木造住宅の防水工事|陸屋根やベランダの防水工法は?費用や雨漏り原因解説
2024/12/04
建物の寿命を延ばすには、適切な防水工事が不可欠です。
特に木造住宅では、わずかな雨漏りでも内部が腐食しやすいため、注意が必要です。
木造住宅のバルコニーや屋根の防水工事の種類、費用、メリット・デメリットについて解説します。
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木造住宅で防水工事が重要な理由
木造住宅では、定期的な防水工事が修繕がとても重要です。
その理由を以下のまとめました。
建物の寿命を伸ばす
建物の耐久性を向上させるために、一般的な住宅における防水工事は、主にベランダやバルコニー、屋上などに対する工事を指します。
近年、建物の外側に設置されたバルコニーからの雨漏りが深刻な問題となっています。
この問題の発生を受けて、防水工事も改善が求められてきました。
近年の工事は従来のものよりも効果が高く、バルコニーからの雨漏り事例が減少しています。
特に、木造住宅のバルコニー防水は建物の寿命を延ばすことに有効です。
利便性を保つ
最近では、木造住宅でも屋上がある家が増加しています。木造建築の場合、特に屋上防水が非常に効果的です。
屋上が付いた家は、バーベキューや子供用プールなどに活用できます。
特に敷地が狭い場合、このような見晴らしの良いオープンスペースを有効活用できます。
ただし、屋根は雨風の影響を最も受けやすい部分です。特に平らな屋根では、通常の三角屋根よりも雨漏りのリスクが高くなります。
そのため、建物の寿命や住環境を守るためには、屋上防水工事が不可欠です。
健康被害を防ぐ
雨漏りが発生すると、室内の湿度が上昇し、壁や天井にカビが発生します。
目に見える雨漏りがなくても、壁紙と壁の間にカビが生えることもあります。
壁紙を剥がすと、カビがびっしりと生えていたという事例も少なくありません。
また、カビの発生はダニの増殖を促すリスクもあります。
ダニはカビを栄養源とし、アレルギーの原因にもなります。カビは接着剤や塗料、木材、汚れなどをエサにして増殖します。
湿気によるカビの予防
カビが発生する条件は湿度の高い室内であり、これによって健康被害が生じる可能性があります。
カビが増殖した室内では、胞子が空気中に放出され、以下の健康被害を引き起こす可能性があります。
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 過敏性肺炎
- 角膜炎
- アレルギー性皮膚炎
特に免疫力の低い高齢者や子供に影響を与え、放置すると生活の質を低下させることが考えられます
ダニ対策
また、ダニも同様にカビを栄養にし、室内で増殖します。
ダニが増殖する条件は室温20℃~30℃、湿度が60%~80%です。
日本の住宅は気密性が高いため、ダニにとって好条件な環境となっています。
雨漏りによる高湿度が加わると、ダニの増殖がさらに促進されます。
ダニはアレルギーの原因となり、空気中に放出された糞や死骸を吸い込むことでぜんそくやアトピー性皮膚炎などの症状を引き起こす可能性があります。
シロアリ被害から家を守る
雨漏りにより湿った木材はシロアリの餌食となります
柱などの木材だけでなく、断熱材や電線も攻撃され、住宅の損傷の原因となります。
シロアリの侵入は、住まいの資産価値の低下だけでなく、自然災害に耐え切れず、建物の倒壊につながる可能性もあります。
雨漏りが発生した家屋では、雨漏りによる腐食とシロアリによる被害が同時に進行する可能性があるため、早急な対策が必要です。
木造住宅の雨漏りの原因
木造住宅では、様々な原因で雨漏りが発生する可能性があります。
屋根からの雨漏りだけでなく、サッシ回りやベランダなど、さまざまな箇所で問題が発生することがあります。 以下では、木造住宅で起こる雨漏りの主な原因をご紹介します。
屋根材の劣化
屋根の表面には、様々な気象条件に耐えるための材料が使われています。
