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外壁塗装費用の実態解明 相場から見極め方まで

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外壁塗装費用の実態解明 相場から見極め方まで

外壁塗装費用の実態解明 相場から見極め方まで

2024/06/20

この記事では、外壁塗装の費用や相場を詳しく解説します。費用の内訳から適正価格の見極め方、更には費用を抑える方法まで、あなたのベストな選択をサポートします。全体を通じて、外壁塗装の理想的な計画立案に必要な情報を網羅しています。

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外壁塗装とは何か

まずは、外壁塗装を行う目的と、工事の基本的な流れを抑えておきましょう。

外壁塗装の目的と重要性

外壁塗装の主な目的は、外壁材を保護し、建物を長持ちさせることです。外壁塗装は、直射日光や雨水、風などの外部環境から建物を守ります。

外壁塗装には美観を保つ効果もあり、建物の外観維持にも役立ちます。

外壁塗装の耐用年数は、塗料の種類や塗装方法によって異なります。一般的に塗料の耐用年数は約10年です。

耐用年数を過ぎると塗料の効果が低下し、外部環境からのダメージが直接建物に影響するため、定期的な外壁塗装が必要です。

外壁塗装を怠ると、外壁材が傷み、最悪の場合、家が壊れてしまうこともあります。

そのため、定期的に外壁塗装を行うことで建物の寿命を延ばし、同時に修繕費用を抑えることができます。

また、外壁塗装は建物の美観を保ち、住宅の価値を高める効果もあります。美しく維持された建物の外壁は、住宅を購入・売却する際に重要な要素となります。

外壁塗装の基本的な流れ

外壁塗装の基本的な工程は以下のように分けられます。どのような作業をどのような目的で行うのか、順番に説明していきます。

1. 着工前の挨拶

外壁塗装工事が始まる前に、業者から工事の内容やスケジュールについて説明があります。

この段階で業者とコミュニケーションをとり、工事計画を共有しておくことで、スムーズな工事の進行が期待できます。

2.仮設足場・シート設置(1日目) 

外壁塗装工事開始当日は、足場を設置し、シートで建物周辺を覆います。足場を組むことで、作業員が安全に外壁塗装工事を行うことができます。

また、シートを設置することで周辺環境への影響も防ぐことができます。

3.高圧洗浄(2日目)

高圧洗浄は外壁塗装工事で最も重要な工程の一つです。高圧洗浄機を使って外壁の表面を洗い、汚れや古い塗膜を落とします。

これによって下地がきれいになり、塗料の密着性が高まります。高圧洗浄は丁寧に行うことで、外壁塗装の寿命を延ばすことができます。

4.乾燥(3日目・4日目)

高圧洗浄後は、外壁表面を乾燥させます。天候や季節によっては時間がかかる場合があります。乾燥が不十分だと塗料が劣化しやすくなり、外壁塗装の寿命を縮める原因になります。

しっかりと乾燥させることで塗料の密着性が高まり、外壁塗装の寿命を延ばすことができます。

5. 下地処理(5日目)

 外壁表面のひび割れや亀裂を補修します。壁面が荒れている場合は、やすりをかけて滑らかにします。

この工程で外壁面を整えることで、塗料の密着性が向上し、外壁塗装の寿命が延びます。

6.養生(5日目)

 塗装工程の前に、建物の周りや窓枠、ドア、床などをマスキングテープやシートで養生し、塗料が飛び散らないようにします。

塗料の飛散を防ぐことで、周囲への影響を最小限に抑える工程です。

7.外壁塗装

 外壁塗装の主な工程です。塗装作業を行います。ローラーや刷毛、スプレーなどの道具を使って塗料を塗っていきます。

塗料を均一に塗布し、密着性を高めるために2回以上重ね塗りを行います。塗料の種類によって乾燥時間や塗り方が異なる場合があります。

8.付帯部の塗装

建物の付帯部(窓枠、ドア、屋根のハシゴなど)を塗装します。付帯部の塗装も外壁塗装同様、塗料の種類や塗り方によって異なります。

付帯部を丁寧に塗装することで、外壁塗装の寿命を延ばすことができます。

9. 屋根塗装

 屋根も外壁と同じように塗装します。屋根塗装は塗料の種類や塗り方によって異なります。屋根塗装は屋根材によって異なるため、専門的な知識が必要です。

10. 養生撤去(12日目)

