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金属屋根の種類・特徴・耐用年数を徹底比較!おすすめの屋根材は?

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金属屋根の種類・特徴・耐用年数を徹底比較!おすすめの屋根材は?

金属屋根の種類・特徴・耐用年数を徹底比較!おすすめの屋根材は?

2024/11/20

金属屋根には多くの種類があります。金属屋根に共通することは金属にメッキを施した屋根材、という点です。

この記事では、8種類の金属屋根についてそれぞれの特徴や耐用年数などを徹底的に比較し、解説しています。

お住まいや、所有される建物に金属屋根を使用したい方はその種類・特徴などを参考に採用する屋根材を決めましょう。

おすすめの金属屋根も紹介しているので、ぜひ参考にして建物の環境や形状に合った金属屋根を選んでください。

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金属屋根の種類

金属屋根には様々な種類があり、それぞれ耐用年数、メッキ層の錆に対する耐性、採用される建物の種類など、特性が異なります。

ここでは、8種類の金属屋根を紹介します。それぞれの特徴を理解し、最適な屋根材を選択しましょう。

トタン

トタン屋根は、亜鉛でコーティングされた薄い鋼鉄板を使用した屋根材です。

比較的軽量で安く手に入る、といった利点から、過去に多くの建物で採用されてきた屋根材です。しかし、錆びやすい、耐熱性、耐風性、遮音性が低いなどのデメリットがあり、現在では他の屋根材の進化とともに採用される建物が少なくなってきました。

耐用年数も8~10年と、比較的短めです。長く屋根としての機能を求めたい、建物を長期に渡り維持したい、という方にはトタンは不向きだといえます。

トタンは、特に錆びやすい点が大きなデメリットで、錆びの発生を放置すると穴があき、雨漏りへと進行してしまいます。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は今、最も広く使用されている屋根材です。

その最大の特徴は耐久性、耐震性、コストパフォーマンスの良さです。あらゆる観点からバランスの取れた屋根材といっても過言ではありません。

ガルバリウム鋼板は亜鉛、アルミニウム、シリコンを含んだ合金のメッキ鋼板です。

亜鉛鉄板の犠牲防食機能(亜鉛が犠牲となって腐食することにより鉄の腐食が防止されること)と、アルミの長期耐久性を併せ持っているため、従来のトタン屋根に比べ3~6倍の耐久性を誇ります。

ガルバリウム鋼板は他の屋根材と比べ軽量なため、地震の際の建物への負荷が軽減されます。具体的なガルバリウム鋼板の重量は、瓦屋根材の1/10、アスファルトシングル屋根材の2/3程度で、外壁にも適した部材です。

コストパフォーマンスの面では1㎡あたりの施工単価は比較的高くなりますが、30年以上もつとされる耐久性、メンテナンス費用も含めた総コスト考えると、5年ごとの点検、10年に一度程度の塗装程度で済むため、長期的には安く収まる傾向があります。

さらに断熱性に優れた断熱材入りのガルバリウム鋼板も普及していて、通常のものよりも光熱費の節約が望めます。断熱材入りのガルバリウム鋼板を使用する場合は、1㎡あたりの施工単価が1,000円程上がります。

ジンカリウム銅板(石粒付き銅板)

ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板を石粒でコーティングした屋根材で、ガルバリウム鋼板の特徴に加え、キズが付きにくく、錆び、紫外線に強いという特徴もあります。

ガルバリウム鋼板は塗装によるメンテナンスで耐久性を維持しますが、ジンカリウム鋼板は石粒でコーティングされているため、ほとんど色褪せることはなく、塗装をする必要がありません。

