防水工事に適した時期はいつ?耐用年数や繁忙期の季節も解説
2024/06/19
防水層は建物を雨風から守り、資産価値を維持する重要な役割を担っています。
しかし、経年劣化により防水性能は低下していきます。
そのため、適切なタイミングで防水工事を実施し、老朽化を防ぐ必要があります。
防水工事の時期を選ぶ際は、劣化の兆候を見逃さず、作業環境に適した季節を選ぶことがポイントです。
本記事では、防水工事の適切なタイミングと季節ごとの特徴をご紹介します。
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防水工事を実施するタイミングの目安
防水工事は、建物の耐久性と資産価値を維持するために重要な工事です。
適切なタイミングで実施することが、工事の品質と効果を最大化する上で欠かせません。
一般的に防水工事を行うタイミングの目安は次の5点です。
5〜10年に一度の定期点検
防水層は経年劣化が避けられず、一般社団法人日本建築防水協会によると、10年を目安に点検を行うことが推奨されています。
点検で劣化の兆候が見つかった場合は、速やかに補修工事を検討する必要があります。
東京都内の集合住宅では、10年ごとの点検で屋上防水層のひび割れや剥がれが確認されたため、その翌年に全面的な防水工事が実施されました。
雨漏りが発生した場合
雨漏りは防水層の劣化が原因で発生することが多いため、雨漏りが発生した場合はすぐに専門業者に連絡して原因を調査し、修理を行う必要があります。放置しておくと、建物の内部にまで被害が及ぶ可能性があります。
目視で異常が見つかった場合
防水層にひび割れや膨れ、剥がれなどが見つかった場合は、専門業者に相談して適切な処置を講じることが重要です。
これらの異常は防水機能の低下を招き、雨漏りの原因となる可能性があります。
防水層の保証期間が終了した場合
防水層には保証期間が設定されており、保証期間が終了すると防水機能が低下する可能性があります。
保証期間が終了したら、専門業者に相談してメンテナンスの必要性を確認しましょう。
大規模リフォームや改修工事に併せて実施する場合
改修工事の際は、関連する部分の防水工事を同時に行うことが効率的です。
つまり内外装の大規模な改修時に、屋根や外壁の防水工事を一緒に行うのが理にかなっています。
一般社団法人リフォーム施工団体連合会の調査では、リフォームに合わせた防水工事が最も多いとされています。
神奈川県の工場では、老朽化に伴う全面改修工事の際に、屋根と外壁の防水工事も同時に行われました。
防水工事の実施目安になる劣化症状
防水層の劣化は、目視でも確認できる症状が現れます。
以下の症状が見られた場合は、速やかに防水工事を検討する必要があります。
ひび割れ
防水層にひび割れが入ると、そこから雨水が浸入しやすくなります。
ひび割れは防水層の劣化を示す典型的な症状です。
ひび割れが入った箇所では、防水性能が低下します。
国土交通省の調査によると、防水層のひび割れは最も一般的な雨漏り原因の一つです。
大分県の工場で、屋上防水層に幅数mmの細かいひび割れが広範囲に入っていました。
後に散水試験を行い、そのひび割れ部分から雨漏りが確認されました。
チョーキング
塗膜防水材の表面に白っぽい粉が付着したチョーキング現象が見られた場合は劣化の兆候です。
チョーキングは耐候性の低下を意味し、防水性能が失われつつあることを示します。
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の資料によると、チョーキングが発生すると防水層が早期に劣化する恐れがあります。
福岡県の商業施設で、ウレタン塗膜による屋上防水に顕著なチョーキング症状が見られたため、その翌年に塗り替え工事が行われました。
剥がれや膨れ
防水層に剥がれや膨れが生じていれば、雨漏りの危険性が高くなります。
防水層の剥がれや膨れは、下地との密着不良や空気の侵入を意味します。
剥がれや膨れ部分は、雨水が簡単に浸入する経路になります。
一般社団法人日本建築防水工事業協会の報告書によると、この症状は深刻な雨漏りにつながるリスクが高いとされています。
滋賀県の集合住宅で、屋上の防水層に直径10~30cmの膨れが複数個所で確認されました。
散水検査を行った結果、その膨れた箇所から雨漏りが確認されたため、防水工事が実施されました。
色褪せ
防水層の色が著しく褪せている場合は、劣化が進行していることを示しています。
色褪せは、紫外線などによる材料劣化の表れです。
色褪せが進むと、防水性能が低下することが知られています。
一般社団法人カラーユニバーサルデザイン機構の資料によると、屋外で使用される材料は日光による退色が避けられません。
北海道の観光施設の屋根防水で使用されていたシングル材が、10年程度で明らかな色褪せを起こしていました。
これを機に全面的な防水工事が行われました。
防水工事に適した季節がある?
防水工事の施工時期には、適した季節があるのでしょうか?