 外壁塗装工事が完了したら、養生を撤去します。この工程では、建物の周りに貼ってあったシートやマスキングテープを剥がし、建物を元の位置に戻します。建物周辺も清掃します。

11. 施工業者による確認作業とお客様による確認作業(12日目)

外壁塗装工事完了後、施工業者による仕上がりの確認が行われます。この時点で、塗装の仕上がり、仕上がりの美観、施工箇所など細部にわたって確認するようにします。

12. 足場解体(13日目)

 外壁塗装工事が完了したら、足場を解体します。

13. 清掃(13日目)

 足場解体後、建物周辺の清掃を行います。落下したゴミや足場の残骸、マスキングテープの剥がれた粘着物などを回収し、周辺を清掃します。

14. 引渡し(14日目)

 外壁塗装工事完了後、業者とお施主様で建物の引渡しを行います。業者は完了報告書と保証書を提出し、お客様は工事内容に納得した上で工事代金を支払います。

外壁塗装の費用について

ここでは、外壁塗装の費用内訳と、費用に影響する要素について解説していきます。

外壁塗装の費用内訳

外壁塗装の費用は、大きく「材料費・塗料費」「施工費(人件費)」「足場費」「その他工事費・運営費」の4つに分けられます。

項目 割合 説明
材料・塗料代 約20% 塗料や養生材、シーリング材などを含む
工事代(人件費) 約30% 職人の工賃や交通費などを含む
足場代 約20% 足場の設置や撤去、メンテナンスなどを含む
その他工事費・運営費 約30% 現場管理費や廃材処理費、許可取得費などを含む

上記の割合は概算であり、実際のお住まいの状態や仕様によって異なります。特に材料費、塗料費は塗料の種類やグレードによって大きく異なることがあります。

また、足場費用は足場の面積や高さによっても違います。その他、施工業者の経営方針や利益率によって、工事費や運営費は変動します。

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費用に影響を及ぼす要素

外壁塗装の費用は、家の状態や仕様のほか、さまざまな要因によって左右されます。以下、主な要因をご紹介します。

時期

天候や需要と供給のバランスによって変わります。春と秋は比較的天候が安定し、需要も多いため、費用としては割高になります。

逆に、冬と夏は天候が不安定で需要が少ないため、コストは低くなります。

仕事の規模

作業規模は、塗装面積と塗装箇所数によって決まります。一般的に、作業規模が大きいほど単価は低くなります。これは固定費と割引率の変化によるものです。

作業の質

工事の質は、工法や職人の技術に左右されます。一般的に、施工品質が優れていると、より多くの下地処理や、塗装作業が必要になるため、コストも高くなる傾向があります。

業者の選択

業者の選択は、プロジェクトの費用に大きな影響を与えます。業者によってサービス、保証、アフターサービスが異なります。

また、業者の規模や経営状態によって、利益率やコスト削減方法も異なります。大手業者は信頼性が高く安心ですが、その分コストも高くなります。

逆に、中小業者はコストが安いことが多いのですが、サービスや品質にばらつきがある場合があります。

外壁塗装費用の相場

外壁塗装の費用は、建物の種類や大きさ、塗料のグレード、劣化の度合いによって異なります。ここでは、一般的な費用相場や、費用の変動要因について触れています。

外壁塗装の一般的な費用相場

一般的な戸建て住宅の外壁塗装の相場は80万円~140万円です。この見積もりには足場代、清掃代、養生代、付帯部の塗装代が含まれています。

屋根+外壁塗装の相場は110万円~170万円程度で、外壁塗装に30万円~40万円が上乗せされると考えるべきでしょう。

ただし、実際の費用は家の大きさや使用する塗料のグレードによって異なります。以下は、お住まいの床面積ごとの外壁塗装費用の目安です。

建物面積 価格帯
20坪以下 160~300万円
20~30坪 250~450万円
30坪以上 400~700万円

また、同じ坪数でも塗装面積によって費用は異なります。

相場の変動要因

外壁塗装・屋根塗装の費用は様々な要因によって異なります。以下に、費用に影響する重要な要素を7つご紹介します。

1.使用する塗料のグレード

外壁・屋根塗装に使用される塗料には、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、無機系などのグレードがあります。

これらの塗料は耐久性や汚れ落ちの性能に違いがあり、グレードが高くなるほど費用も高くなります。

例えば、フッ素塗料は耐久性や防汚性に優れ、長期間美しい外観を保つことができますが、その分コストが高くなります。

一方、アクリル塗料は比較的安価で、性能も良いものが多いです。使用する塗料のグレードによって見積もり費用が大きく変わるため、塗装前に適切な塗料を選ぶことが大切です。

