外廊下の防水工事の必要性とは?長尺シートやウレタン防水のメリットデメリットを解説
2024/06/20
マンションやアパートの管理組合、そして所有者にとって、共用廊下や外廊下のメンテナンスと修繕は非常に重要です。
特に、外廊下の防水工事は建物の耐久性や住環境の維持に欠かせない要素です。
この記事では、外廊下の防水工事に焦点を当て、修繕積立金を利用したメンテナンスの重要性について詳しく解説します。
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外廊下に防水工事を行う必要性
外廊下は一般的に建物の外側に位置し、気象条件や季節の変化に晒されるため、コンクリートの劣化やひび割れが進行する可能性が高まります。
そのため、外廊下の防水は極めて重要です。適切な防水が行われない場合、水の浸入によって以下のような問題が発生する可能性があります。
建物の構造への損傷
溝のしんにより建物の構造物が崩れ、修繕費用が造田する可能性があります。
住環境の悪化
外廊下が水浸しになると、通行が困難になり、住民の生活環境が悪化します。また、カビや藻の発生も懸念されます。
安全性の低下
滑りやすい床面や傷んだ手すりは、住民の安全を脅かす可能性があります。
住民の不満
外廊下の状態が悪い場合、安全性が低下し、見た目も悪くなり、生活の快適さも損なわれることから住民からの苦情や不満が増えることがあります。
日本では地震や台風、梅雨、雪などの自然災害にも備える必要があります。
ひび割れや腐食が無視されれば、建物の寿命が短くなる可能性が高まります。
防水工事を実施することで、建物の寿命を延ばし、耐久性と耐水性を向上させることができ、劣化や腐食の修復を行い、雨漏り被害を未然に防ぐことができます。
外廊下で使用される防水工事の種類と手順
外廊下の防水工事には、「ウレタン防水」と「長尺シート」の2種類があります。気候や歩行使用による劣化を考慮し、適切な施工が必要です。
ウレタン防水工事の特徴
ウレタン防水工事は、ポリウレタン樹脂を塗布して防水層を形成します。
ウレタン防水の場合、床や壁などの表面が微妙に変形したり、微細な亀裂が生じたりする場合でも、防水層がその変化に追従し、しっかりと密閉する特性を持っています。
ウレタン防水工事の工法種類別の費用相場と耐用年数
ウレタン防水の工法は以下の3つで行います。
工法 | 費用(1㎡あたり) | 耐用年数 |
---|---|---|
密着工法 |
4,000〜5,500円 |
5〜8年程度 |
メッシュ工法 |
4,500〜7,500円 |
10〜12年程度 |
通気緩衝工法 |
6,000〜8,500円 |
13〜15年程度 |
ウレタン防水工事の手順
-
①高圧洗浄
床や壁の微細な汚れを取り除く。
-
②プライマー塗布
防水剤とした時の密着性を高め、剥がれを防ぐ。
-
③通気シート貼付
防水層の膨張を抑制する。
-
④防水剤塗布(2回)
厚みをもたせて防水効果を強化する。
-
⑤トップコート塗布
表面を保護し、劣化を防ぐ。
-
①モルタルを塗布
モルタルを塗布して表面の凸凹を整えます。
-
②接着剤を塗布
接着剤を塗布してシートをした時にしっかりと接着します。
-
③長尺シートを貼り付け
ローラーなどを使ってエアバブルを排除し密着性を高めます。
-
④シーリング
シートの側面と建物の隙間を埋めます。
長尺シートを使った防水工事の特徴
長尺シートは、防水性だけでなく、防音性や防滑性も備えています。
プラスチック、金属、ゴム、アスファルト、合成材料などから作られ、建物の大きな面積を素早くカバーできます。
シーム(接合部)を最小限に抑えるため、防水性や機密性が高い施工方法とされます。
長諸悪シートの費用相場と耐用年数
工法 | 費用(1㎡あたり) | 耐用年数 |
---|---|---|
長尺シート |
1,447円 |
12〜18年程度 |
長尺シートを用いた防水工事の手順
各種防水工事のメリット・デメリット
防水工事にはメリットとデメリットがあります。各種防水工事の良い面悪い面を把握し、適切な工法を選ぶことが大切です。
ウレタン防水のメリット・デメリット
- 価格が手頃でコストパフォーマンスが高い
- 5〜6年ごとの再塗装で長期間の防水効果が期待できる
- 太陽光や雨、気温の変化にも耐え、劣化しにくい