例えば、最近の木造住宅では一般的にスレート屋根が使われています。
しかし、スレート屋根は経年劣化によってひび割れが生じやすく、そこから雨水が侵入し、雨漏りの原因となることがあります。
古いスレート屋根は水を吸収しやすく、湿気を内部に閉じ込めるため、雨漏りは徐々に進行することが一般的です。また、他の屋根材でも同様に劣化が起こり、雨漏りのリスクが高まります。
防水シートは雨水の侵入を防ぐ役割がありますが、屋根材が劣化すると、防水シートも劣化し、雨漏りが発生する可能性が高まります。
雨漏りのリスクは、屋根の形状や材料によっても異なります。板金は屋根や壁のつなぎ目に使われ、劣化すると雨水が侵入しやすくなります。
また、天窓の取り付け部分のシーリングや枠も劣化することも雨漏りの原因の一つです。
板金の劣化
屋根の接合部分を覆っている板金が劣化することによっても、雨漏りが発生します。
板金が錆びたり変形したりすると、その箇所から雨水が侵入します。また、釘穴からの雨水浸入や、強風による板金のめくれなども問題となります。
そのため、板金が劣化してきた場合は、防水工事による補修が必要です。
サッシの不具合によるもの
雨漏りが起きた時、多くの人がその原因を屋根だと考えるでしょう。しかし、実際には雨漏りは外壁にあるサッシが原因であることもあります。
サッシの枠や外壁との接合部に使われるシーリングが劣化すると、雨水が侵入する可能性があります。
サッシやその周囲のシーリングも、外壁や屋根同様に日々の紫外線や雨風にさらされ、劣化しやすいです。
そのため、5年から10年ごとの点検が必要です。
雨漏りが比較的新しい場合、施工不良の可能性も考えられます。そのような場合は、すぐに施工会社に問い合わせることが重要です。
外壁の劣化や破損
木造住宅の雨漏りの原因は、外壁の劣化や破損が要因となることがあります。
例えば、モルタルという外壁材を使用している場合は、ひび割れが発生しやすく、タイルを使用している場合もひび割れや欠けなどの破損が考えられます。
これらの外壁の隙間から、わずかながらでも雨水が侵入し、壁の内側を通って室内へと雨漏りが進行する可能性があります。
ベランダの排水溝の劣化
ベランダも屋根、外壁と同様に厳しい自然環境にさらされていて、劣化しやすい状況下にあります。
また、排水溝には落ち葉や土、虫の死骸が詰まりやすく、溜まった雨水が逃げ場を失い、長くベランダに滞留することで細かな外壁の隙間などに侵入し、雨漏りにつながります。
特に排水溝が詰まることは高い確率で起こるので、日々の注意が必要です。こまめな掃除を心掛けましょう。
また、排水溝廻りの床の劣化にも気を配っておきましょう。
水が集まりやすい場所は劣化が進みやすく、下地に水が浸透している場合も考えられます。
木造住宅における防水工事の種類
木造住宅の防水工事は、建物を雨や湿気から守るために重要です。
さまざまな種類の防水工事があり、それぞれが異なる特性や用途があります。
以下では、一般的に木造住宅で行われる防水工事の種類や特長について詳しく紹介します。
外壁の防水工事
建物の外壁は、外部のさまざまな要素から保護する重要な役割を担っています。
外壁に生じるクラックや隙間からの水の侵浸入を防ぐために、防水シートや特殊なコーティング剤が利用されます。
適切な外壁の防水工事は、建物の耐久性を向上させ、将来的なメンテナンス費用を削減することにつながるでしょう。
屋根(陸屋根)の防水工事
屋根は建物を雨や風から保護するうえで、極めて重要な役割を果たします。
雨漏りを防ぐために、屋根には防水シートや専用の防水塗料が施されます。
適切な屋根の防水工事は建物全体の防水性能を確保し、内部の構造や設備を水漏れから守る役割があるのです。
ベランダやバルコニーの防水工事
ベランダやバルコニーは、室内と外部を結ぶ大切なスペースです。
床面や手すりなどの水漏れを防ぐために、一般的に防水シートや防水コーティングが利用されます。