ほかにも、石粒のコーティングによって得られる利点は、断熱効果、防音性の向上、おしゃれな外観が期待できます。

メーカー保証も30年以上と長く、最長で50年持つともいわれています。

エスジーエル銅板

エスジーエル(SGL)鋼板は、次世代ガルバリウム鋼板とも呼ばれていて、ガルバリウム鋼板をより進化させた屋根材といわれています。

エスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板のメッキ層であるアルミニウム、亜鉛、シリコンに加え、マグネシウムが添加されており、ガルバリウム鋼板の3倍の耐久性が実現されている、と期待されています。

エスジーエル銅板の特徴はガルバリウム鋼板より錆びにくく、塩害にも強いことです。初期投資はガルバリウム鋼板よりわずかに高額ですが、10年〜15年おきに一度のメンテナンスで済むため、長い目で見ると費用対効果は非常に優れていると言えます。

初期投資はわずかに高くなるだけで、長期に渡りメンテナンスの軽減と性能の維持ができるのは利点が大きい選択肢だといえるでしょう。

ステンレス

ステンレスの耐用年数は50年です。金属の中でもトップクラスの耐久性を持ちます。

ステンレスの主成分は鉄、クロム、ニッケルで、非常に錆びにくく、塩害に強い屋根材です。

鉄の酸化をクロムが抑制して錆の発生を防いでいるため、潮風があたる沿岸部の建物にステンレスは屋根材として使用されることがあります。

軽量なステンレスは耐震性にも優れていますが、費用は他の屋根材と比べて高く、選ばれることは少ないようです。

チタン

チタン屋根は屋根材の中で最も耐久性が高く、50年以上の耐用年数を誇ります。しかし、施工費用が非常に高く、一般的な建築物には使用されることはあまりありません。

軽量で耐震性もあり、半永久的に腐食しない点で、主に伝統的な建築物で使われています。

銅板の耐用年数は60年以上といわれています。

銅板を使用した屋根材は、青緑色の自然な色合いと重厚感が特徴です。青緑色は錆の発生によるもので、銅の内部の腐食を防ぎ、耐久性を高めています。

銅の屋根材の設置工事は、特殊な職人技術を要するため施工費用が高く、一般的な建築物では使用されることはないようです。

アルミ

アルミは飲料の缶や、アルミホイルなど、身近に感じる金属で、屋根材として使用されることもあります。

金属屋根の中でも軽いことが特徴で、耐震性に優れています。

耐久性も50年以上あり、メンテナンス費用も安く済むため、手間がかからないことがアルミのメリットです。しかし、他の屋根材と比べると、施工費用は高く、断熱性が低いのが難点です。

金属屋根の素材を比較|耐用年数・価格

金属屋根9種類について耐用年数・価格を下表で比較しています。金属屋根の特徴は共通して耐久性・耐震性が優れていることが分かりましたが、その他の点で比較しています。

所有される建物にもっとも適した屋根材を選択する参考にしてください。

素材 耐久年数 価格/㎡ メンテナンス周期
トタン 10~20年 4,500~7,000円/㎡ 7~10年
ガルバリウム鋼板 20~30年 5,000~7,500円/㎡ 10~15年
ジンカリウム鋼板 30~50年 8,500~15,000円/㎡ 25~30年
エスジーエル鋼板 30年以上(推測) 約6,500円/㎡ 15~20年
ステンレス 30~50年 10,000~14,000円/㎡ 20~25年
チタン 50年以上 45,000~65,000円/ 25~30年
50~60年 18,000~23,000円/㎡ 25~30年
アルミ 50年以上 13,000~20,000円/㎡ 25~30年

費用とメンテナンス周期を考えると、コストパフォーマンスが高い屋根材はガルバリウム鋼板、エスジーエル鋼板ですね。

エスジーエル鋼板の耐用年数については、普及し始めてまだ10年程なので確証は得られていません。しかし、メーカーの耐食試験によると、ガルバリウム鋼板と比べて3倍以上の耐食性があるとされ、その耐用年数は30~