2.外壁や屋根の種類

外壁や屋根の種類によって、塗装する面積や目地メンテナンスの有無が異なるため、費用も変わってきます。

例えば、瓦屋根の場合は瓦を剥がして下地を補修する必要があるため、塗装費用が高くなります。

また、木造住宅の場合、外壁の表面に凹凸があり、塗装に時間と費用がかかる場合があります。

3. 建物の階数と屋根の勾配

建物の階数や屋根の勾配によって、高所作業に必要な足場を組み立てる人数や時間が増えるため、足場代が高くなります。

特に高層ビルや急勾配の屋根の場合、足場費用が高額になる可能性があります。また、安全管理のために検査員の立会いが必要になる場合もあります。

4. 付属設備の数

外壁や屋根には、窓枠や雨樋などの付帯設備があります。付帯物の種類や数によって、塗装面積は少なくなりますが、付帯塗装費用は高くなります。付帯部の塗装は、技術と労力が必要な高額な作業です。

5. 使用する色の数

外壁や屋根に使用する色の数、1色ではなく2色以上使用する場合、塗装工程に手間がかかる場合などは、追加費用が発生する可能性があります。

また、特殊な色を使用する場合は、原材料費が高くなるため費用も高くなります。

6.屋根・外壁の劣化状況

屋根や外壁の劣化状態によっては、塗装前に補修工事が必要になり、その分費用が高くなります。

例えば、腐食や腐朽が進行している場合は、部分的な補修が必要になり、その分費用も高くなります。

また、ひび割れや亀裂がある場合は補修工事が必要になり、費用が高くなる可能性があります。

7.地域差

人件費や材料費は地域によって異なります。例えば、都市部では人件費が高く、材料費が安い傾向が見られます。一方、地方では人件費が安く、材料費が高い傾向にあります。

また、気候などによって塗装方法や塗料の種類が異なるため、地域によって費用が異なる場合があります。

費用の適正価格を見極める方法

外壁塗装を行う際には、適正価格を見極めることが大切です。以下では、適正価格とは何か、見積もりや比較検討の重要性について解説します。

適正価格とは何か

適正価格とは、業者に支払う適切な価格のことです。しかし、適正価格とは一概には言えません。

業者によって価格が異なるため、複数の業者から見積もりを取り、比較することが必要です。

また、低価格で施工を依頼した場合、施工技術や使用する塗料の品質が低く、長い目で見るとかえって高くつくこともあります。

見積もりと比較を行う重要性

複数の業者から見積もりを取り、比較することで、適正価格を見極めることができます。見積もりを比較する際には、以下の点を考慮するようにしましょう。

  • 塗装する面積、塗料の種類、施工方法が同じか確認する
  • 見積もりに含まれる費用が明確か確認する
  • 保証内容が明確か確認する
  • 業者の施工実績や口コミを確認する

