株式会社大浦屋

大規模修繕の時期、12年・15年・18年?適切な周期の目安とは

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大規模修繕の時期、12年・15年・18年?適切な周期の目安とは

大規模修繕の時期、12年・15年・18年?適切な周期の目安とは

2024/05/16

マンションの資産価値を高めるためには、一定の周期で「大規模修繕」を実施していかなくてはなりません。
その大規模修繕に関して、以下のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

  • 実施する周期は決められているのか
  • 実施する工事の種類にはどのようなものがあるのか
  • どのようなポイントに注意したらいいのか
  • 業者選びでのポイントには何があるか

費用も期間もかかるものであることから、さまざまな疑問が生じるのは当然です。
あらかじめ目安やポイントを把握しておくと、大規模修繕計画を立てる際に役立てられるでしょう。
この記事では、適切な周期の目安・行われる工事の内容・実施時に注意すべきポイントなどをわかりやすく紹介します。
大規模修繕工事の依頼先選びでチェックしておきたいポイントは、どのようなものがあるのか参考のひとつとして、ぜひ記事の内容をお役立てください。

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マンションの大規模修繕とは

マンションの購入に際しては「大規模修繕」についてあらかじめ知っておく必要があります。
大規模修繕とは、新築から時間が経ち劣化した建物や設備の定期的な修繕です。
頑丈に見えるマンションも、紫外線・風雨・地震・台風などの影響によって次第に劣化していきます。
おもな修繕箇所として挙げられるのは次のような部分です。

  • 共有部分…外壁・屋根・バルコニー・給排水管・エレベーター・共用廊下・エントランスなど
  • 共有部分の専用使用部分…玄関扉の外側・専用庭・専用駐車場など

外壁や屋根などの劣化を放置していると、どんどん建物が傷んで資産価値が下がってしまいます。
雨漏りや設備の故障などが引き起こされると、生活に支障が出るだけでなく、美観も損なわれてしまうでしょう。
資産価値が下がると、将来的に売却価格や家賃などを下げなくてならなくなる可能性があります。
そこで状態を保つための修繕や、共用部分の改修などが必要になってくるのです。

マンションの大規模修繕は何年ごとに行うべき?

大規模修繕工事の周期は「12年」が目安であるとされています。
ただし、「12年ごとに必ず実施しなければならない」と厳密なルールが決められているわけではありません。
実際の大規模修繕は以下のタイミングが多い傾向にあります。

  • 第1回目の目安…築13~16年ごろ
  • 第2回目の目安…築26~33年ごろ
  • 第3回目の目安…築37~45年ごろ

大規模修繕を行う頻度は、マンションの立地や管理状況、管理組合の方針などの要素によって大きく違ってきます。
建物がそれほど傷んでおらず、劣化症状も出ていないようであれば、12年より周期が長いとしても問題はないでしょう。
15年前後で大規模修繕を行っているマンションもあります。
ただし、あちこちに劣化症状が出てしまっているようであれば、早めの修繕を実施することも検討しなくてはなりません。
建物の新築や外壁の改修から12年を目安に、専門の業者に相談しながら大規模修繕を行う時期を検討しましょう。

マンションの箇所ごとに異なる耐用年数

「マンションの耐用年数はどの箇所も同じだろう」と考えている方も多いのではないでしょうか。
実際には、マンションの箇所によって耐用年数には大きな違いがあります。
すべての場所の耐用年数が同じというわけではないため、注意してください。
時期を考えるのでしたら、箇所ごとの耐用年数を目安としてみるのもおすすめの方法のひとつです。
耐用年数をもとにした箇所ごとの修繕周期の目安は、以下のようになっています。

  • 屋上…10年
  • ベランダやバルコニー…12年
  • 外壁…13年
  • 廊下や階段…12年
  • エントランス…15年

屋上の耐用年数が低く設定されているのは、マンションのなかでも特に紫外線や風雨の影響を受けやすい場所であるためです。
また、人の出入りがあるベランダやバルコニー、紫外線や風雨があたる外壁も耐用年数が短くなっています。
ただし、耐用年数はあくまでも目安であると考えておかなくてはなりません。
耐用年数が経過していない箇所であったとしても、ひび割れや剥がれなどのような劣化症状が出ているのであれば修繕が必要です。
見た目から劣化しているのかを判断しかねる場合には、修繕工事を請け負っている業者に相談して調べてもらいましょう。

大規模修繕で行われる工事の内容

大規模修繕ではどのような工事が行われているのでしょうか。
おもな工事の内容について簡単に紹介します。

■仮設工事

大規模修繕を円滑に進めるために必要となる工事全般が「仮設工事」と呼ばれているものです。
仮設工事では、作業員が使う足場・養生シート・工事用の電源・水道などを設置します。

■下地補修工事・タイル補修工事

仮設工事後に行われるのが、「下地補修工事」や「タイル補修工事」です。
屋根・外壁の塗装を行う前に、劣化やひび割れなどを補修しておきます。

■シーリング工事

下地補修工事後に行われるのが「シーリング工事」です。
シーリング工事では、外壁材の目地をシーリングで塞いでいきます。
建物の寿命を延ばすためには、定期的なシーリング工事が必要です。
また、シーリングには気密性を高められるというメリットもあります。

■外壁塗装工事

マンションの美観・断熱性・防水性を維持するために行われているのが「外壁塗装工事」です。
塗装にあたっては外壁洗浄を行い、塗装面に付着している汚れを落とします。

■防水工事

屋上・ベランダ・廊下などを対象として行われているのが「防水工事」です。
雨漏りを防ぐために、防水工事は定期的に実施する必要があります。

 

すべて大規模修繕で対応すべき?