一般的に気温が安定している時期が最適とされていますが、いずれの季節でも施工は可能です。
建物の劣化度合いや修繕スケジュールに合わせて、施工業者と打ち合わせを行い施工時期を決めましょう。
春に防水工事を行うメリット・デメリット
メリット | 気温が上昇し、乾燥しているため、防水材の乾燥が早く進む。 |
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デメリット | 春先は強風が吹くことが多いため、施工が難しくなることがある。 |
夏に防水工事を行うメリット・デメリット
メリット | 気温が高く、雨が少ないため、防水材の乾燥が早く進む。 |
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デメリット | 熱中症対策が必要となる。 |
秋に防水工事を行うメリット・デメリット
メリット | 気温が適温で、乾燥しているため、防水材の乾燥が早く進む。 |
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デメリット | 秋雨前線や台風などの影響を受けることがある。 |
冬に防水工事を行うメリット・デメリット
メリット | 工事費が比較的安価になることがある。 |
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デメリット | 気温が低いため、防水材の乾燥が遅くなる。凍結の恐れがある。 |
適切な時期の選び方
防水工事の最適な時期は、地域や建物の状況によって異なります。
降雪が多い地域では、冬に防水工事を行うのは避けた方が良いでしょう。また、屋上など雨や雪の影響を受けやすい場所では、夏に防水工事を行うのが良いでしょう。
防水工事を行う際には、専門業者に相談して、最適な時期や施工方法を決定することが重要です。
防水工事の繁忙期はいつ?
防水工事の繁忙期は、一般的に春(3月~5月)と秋(9月~11月)です。
この理由は、気温や湿度が適しており、施工しやすい環境が整っているからです。
また、春は新築やリフォームのシーズンでもあり、防水工事の需要が高まります。秋は、雨漏りが発生しやすくなる時期でもあるため、防水工事の需要が高まります。
しかし、繁忙期に防水工事を依頼すると、費用が高くなる可能性があります。
また、工事が混み合っているため、希望の日時に工事を依頼できない場合もあります。
そのため、防水工事を検討している場合は、繁忙期を避けて、6月~8月や12月~2月など、比較的空いている時期に依頼することをおすすめします。
ただし、この期間は気温や湿度が高かったり低かったりする可能性があるため、施工業者に相談して最適な時期を決めることが重要です。
防水工事の耐用年数とメンテナンス時期
防水工事の耐用年数は、使用する防水材や施工方法によって異なります。
一般的に、アスファルト防水は約10年、ウレタン防水は約15年、FRP防水は約20年と言われています。
しかし、適切なメンテナンスを行うことで、耐用年数を伸ばすことができます。
防水工事のメンテナンス
防水工事のメンテナンスは、定期的に行うことが重要です。
メンテナンスを行うことで、防水材の劣化を防ぎ、防水効果を維持することができます。
メンテナンスの頻度は、防水材や施工方法によって異なりますが、一般的に1~2年に1回程度行うことが推奨されています。
防水工事でよくある質問
- 防水工事とはどんな工事ですか?
- 防水工事は、建物や構造物に水が浸入するのを防ぐための重要な工事です。主に屋上、外壁、ベランダ、浴室などの水に弱い部分に施工されます。
- 防水工事の相場はいくらですか?
- 防水工事の相場は、工事の種類、面積、建物の状態、地域などによって大きく異なりますが、一般的な相場の目安は以下の通りです。
箇所 費用相場 屋上防水 一般的な戸建て住宅(30〜50㎡):50〜150万円
アパート・マンションの屋上(100〜200㎡):200〜500万円ベランダ防水工事 10㎡程度:15〜30万円 外壁防水工事 戸建て住宅(100〜150平方メートル):100〜300万円 基礎防水工事 戸建て住宅:30〜100万円
- 防水工事は何年ごとに行いますか?
- 防水工事の周期は、使用されている防水材の種類や建物の状況、環境条件によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
防水の種類 周期 ウレタン塗膜防水 10〜15年ごと アスファルト防水 15〜20年ごと シート防水 15〜20年ごと FRP防水 10〜15年ごと
シーリング 5〜10年ごと 外壁防水塗装 7〜10年ごと - 防水工事の期間はどのくらいかかりますか?
- 防水工事の期間は、工事の規模、種類、天候条件などによって大きく異なります。一般的な目安として、以下のような期間が考えられます。
項目 工事期間の目安 屋上防水工事 アパート:1〜2週間程度
マンション:2週間〜1ヶ月程度ベランダ防水工事 2〜4日程度 外壁防水工事 アパート:2〜3週間程度
マンション:1〜3ヶ月程度基礎防水工事 3〜7日程度
まとめ
防水工事は建物の耐久性と資産価値維持に重要で、適切なタイミングでの実施が効果を最大化します。
一般的に5〜10年に一度の定期点検、雨漏り発生時、目視で異常発見時、防水層保証期間終了時、大規模リフォーム時に行います。
劣化症状には、ひび割れ、チョーキング、剥がれや膨れ、色褪せがあり、これらが見られたら早急に対処が必要です。
施工時期は気温が安定している春秋が適していますが、建物の状況に応じて決定します。
繁忙期は春(3〜5月)と秋(9〜11月)で、費用が高くなる可能性があります。
防水工事の耐用年数は材料により10〜20年程度ですが、適切なメンテナンスで延長可能です。
メンテナンスは1〜2年に1回程度行うことが推奨されています。