- 乾燥に時間がかかり、その間は通行が制限されるため、マンションの廊下などには適さない
- 手塗りのため、均一な膜厚を得るのが難しい
- 加工に3回もの塗り直しが必要で、手間がかかる
長尺シートのメリット・デメリット
- 迅速な施工で大面積をカバー可能
- シームレスな仕上がりで接合部が目立たない
- 曲線や角度に柔軟に対応可能
- 費用がウレタン防水よりも高額
- 継ぎ目の処理が不十分な場合、漏水のリスクが高まる
外廊下に見られる劣化のサイン
アパートやマンションの外廊下は、築年数が経過すると防水モルタルや防塵塗料の劣化が進行します。
劣化の判断は、経年数や改修履歴を総合的に考慮する必要があります。
ここからは、外廊下に見られる劣化の状況について解説いたしますが、防水層の状態は見た目だけでは判断が難しく、専門家による診断が重要ですので、参考までにご覧ください。
塗装の劣化
外廊下の塗料には、
- 色褪せ
- 上がれ
- ひび割れ
- チョーキング
- 塗膜の膨れ
などの劣化症状が見られます。
これらは、紫外線や雨風、経年変化による影響が主な原因です。
コーキング剤の劣化
コーキング剤も塗料同様、外的要因によって劣化が進行します。
ひび割れや収縮で隙間ができると、水の浸入を招き、さらなる劣化を引き起こします。
コケ・カビの繁殖
コケやカビの繁殖は、防水性能の低下を示す兆候です。
放置すると、防水層の浮きにつながるおそれがあるため、早期のメンテナンスが求めれます。
※外廊下の床防水工事では、水溜まりと勾配不良が問題となります。排水溝までの適切な高低差の確保が重要ですが、完全な水溜まり解消は困難を伴います。
2階部分の外廊下防水工事の際の注意点
アパート2階外廊下防水工事において、アパート所有者と住人が注意すべき重要なポイントがいくつかあります。
アパート外廊下工事の事前準備と情報共有
工事開始前の重要な段階として、アパート所有者は入居者に対して工事の必要性、範囲、期間について十分な説明を行う必要があります。
入居者の理解と協力を得ることが、円滑な工事進行の鍵となります。
1階住民への事前通知と養生を行い、騒音や汚れに注意します。
また、工事スケジュールを明確に伝え、生活への影響を最小限に抑える対策を講じることが重要です。
アパート外廊下工事中の生活環境への配慮
工事期間中は騒音や振動、粉塵などが発生する可能性があります。
所有者は可能な限りこれらの影響を軽減する措置を講じ、入居者に対しては必要に応じて耳栓の提供や一時的な代替住居の案内などの対応を検討すべきです。
また、作業時間を調整し、早朝や夜間の騒音を避けるなどの配慮が必要です。
個人所有物の保護と移動
外廊下に置かれている植木鉢や自転車など、個人の所有物については、工事の妨げにならないよう一時的な移動や保護が必要です。
所有者は保管場所を提供し、入居者は指示に従って速やかに対応することが求められます。
緊急時の対応と連絡体制
工事中の緊急事態に備え、所有者は明確な連絡体制を確立し、入居者に周知する必要があります。
入居者も緊急連絡先を把握し、異常を発見した場合は速やかに報告する体制を整えることが重要です。
工事後の確認と報告
工事完了後、所有者は入居者とともに施工状況を確認し、清掃や原状回復が適切に行われているかを点検する必要があります。入居者は使用開始後に気づいた不具合や問題点を早期に報告し、所有者は迅速に対応することが求められます。
これらのポイントに注意を払うことで、アパート2階外廊下防水工事を円滑に進め、建物の価値向上と居住環境の改善を実現することができるでしょう。
まとめ
外廊下の防水工事は、建物の維持管理と安全性確保に不可欠であり、資産価値の維持と住民の快適な生活環境の保持に貢献します。
防水工事の主な工法としては、ウレタン防水と長尺シートがあります。
メリット: 耐久性、防水性、施工の容易さ
デメリット: 経年劣化、UV耐性の低さ、補修の難しさ
メリット: 耐候性、施工の速さ、シームレスな仕上がり
デメリット: 初期コストの高さ、下地の平滑性が必要
マンションオーナー様におかれましては、外廊下の防水状況について定期的な点検を実施し、現状を見直して必要な対策を講じることをおすすめします。
適切なメンテナンスを行うことで、建物の長寿命化とライフサイクルコストの削減が期待できます。