屋の日常的な点検が必要な理由について、詳しく解説いたします。
■劣化の早期発見によってトラブルを防ぐ
屋根や外壁は、紫外線や雨・風によって劣化が進んでいきます。
気が付かないうちに家の屋根や外壁にひび割れや破損などの劣化症状が発生してしまうと、雨水が浸入し雨漏りにつながってしまいます。
定期的に点検を行っておけば劣化している状態を早期発見できるため、大きなトラブルを防ぐことができるでしょう。
■雨漏り発生時に早急な対処ができる
日頃から家の中をチェックしておけば、異変が発生した際にすぐ気が付くことができます。
例えば、屋根や外壁から雨漏りが発生してしまった場合であっても、家の状態を把握しておけば天井の異変や湿度・カビの状況など小さな異変にも気が付けるでしょう。
雨漏りが発生しやすい部分をこまめにチェックしておくと、万が一トラブルが発生した場合も早急な対処が可能です。
家の雨漏りはなぜ起こる?
新築の家屋で雨漏りが発生するケースは稀ですが、絶対にないわけではありません。
築10年未満の建物で雨漏りが発生した場合、以下に挙げる5つの原因が考えられます。
- 施工不良が原因
- 屋根材設置個所のズレや浮き
- 破風板の破損
- 外壁のひび割れや破損
- コーキング材の劣化
それぞれにどのような原因があるのか、詳しく解説いたします。
■施工不良が原因
築10年未満の建物で雨漏りが発生した場合は、施工不良が考えられます。
雨漏りする箇所は窓やサッシ・外壁・換気口など外部と接している設備が多いため、設計ミスによってわずかな隙間が発生し、雨漏りが発生するケースが多いのです。
新築の建物で雨漏りする場合、以下に挙げる4点をチェックしてみてください。
- 屋根の雨樋がズレていないか
- スレート屋根における棟板金のくぎ打ちが不十分ではないか
- ルーフィングシートの施工が不十分ではないか
- 屋根や屋上・バルコニーの防水工事は適切に行われているか
点検しにくく見た目で判断付きにくい場所のため、施工不良が疑われる場合は施工業者へ相談してみましょう。
■屋根材設置個所のズレや浮き
屋根は雨水を直接受ける部分のため、わずかな不具合でも雨漏りにつながるケースが多いです。
屋根の経年劣化や施工不良、台風や強風による影響によって、雨漏りが発生する可能性があるでしょう。
築年数が10年以上経過している場合は、屋根材の劣化が考えられるため、点検及び屋根材の補修を検討してください。
屋根の浮きやズレは施工不良が原因のため、施工業者へ相談することをおすすめします。
劣化箇所を放置してしまうと、ひび割れや破損部分が置きくなってしまい、雨漏りによって建物内部の躯体へと悪影響を及ぼします。
住宅の安全性が低下してしまうため、屋根材設置個所のズレ・浮きが見られた場合、早急に対処しま
が発生していないか、定期的にチェックを行いましょう。
ひび割れや破損が発生した場合、わずかな隙間であっても雨水が浸入してしまい、建物の躯体や木材を腐食させる可能性があります。
耐震性が低下してしまうため、安全な暮らしを維持するためには外壁の点検やメンテナンスを定期的に行ってください。
■コーキング材の劣化
コーキングは、建物の至る部分に使われています。
屋根材のルーフィング材や窓のサッシ部分・外壁の継ぎ目部分など、隙間を埋めるためにコーキング加工が行われているのです。
新築時にコーキングの打ち方が悪い場合や目地・隙間部分が剥がれてしまっている場合、わずかな隙間であっても雨水が浸入してしまいます。
特に窓のサッシ雨紛や引き戸の開閉部分は雨風の影響を受けやすいため、コーキングの状態によって雨漏りにつながるといっても過言ではありません。
建物の各所に使われているコーキング材が劣化していないか、定期的に確認しましょう。
新築一軒家の防水機能を長持ちさせるには?