共通仕様書を作成し、同一条件で複数の業者に見積もりを依頼することで、適正な価格を決定することができます。

また、専門家に共通仕様書を作成してもらうことで、管理組合の負担を軽減し、より正確な見積もりを取ることができます。

費用を抑えるための工夫

建物の修繕や改築には多額の費用がかかります。しかし、適切な方法を選択することで、費用を抑えることができます。以下に、費用を抑える方法を詳しくご紹介します。

事前の準備と計画立案

修繕やリフォームを行う前には、事前の準備と計画が必要です。まず、リフォームの要望をまとめ、複数の業者から見積もりを取ることで、費用を抑えることができます。

また、工事内容やスケジュールを具体的に決めておくことで、工事の進行がスムーズになります。

建物の修繕・改修工事では、材料や施工内容にこだわりすぎるとコストアップにつながります。そのため、工事内容を改善することでコストダウンを図ることができます。

例えば、外壁塗装の場合、足場の組み方を変えることで工事費用を抑えることができます。また、材料や工事内容を選ぶ際に、より柔軟に対応することも大切です。

建物の修繕やリフォームを行う前には、建物診断を行う必要もあります。

建物診断は、無料または有料で実施されており、正確な診断結果を得ることができ、工事内容や費用を正確に把握することができます。

管理会社にすべて任せるのではなく、コンサルタントなどに依頼することでもコストを抑えることができるでしょう。

適切な業者選びと交渉術

建物の修繕やリフォームをする際には、複数の業者から見積もりを取り、共通の仕様で比較することが大切です。

見積もりを取る際には、無料か有料か、書面か口頭か、詳細か簡易かなどを確認しましょう。

見積もりを取ったあとは、費用だけでなく、工事内容、塗料の品質や耐久性、保証内容、アフターサービスなども検討しましょう。

比較検討の結果、最終的に業者を決めたら、工事費用や条件について交渉することで、費用を抑えられるかもしれません。

交渉の際は、礼儀正しく丁寧に、どの部分をいくら値引きしてほしいのか、どの部分をどのように変更してほしいのか、具体的にはっきりと伝えましょう。

同時に、相手の立場にも配慮することも大切です。あまりに強引な要求や値引きは、相手の利益や品質を損ない、信頼関係を壊すことにもなりかねません。また、交渉内容は文書で確認するようにしましょう。

外壁塗装の種類と費用

外壁塗料には様々な種類があり、それぞれ特徴も費用も異なります。選ぶ塗料の種類は、建物の用途や立地条件、予算によって異なります。

適切な塗料を選ぶことで、外壁塗装の効果を最大限に引き出すことができます。ここでは、外壁塗装に使われる主な塗料の種類と特徴、費用について解説します。

各種外壁塗装の特徴と費用

以下の表は、様々な外壁塗料の特徴と費用をまとめたものです。価格は安い順に記載しています。

塗料種類 特徴 価格(㎡単価相場) 耐用年数
フッ素塗料 ・耐久性や耐候性が最も高く、汚れや摩耗にも強い

・高級感のある仕上がりで、色あせしにくい

・価格が高く、ひび割れに弱い

3,500円~5,000円 13~15年超
シリコン塗料 ・耐久性や耐候性が高く、防水性や防汚性も優れている

・色や質感のバリエーションが豊富

・価格がやや高く、耐用年数がフッ素塗料より短い

2,500円~3,500円 10~13年程度
ウレタン塗料 ・木材や金属など様々な素材に対応できる

・硬く光沢のある仕上がりで、防水性もある

・価格が比較的安く、色変更も可能

・耐用年数が短く、変形に対応できない

1,800円~2,500円 7~10年程度
アクリル塗料 ・発色が良く、低価格で塗りやすい

・DIY向けの塗料として人気

・耐久性や耐候性が低く、白化現象が起こりやすい

・屋内用途に適している

1,000円~1,500円 5~8年程度

上の表からもわかるように、外壁塗料の種類と費用は密接に関係しています。一般的に、価格が高いほど耐久性や耐候性が高くなります。

選び方とその影響

塗料は価格だけで判断するのではなく、建物の状態や用途に合わせて最適な塗料を選ぶことが大切です。

例えば、長期間メンテナンスができない場合は、フッ素塗料やシリコン塗料などの高機能塗料を選ぶのがおすすめです。

逆に、塗り替えの頻度にこだわらない場合や予算を抑えたい場合は、アクリル塗料やウレタン塗料など低価格の塗料を選ぶと良いでしょう。

また、外壁塗装の種類や費用については、専門の業者に相談することをおすすめします。業者によっては、見積もりやカウンセリングを無料で行っているところもあります。

外壁塗装業者の選び方

ここでは、外壁塗装を成功させるために重要な、業者選びについて解説します。

信頼できる業者の選び方

外壁塗装業者を選ぶ際には、以下のポイントを考慮して信頼できる業者を選ぶことが大切です。

1. 実績や評判を確認する

業者の実績や評判を確認することで、信頼性や技術力を把握することができます。

実際に工事を請け負った人の口コミや評価を調べることで、現場対応やアフターフォローの質を判断することができるでしょう。 

2. 見積もりの詳細を確認する

見積もりの際には、塗料の種類や塗料の厚み、足場や廃材の処理費用など、詳細な内容を確認することが大切です。

また、追加費用やオプション費用についても確認しておくようにしましょう。明確な見積もりにより、工事内容や費用が把握しやすくなります。 

3. 保証内容を確認する

業者の保証内容を確認することで、品質や耐久性についての保証を受けることができます。保証期間や保証内容をしっかりと確認し、不明な点があれば質問するようにしましょう。 

4. 安すぎる業者には要注意する

安価な業者には、手抜き工事や追加費用の請求などのトラブルが起こる可能性があります。

価格だけで選ぶのではなく、信頼できる業者を選ぶためには、その業者の技術力や対応力を重視することが必要です。 

5. 見積もりの比較を行う

2つ以上の業者から見積もりを取り、内容や費用を比較することが大切です。同じ地域で同じような仕事を請け負っている業者を比較することで、適正な価格を把握することができます。 