50年と、期待されています。

価格、耐用年数でみると、エスジーエル鋼板の選択が最も現実的だといえます。

各屋根材のメンテナンス周期について、軽微な損傷を放置することは屋根材の劣化を進める最も危険な要因のひとつです。

そのため、表記のメンテナンス時期にこだわらず、定期的な点検と早めの修復は屋根の寿命を延ばし、将来的に高いコストパフォーマンスを得るためには非常に効果的です。

おすすめの金属屋根

現在最も普及している屋根材はガルバリウム鋼板です。これまで最もコストパフォーマンス、耐久性、耐震性に優れているとされ、人気の屋根材でした。

施工が可能な専門業者も多く、安心して点検やメンテナンスを依頼できる点が、消費者にとって大きなメリットとなっています。

さらにガルバリウム鋼板は軽量にも関わらず高い強度も兼ね備えています。

しかし、前述の比較表にもあるように、コストパフォーマンス、メンテナンス時期を考えるとエスジーエル鋼板が総合的に優れていると評価できます。

また、ジンカリウム鋼板は塗装のメンテナンスの必要がなく、長期的にみれば全体的にかかる費用はそれほど高くなく、耐久性にも優れたおすすめの屋根材だといえます。

金属屋根の耐久性に関わる要素とは?

金属屋根の耐久性に関わる要素は、主に以下の5つです。

素材の耐久性

金属屋根の耐久性はその素材、メッキ層の質によって大きく変わります。

金属を劣化させる最も大きな原因は錆です。鋼板に錆びにくい加工を施したものが屋根材として普及しています。

錆に強い加工を施した金属屋根ほど、耐久性が優れた屋根材だといえます。

留め具の素材

屋根材と下地、屋根材と金具を固定するために使用するのが留め具であるビスや釘です。

特に鉄の釘は錆やすく、雨水、結露に長期間触れ続けると錆び始め、屋根を固定する力が損なわれます。

防錆性の高い塗膜やメッキ層で覆われた金属屋根でも、経年により錆が広がる可能性があります。

そのため、金属屋根に使用する留め具の素材は、錆びに強いステンレス製がおすすめです。

ルーフィングシート(防水シート)のグレード

屋根材に関わらず、屋根を構成する部材の一つに、野地板の上に設置されるルーフィングシート(防水シート)があります。

このルーフィングシートは、屋根材の隙間から侵入してくる雨水を、野地板に染み込ませない役割を果たします。

経年による屋根材や留め具の劣化により、雨水の侵入は避けられない場合があります。

雨水が屋根材に侵入した際、ルーフィングシートが重要な役割を果たし、木材との接触を避けて水を外部に排出します。

しかし、ルーフィングシートが劣化すると、この防水機能が低下し、雨漏りの原因になりやすくなります。

ルーフィングシートには様々なグレードがあり、最大60年間機能する高品質なものから、わずか10年程度で劣化するものまで存在します。

換気棟の取り付け

金属屋根に換気棟を取り付けると、耐久性が向上します。なぜなら、室内の熱気や湿気を外部に排出させる換気棟は、屋根裏を常に乾燥させる役割を果たすからです。

屋根裏にこもった熱気、湿気は野地板を劣化させ、カビの発生、腐食によってルーフィングにまで悪影響をもたらすことも考えられます。

換気棟は複数取り付けが可能で、室内の結露を抑える役割も果たすため、屋根材だけでなく建物全体に良い環境をもたらします。

断熱材一体型の金属屋根

金属屋根には、金属屋根の裏側に断熱材が付着された断熱材一体型の商品が存在します。

断熱材一体型の屋根材は、野地板と屋根材の温度差を縮め、湿気の発生を抑える効果があります。

これにより木材である野地板の劣化を遅らせ、断熱効果により室内も快適な温度で過ごせるといったメリットがあります。

断熱性、防火性、防音性に優れた商品も販売されていて、金属屋根の耐久性に、より一層の信頼を加えることが可能です。

金属屋根でよくある質問

これまでの解説において、金属屋根についてまだ疑問を持つ方は、下記のよくある質問をご一読ください。

金属屋根のデメリットなど、屋根の設置を考える方に有益な情報となっています。

金属屋根のデメリットは?