適切な防水工事は、これらのスペースの耐久性を高め、快適で安全な環境を保ちます。
地下室や地下空間の防水工事
地下室や地下空間は建物の基礎部分に位置し、地下水や雨水の浸入を防ぐ重要な役割を持っています。
防水コンクリートや専用の防水シートを使用して、地下空間を水漏れから保護することが可能です。
適切な防水工事は建物の構造を保護し、地下空間を安全に有効活用するための環境を維持します。
木造住宅におすすめの防水工法の特徴と費用相場
木造住宅におけるベランダ・バルコニーや屋上への防水工事にはいくつかの主な工法があります。それぞれの工法の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
FRP防水
FRP防水は、プラスチックにガラス繊維を混ぜて強度を高めた素材で、防水層を形成する工法です。 継ぎ目がなく、軽量で柔軟性があることから木造住宅の防水工事として多く採用されています。
耐用年数は約10〜15年であり、費用相場は1平方メートルあたり約5,000〜7,000円です。
FRP防水のメリット
FRP防水は施工時に多少の臭いがありますが、乾きが早く、通常は1〜2日で完了します。
木造住宅のベランダ防水は、梅雨時期の天候によって工程が変わりますが、迅速な施工であるため、手軽に選択できるメリットがあります。
FRP防水のデメリット
木造住宅の防水工事としてFRP防水が広く採用されていますが、木造住宅にはFRP防水が不向きな場合もあります。
その理由は以下の通りです。
- 木造住宅の「揺れ」に追従できない弱点がある
- 紫外線い弱い
- メンテナンスや維持に手間がかかる
FRP防水は硬くて丈夫な素材ですが、木造住宅の揺れに対応できず、表面にひび割れが生じる可能性があります。
また、ベランダや屋上は紫外線にさらされやすく、定期的なトップコートの塗布が必要です。
木造住宅における防水層の選択は環境に応じて異なるため、専門業者に相談することが重要です。
シート防水
木造住宅のシート防水には、ゴムシート防水と塩化ビニールシート防水があります。
両者には種類がありますが、基本的な手法は下地に防水シートを接着剤で貼り付けることです。
木造住宅の屋根防水工事の多くは、このシート防水工法で行われています。
一般的な耐用年数は約15〜20年であり、費用相場は1平方メートルあたり4,000〜7,500円程度と言われています。
シート防水のメリット
FRP防水よりも耐久性が高く、紫外線や熱に強いため、屋上に最適です。
工期も短く、比較的安価なので、広い部分での採用が一般的です。
シート防水のデメリット
FRP防水と同等の耐久性がありますが、シートが損傷した場合、FRP防水の方が部分的な修復は適しています。
シート防水では、シート全体を取り替える必要があります。
こまめなメンテナンスが必要で、損傷や排水路のつまりを確認し、速やかな修理が不可欠です。 問題が見つかったら、専門家に相談し、適切な解決策を見つけましょう。
ウレタン防水
ウレタン防水とは、液体の防水材を複数回にわたって塗り重ね、柔軟性のあるゴム状の防水層を形成する方法です。
塗装が硬化すると、継ぎ目がなく、高い防水効果が得られます。
一般的な耐用年数は約10〜15年であり、費用相場は1平方メートルあたり3,000〜8,000円程度と言われています。
ウレタン防水のメリット
比較的リーズナブルで、短期間で施工可能な利点があります。
既存の防水層を撤去する必要がなく、重ね塗りが可能なため、費用を節約できます。
また、継ぎ目がないため、仕上がりが美しくなるというメリットもあります。
ウレタン防水のデメリット
ウレタン防水のデメリットは、全ての作業が手作業で行われるため、施工の品質が作業者の技術に大きく左右される点です。
ウレタン防水の施工は熟練した職人の技量が必要であり、慣れた職人に依頼することが重要です。
雨漏りの緊急応急処置