6. 相談しやすい業者を選ぶ

作業内容や費用について、納得できるまで相談できる業者を選ぶことが大切です。また、気軽に相談できる電話番号やメールアドレスを公開している業者は、信頼できる可能性が高いでしょう。

業者選びで考慮すべきポイント

外壁塗装業者を選ぶ際には、安すぎる業者には注意しましょう。

大幅な値引きや激安価格を提示してくる業者は、安く見積もっておいて、後から追加料金やオプション料金を請求してくることもあります。

また、品質や耐久性が保証されているかどうか、業者の保証内容をしっかりと確認しましょう。

外壁塗装には危険な作業が伴うため、十分な安全対策も必要です。安全装備や作業員の技術力について、業者の事前説明をしっかり確認しましょう。 

外壁塗装の契約とその注意点

外壁塗装を依頼する際には、契約内容を十分に確認することが重要です。契約書には、工事内容や費用、保証内容、支払い方法などが記載されています。

契約内容に不備や不適切な点があれば、後々トラブルになる可能性があります。ここでは、外壁塗装の契約とその注意点について解説します。

契約内容のチェックポイント

外壁塗装の契約時には、以下のポイントをチェックすることをおすすめします。

見積書の内容

見積書は、外壁塗装の費用や工期、工事内容などを明記した書類です。見積書は契約書の一部として扱われることもあります。

見積書を確認する際は、以下の点に注意してください。

  • 費用の内訳や総額が明確か
  • 工事内容や塗料の種類・量が明記されているか
  • 工期や保証期間が明記されているか
  • 追加料金やキャンセル料などの条件は明記されているか
  • 消費税や施主負担金は見積もりに含まれているか

見積書に不明な点や疑問点があれば、業者に質問しましょう。また、見積書は必ず自分で保管するようにしてください。

契約書の内容

契約書は、外壁塗装工事に関する権利と義務を定めた書類です。契約書は、業者と依頼者(施主)の間で取り交わされる重要な証拠書類となります。

契約書を確認する際には、以下のような点が記載されているかに注意しましょう。

  • 工事名、工事場所
  • 支払日と支払い金額
  • 業者名と住所
  • 契約日、工事開始日、工事完了日
  • 保証期間
  • 瑕疵(かし)担保責任
  • 一括請負、一括委任の禁止

契約書に不明な点や疑問点があれば、契約する前に必ず確認するようにしてください。

不適切な契約との対処法

優良な外壁塗装業者が多い一方で、不適切な契約を持ちかける悪質な業者も存在します。

不適切な契約とは、以下のようなものです。

  • 見積書や契約書の内容が不明瞭
  • 見積書や契約書と実際の費用や工事内容が異なる
  • 品質や仕上がりが悪い
  • 工事日程の遅延
  • 保証内容・期間が不十分
  • 保証内容や期間が不十分 ・不具合やトラブルへの対応が不十分

このような不適切な契約に遭遇した場合には、まず、業者に苦情を申し立て、契約の履行と欠陥の是正を求めましょう。

クレームの際には、見積書や契約書などの証拠を提示し、具体的な要望を伝えます。また、クレームの内容や経緯をメモや録音に残しておきましょう。

業者との交渉が難しい場合や、損害賠償や解約を求める場合は、消費生活センターや弁護士に相談します。

消費生活センターは、消費者トラブルの無料相談窓口です。消費生活センターでは、専門の相談員がトラブルの内容を聞き、解決方法や対処法についてアドバイスをしてくれます。

また、弁護士に相談することで、自分の権利や義務を確認したり、裁判や示談などの法的手続きを行うことができます。

ただし、弁護士に相談する場合、相談料や着手金が必要になることがあります。

外壁塗装の後のメンテナンス

外壁塗装は建物の美観や耐久性を維持するために重要なものですが、工事後も定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスを行うことで、外壁塗装の効果を長持ちさせることができます。また、不具合やトラブルの早期発見にもつながります。