前述にもあるように、金属屋根の大敵は錆びです。

特にトタンなどの素材は、錆びを防ぐために塗装によるメンテナンスが頻繁に必要です。

また、ガルバリウム鋼板も錆に強いとされていますが、外的要因による錆の発生が心配されます。

金属屋根において5年おきの点検は適切なメンテナンスを行うためにも、重要です。

金属屋根に防水工事は必要?

金属屋根に防水工事は必要です。

金属屋根を長持ちさせるために、防水塗料の塗装を検討している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

耐用年数が長いとされている金属屋根の劣化は、錆びや、外的要因からの破損など、避けられない要因が積み重なり、進行します。

劣化が進行した金属屋根の補修には、大規模な修繕工事が必要です。

費用と時間を節約し、屋根をできるだけ効率よく維持するためには、塗装による防水工事が有効です。

紫外線や雨風から屋根を守り、錆びの発生を抑える効果が得られる防水塗装は、建築物を長期に渡り守り、メンテナンスに掛かる費用も節約できます。

金属屋根に必要な工事は?

金属屋根に劣化がみられた時にはどのような工事が必要なのでしょうか。

主な工事は以下の通りです。

  • 部分補修
  • 塗装
  • カバー工法
  • 葺き替え工事

カバー工法、葺き替え工事は屋根材の劣化が進んだ場合に施工を考えましょう。

カバー工法とは、既存の屋根材はそのままで、新しい屋根材を重ねる工法です。屋根の撤去作業がなく、廃材処理も必要ないので葺き替え工事よりも大幅にコストが安くなります。

しかし、屋根の劣化が進み、野地板の修繕が必要な場合はカバー工法では対応できず、葺き替え工事になります。

葺き替え工事は、既存の屋根を撤去し、新しい野地板、ルーフィング、屋根材を新設します。屋根の撤去、廃材処理を伴うので費用もかさみます。

設置から年数が経っておらず、劣化の程度も深刻ではない場合は部分補修、塗装工事が適切です。

部分補修は錆びの部分や、穴あきをシーリングや防水テープによる応急処置を施します。施工範囲も少ないので、費用も比較的安価で済みます。

また、塗装工事は経年による屋根材の色褪せがみられる場合など、新築から10年を目安に定期的な塗り替えが必要です。

塗装の際には高圧洗浄で汚れを落とし、下地処理と補修を行います。塗装後は新築同様の外観になり、防水効果だけではなく、見た目も奇麗になるので得られる効果は大きいでしょう。

屋根材の状態にあった工事を行い、効率よく金属屋根を長期に渡って維持するためにも、信頼のおける専門業者のアドバイスは重要です。

まとめ

金属屋根の種類を8種類、それぞれの特徴やおすすめの金属屋根について解説してきました。

大切なポイントをまとまると以下の通りです。

  • 主な金属屋根は8種類あり、現在、最も普及されているのはガルバリウム鋼板
  • コストパフォーマンスが高い屋根材はガルバリウム鋼板、エスジーエル鋼板
  • エスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板を改良させたメッキ鋼板
  • 金属屋根には、断熱性、防火性、防音性に優れた商品も販売されている
  • 金属屋根の防水工事は防水塗装によるもの
  • 金属屋根に必要な工事は劣化の具合によって塗装、部分補修、カバー工法、葺き替え工事などがある

金属屋根それぞれの種類に特徴がありました。メッキ層による防錆性も様々で、メンテナンスの周期も異なる点や、コストとそれに見合った効果で屋根材をしっかり把握することは非常に重要です。

また、屋根材を選ぶ際には、所有される建物がおかれている環境も考慮する必要があります。

最適な屋根材を選択するには、地域で信頼される施工業者の意見を参考にすると良いでしょう。

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