「劣化している箇所すべてを大規模修繕で対応しなくてはならないのだろうか」と気にしている方もいらっしゃるでしょう。
すべて大規模修繕で対応すべきだと厳密なルールで決められているわけではないため、安心してください。
どのような工事を行うことになるかは建物の劣化状況次第です。

  • 外壁のひび割れや剥がれ
  • 手すりなどのような鉄部のサビ
  • 給排水管の詰まりや破損

上記のような劣化症状が出ているようであれば、当初計画していた時期よりも早いタイミングでの工事が必要になる可能性が考えられます。
なお、2回目以降の大規模修繕では実施する内容を慎重に検討しましょう。
なぜなら、劣化している箇所すべてを修繕しようとすると、工事費用が大きく膨らんでしまう可能性があるためです。
「費用が足りなくて大規模修繕ができない」といった状況にならないよう、必要性が高い工事を優先するとよいでしょう。
ただし、費用がかかるからと何もかも後回しにしてしまうと、3回目の大規模修繕のタイミングではさらに劣化が進み費用が膨らんでしまいます。
後回しにした部分の修繕をいつごろまでに済ませるのか、修繕工事を依頼する業者に相談しながら決めるのがおすすめです。

大規模修繕において注意すべきポイント

参考として大規模修繕で注意すべきポイントを紹介します。
特に注意しておかなければならないポイントは次の3つです。

  • クレームの予防
  • 防犯対策
  • 施工状況の確認

3つのポイントについて、それぞれ内容をチェックしてみましょう。

■クレームの予防を考える

マンションの大規模修繕では工事による音とにおいや業者の出入りなどがクレームにつながる可能性があります。
クレームを防ぐためには、工事に関する事前の周知が欠かせません。
住民や近隣に対して周知を行って、なるべくクレームが起きないようにしましょう。

■防犯対策

大規模修繕では防犯も注意すべきポイントのひとつです。
大規模修繕では足場を組むことから、マンション高層階にも不審者が侵入しやすい状況になってしまいます。
住人に対して注意喚起を行うだけでなく、防犯カメラやセンサーなども設置して、防犯対策を行いましょう。

■施工状況を確認する

施工状況の確認も注意すべきポイントとして挙げられます。
大規模修繕は、業者に依頼したら終わりというものではありません。
問題なく進んでいるか、定期的に施工状況の確認を行うようにしましょう。
また、追加工事が必要になるかも確認しておかなくてはなりません。

 

大規模修繕の依頼先はどう選ぶ?

業者選びでチェックしておきたいのは、次のようなポイントです。

  • 実績
  • 契約条件や価格
  • 見積内容
  • アフターサポートの有無

大規模修繕は実績の多い会社に相談すると安心です。
そこで、まずは業者に十分な施工実績があるのかチェックしてみましょう。
契約条件や価格なども業者選びでの大きなポイントとして挙げられます。
1社だけでなく複数の業者に見積もり依頼をして、契約条件や価格など気になる要素を比較検討をしてみてください。
見積価格が高すぎる業者や安すぎる業者は、なるべく避けるようにしましょう。
安すぎる業者を避けるのは、工事が手抜きだったり、アフターサービスがない可能性が考えられるためです。
業者に見積もりを依頼する場合には、対応のよさについてもチェックしてみてください。
対応が悪い業者に依頼してしまうと、大きなストレスにつながってしまう可能性があります。
依頼時の対応をもとに、信頼できる業者を検討しましょう。
大規模修繕では、アフターサービスの有無も事前に確認しておく必要があります。
保証期間の長さや対応内容などを確認しておくと安心です。

まとめ

  • 大規模修繕の周期は「12年ごと」が目安である
  • マンションの箇所によって耐用年数には違いがある
  • 紫外線や風雨に晒される屋上はほかの場所よりも耐用年数が短くなっており劣化しやすい
  • 大規模修繕は仮設工事・下地補修工事・タイル補修工事・外壁塗装工事などを行う
  • 必ずしも大規模修繕ですべての補修を行う必要はない
  • 大規模修繕では「クレームの予防・防犯対策・施工状況の確認」などが必要である
  • 実績・価格・見積内容・アフターサービスの有無などから業者を選ぶのがおすすめの方法である

大規模修繕は建物の劣化状況も参考にして実施のタイミングを決めるとよいでしょう。
どうしたらよいのか実施するタイミングで悩んでいるのでしたら、知識と経験のある業者に相談してみるのがおすすめの方法です。
大規模修繕を依頼する業者選びでは、価格の安さだけを優先して考えると失敗してしまうおそれがあります。
価格が高すぎる業者だけでなく、安すぎる業者もリスクがありますので注意してください。
施工実績・対応のよさ・契約条件・アフターサービスの有無なども参考にして業者を選んでみてくださいね。
信頼できる業者を選び、適切なアドバイスを受けながら進めていきましょう。

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