ここでは、外壁塗装後のメンテナンスの方法とそのポイントについて解説します。

塗装後の定期的なメンテナンス方法

外壁塗装後のメンテナンス方法には、以下のようなものがあります。

外壁の洗浄

外壁の掃除は、水と中性洗剤で行います。高圧洗浄機やブラシで強くこすりすぎると、塗膜を傷つけたり、はがしたりすることがあるので注意しましょう。

外壁の掃除は1年に1回程度行うことをお勧めします。ただし、汚れが目立つ場合や塗料の種類によっては頻度を調整する必要があります。

外壁の点検

外壁の点検は、塗膜の劣化やひび割れなどの不具合を発見するために行います。外壁に欠陥があると、建物の構造や防水性に影響を及ぼす可能性があります。

外壁は目視で検査します。塗膜の色あせや剥がれ、ひび割れ、カビなどの異常がないか確認します。

外壁の点検は年に2回程度行うことが推奨されています。ただし、気候条件や塗料の種類によって回数を調整する必要があるでしょう。

業者による定期点検

業者による定期点検は、素人では見落としがちな問題や不具合を発見するために行います。業者は専門的な知識と技術を持っているため、より詳細な点検を行うことができます。

業者による定期点検は、契約書に明記された保証期間内であれば無料で実施されることが多いです。

長持ちさせるためには

外壁塗装の効果を長持ちさせるためには、メンテナンスだけでなく、以下のような点にも注意が必要です。

付帯部品のメンテナンス

付帯部とは、雨樋や破風板など外壁以外の部分のことです。付帯部も外壁と同じように劣化や破損の可能性があります。付帯部の不具合は外壁にも影響することがありますので注意が必要です。

躯体及び地盤の安定性

躯体や地盤の安定性も外壁塗装の寿命に関係します。建物の構造や地盤が不安定だと、外壁にひび割れや変形が生じることがあります。

建物の構造や地盤に問題がある場合は、早めに対処することが大切です。

資金計画とそのポイント

外壁塗装は高額な工事です。そのため、資金計画をしっかり立てることが必要です。資金計画を立てることで、以下のようなメリットがあります。

  • 予算内で工事が行える
  • 工事費の支払い方法・時期が決められる
  • 工事費の節約方法や補助金の活用方法を検討できる

ここでは、資金計画の立て方とポイントを解説します。

費用計画の立て方とポイント

外壁塗装の費用計画を立てる際は、以下の手順で進めましょう。

見積もりを取る

まずは複数の業者から見積もりを取りましょう。内容や価格が異なる場合がありますので、見積もりを比較することが大切です。

必要な工事内容を確認する

見積もりに含まれている工事内容を確認し、必要な工事を決めましょう。不要な工事を省くことで、費用を抑えることができます。

予算を決める

必要な工事が決まったら、予算を決めましょう。必要な工事を限定する、割引や補助金を活用する、支払い方法を工夫するなど、費用を抑える方法はいくつかあります。

支払い方法を決める

支払い方法には、一括払いと分割払いがあります。支払い方法によっては利息が発生する場合もあるので、負担の少ない方法を選びましょう。

着工日・竣工日を確認する

着工日や竣工予定日を確認し、支払いのタイミングを把握しましょう。また、工事期間中の住環境の変化や、工事による騒音・振動なども考慮しておきましょう。

資金計画の失敗例とその教訓

以下、外壁塗装における資金計画の失敗例と教訓を紹介します。

見積もりの甘さ

工事見積を低く設定してしまうと、追加工事や材料費の増加により、予定していなかった追加費用が発生することがあります。

見積もり金額を正確に把握し、予算内に収まるような工事を心がけましょう。

支払い方法が確認されていない

工事代金の支払い方法によっては、一括払いが必要な場合があります。分割払いの場合でも利息がかかる場合があります。支払い方法を確認し、負担の少ない方法を選びましょう。

保証期間を過ぎてしまった

外壁塗装業者によっては、保証期間が異なる場合があります。保証期間が長ければ長いほど、万が一の時に安心です。保証期間を確認し、適切な保証期間を設定しましょう。

支払い期限を守らない

支払期限を過ぎると遅延損害金が発生する場合があります。支払い期限を守り、工事完了後は速やかに支払うようにしましょう。

まとめ

この記事では、外壁塗装の費用について、相場や適正価格、費用を抑える方法などを詳しく解説しました。

外壁塗装は住宅の美観を保つだけでなく、耐久性や防水性を高める重要な工事です。しかし、高額な費用がかかるため、適切な計画が必要です。

ぜひこの記事で得た知識を参考に、ご自宅の外壁塗装工事を計画してみてください。適切な工事とメンテナンスを行うことで、快適な住まいを長く維持することができるでしょう。

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