家の防水機能を長持ちさせたいと考える方も多いでしょう。
メンテナンスや点検・防水工事にはコストもかかるため、費用を抑えるために対策を行いたいものです。
こちらでは、家屋の防水機能を維持するための方法について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
■外壁のメンテナンスを行う
外壁は雨漏りしやすい箇所のため、定期的なメンテナンスを行いましょう。
特に外壁は紫外線や雨・風の影響を受けやすく、雨漏りが発生すると気が付きにくい性質を持っています。
気が付いたときにはすでに建物内部まで腐食が進んでいた、という状況も少なくありません。
防水性の高い外壁塗装を取り入れることで、外壁からの雨漏りを防ぐことができるでしょう。
外壁の保証期間が切れるタイミングでメンテナンスを行うとスムーズですが、保証期限内に外壁のひび割れや剥がれが見られる場合、早急に対処してください。
「もうすぐで保証期限が切れるタイミングだから」と対処を先延ばしにしていると、建物の劣化が進んでしまう可能性もあります。
■屋根のメンテナンスを行う
屋根は雨水を直接受ける部分のため、わずかな劣化が雨漏りにつながる可能性があります。
外壁のメンテナンスも需要ですが、屋根の点検・メンテナンスも欠かさず行いましょう。
外壁と同様に、屋根も紫外線や雨・風の影響を受けやすく、塗装の剥がれや屋根材のひび割れ・破損が発生するケースも多いです。
しかし、見た目からは劣化の度合いが確認できないため、気が付いたときは劣化が進み、雨漏りが発生してしまったという状況に陥ってしまう場合も少なくありません。
特に屋根材のつなぎ目部分のシーリングや屋根瓦の隙間などから雨漏りが発生する可能性も高いです。
隙間やシーリング部分は劣化が進みやすいため、定期的に点検を行いましょう。
万が一劣化してしまった場合、隙間を補填するシーリングの打ち換えを検討する必要があります。
屋根のメンテナンスを行う際は足場の設置が必要になるため、外壁のメンテナンス・補修と同時に行うケースも多いです。
外壁・屋根のいずれかに劣化が見られた場合、一か所ずつではなく一気にメンテナンスを行うことで、費用や工期の負担を軽減できるでしょう。
家の防水工事を行う費用相場
家の防水工事における費用相場は、施工箇所や工事内容によって異なります。
- ウレタン防水…1平方メートルにつき5,000~7,000円前後
- シート防水…1平方メートルにつき4,000~7,000円前後
- FRP防水…1平方メートルにつき5,000~7,000円前後
- 屋根の塗装工事…およそ20万円前後
- 外壁の防水塗装…1平方メートルにつき6,000~7,000円前後
費用相場については施工箇所の状態や施工方法によって変動するため、事前に施工業者と相談しておくと安心です。
新築の防水工事まとめ
家の防水工事におけるタイミングや雨漏りの原因については、以下の通りです。
- 新築の場合、家の防水工事は10年に1度のタイミングで行う必要がある
- 屋根や外壁は使用状況によって劣化スピードも変動するため、異変を早期に発見するためには日常的な点検が欠かせない
- 定期的な点検やメンテナンスを行うことで、雨漏りが発生しても被害を最小限に抑えることができる
- 家の雨漏りの原因は複数あり、施工不良や屋根材設置個所の位置ズレ・浮き、破風板の破損や外壁のひび割れ・コーキング材の劣化などが原因である
- 築年数から10年が経過していない新築物件の場合、施工不良が原因のケースが多い
- 築年数に関わらず、建物の各所に施されているコーキング材の劣化によって雨漏りが発生するため、窓サッシやつなぎ目部分は定期的に点検しておく
- 家の防水機能を維持するためには、外壁と屋根の定期メンテナンスを行っておくと良い
家の防水工事は、雨漏りを防ぐためだけではなく、安全性を保つために欠かせない工事の1つです。
今回の内容をしっかり把握したうえで、定期的な点検と必要に応じたメンテナンスを行いましょう。