これまで、木造住宅における雨漏りの原因や部位、補修方法、費用の目安などを解説してきました。
雨漏りが起きてから業者に依頼するまでの間、自分で応急処置を行う必要があります。突然の雨漏りに冷静に対処するため、以下の応急処置方法を紹介します。
ブルーシートを使った応急処置
雨漏りが発生した場合、広範囲での対処に有効です。
土嚢で固定し、内部に湿気がこもらないように注意しましょう。
防水テープを利用した応急処置
雨漏りの原因箇所が特定できる場合に適しています。油分を拭き取り、流れに逆らって貼ることが大切です。
バケツを使った応急処置
床が水浸しにならないように対処するために有効です。水の跳ね返りにも注意しましょう。
木上住宅の防水工事の種類を選定する基準
木造住宅の防水工事を選ぶ際には、以下の基準をポイントにしましょう。
建物の状況を見極める
建物の年数や、劣化の度合いを確認することが必要です。
古い建物や劣化が進んだ箇所では、より耐久性の高い工法が必要とされる場合があります。
また木造構造の特性を考慮し、適切な工法を検討します。
防水工事の対象部位を考慮する
木造住宅では、主にベランダやバルコニー・屋根・陸屋根・外壁などが防水工事の対象となります。
各部位の特性や劣化の進行状況に応じて、適切な工法を選択することが大切です。
耐久性やメンテナンス性を比較する
防水工事の耐久性やメンテナンス性も、検討すべきポイントです。
耐久性が長期間にわたって必要な場合は費用や手間はかかりますが、定期的なメンテナンスが容易な工法を選択することも大切です。
費用や工期を考慮する
防水工事の費用や工期もポイントです。
費用は予算に応じて選択する必要がありますが、安価な工法でも劣化が進むと長期的には費用が増えることがあります。
また、工事期間が建物の利用に影響を与える場合は、工期も重要な要素と言えるでしょう。
木造住宅における防水工事の業者選定のポイント
防水工事を検討する際には、信頼性の高い業者を選ぶことが大切です。
業者を選ぶ際のポイントとして、以下のような要素が考えられます。
口コミや評判を精査する
業者の信頼性を確かめるために、過去の顧客の口コミや評判をリサーチすると良いでしょう。
ホームページやSNSなどを駆使して、さまざまな情報源から収集を行います。
特に、実際にサービスを受けた方の意見や感想を参考にするのがおすすめです。
実績や資格を確認する
業者の過去の実績や、保有する資格を把握することも大切です。
豊富な実績や適切な資格を有する業者は信頼性が高く、安心して依頼できるでしょう。
さらに、業者が所属する団体や組合なども検討材料となります。
見積もりを比較する
複数の業者から見積もりを取り、料金や工程・施工内容を入念に比較検討することが重要です。
安価な見積もりだけに惹かれるのではなく、施工内容やアフターサービスも含めて検討しましょう。
見積もりを取る際には、業者に現地調査を依頼して正確な見積もりを提示してもらうことが大切です。
保証とサポート体制を確認する
防水工事後の保証や、サポートが充実している業者を選ぶことも大切です。
万が一のトラブルにも迅速に対処してもらえると、安心感があります。
保証期間や提供されるサービス内容を念入りに確認し、信頼できる業者を選定しましょう。
契約の明確化
契約内容や工事詳細を十分に把握し、曖昧な点がないかを確かめることもポイントです。
万が一のトラブルに備え、契約書を参照することで迅速な対応ができます。
契約書には、工事の内容や費用・工期・保証内容などが明記されているはずなので、契約前に充分な確認を行いましょう。
まとめ
木造住宅の防水工事は、経年劣化が避けられません。
定期的なメンテナンスが不可欠で、劣化のサインは目で確認できます。
気になる方は専門業者に相談しましょう。
専門業者は豊富な知識と経験を持ち、的確な判断で問題を解決してくれます。
木造住宅の防水工事を考えている方は、積極的に相談してみると良いでしょう。