マンションリニューアルで価値を高める|大規模修繕とリノベーションの違い
2024/06/21
マンションは多くの住人が共に生活する場所であり、安全かつ快適な環境を維持することが重要です。
そのために、約10〜15年ごとにマンションの大規模修繕工事が行われます。
工事には外壁の修繕をはじめ、床防水の工事・廊下や階段の修理・各種パイプの交換など、さまざまな項目が含まれます。
しかし、このような修繕や改装を表す言葉として、リニューアルやリノベーションといった言葉が使用される場合も多いです。
これらの用語は似ているようで異なる意味を持ち、内容にも違いがあります。
マンションの大規模修繕工事に関わる際には、これらの違いを理解することが重要です。
そこで今回は、マンションの大規模工事におけるリニューアルとリノベーションの違いや行うメリットについて詳しく紹介します。
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マンションの大規模修繕工事とは?
マンションの大規模修繕工事は、通常の修繕よりも規模が大きく手間や時間もかかります。
そのため依頼する際には、どのような工事が含まれるのかを事前に把握しておくことが重要です。
主な工事内容は、以下の通りです。
- 外壁の修繕…外壁のひび割れや剥離したタイルの修繕を行う
- 床防水の工事…共用廊下や階段などで生じた雨漏りを修繕する
- 屋根や屋上の防水工事…屋根や屋上の雨漏りや劣化を修繕する
- 排水管パイプの交換…経年劣化したパイプの交換を行う
- エレベーターの修理…エレベーターの不具合に応じた修理を行う
- 火災報知器の交換…耐用年数に応じた火災報知器の交換や不具合の修理を行う
- 機械式駐車場の修理…部品の交換や不具合の解消を行う
これらの工事は、マンションの安全性や快適性を確保するために欠かせません。
徹底した計画と適切な施工を行うことでマンションの価値を維持し、住民の生活環境を向上させることが可能です。
マンション大規模修繕工事におけるリニューアル・リノベーションの関わり
マンションの大規模修繕工事に関するリニューアルやリノベーションは、広い範囲にわたる規模の工事をまとめて行うために関わりがあります。
大規模修繕工事では、パイプや設備の交換・外壁の修繕や防水工事・エレベーターの修理など、現在使用している設備を長きにわたって使い続けるための施工が行われます。
しかしこれだけではなく、マンションの空室を出さないためにも居住者が快適に過ごせるよう、現代の生活に適した居住空間を提供するためのリニューアル工事も欠かせません。
またリノベーション工事では、生活の利便性や資産価値を高めるために、より洗練された機能性や美観を追加することも可能です。
建物の外観や内部の仕様が美しく整備されれば、居住者は安心して過ごせるだけでなく、将来の入居者にも魅力的な印象を与えることにつながります。
住民が長く愛着を持ち、快適な生活拠点としてマンションを利用し続けるためには、修繕に加えてリニューアルやリノベーションを行うことが重要でしょう。
マンションにおけるリニューアルとリノベーションの違い
マンションのリニューアルとリノベーションは、店舗や戸建てのように「現在使用しているものを新しくする」という似たような意味で捉えられています。
しかし、似た言葉であっても内容には多少異なるため、それぞれの違いを理解しておくことが重要です。
そこで、リニューアルとリノベーションにおけるそれぞれの違いについてご紹介いたします。
リニューアル
リニューアルとは、古くなった建物や設備を更新・改装・再開発することを指します。
リニューアルを行うことで、建物の原状を回復させながら性能やデザイン性を向上させることが可能です。
リニューアルの目的と役割
一般的なリニューアルの目的や役割は、以下のとおりです。
- 建物に生じた経年劣化を防ぎ、耐久性や耐震性を向上させる
- 断熱性や防音性を高め、過ごしやすい住環境を整える
- デザインや機能性を向上させ、使いやすさや快適さを高める
リニューアル工事の内容
また、マンションの大規模修繕工事におけるリニューアルには、以下の内容が該当します。
- 外壁の防水工事や修繕工事
- 屋上や屋根の防水工事
- 給水管パイプの交換
- 断熱材の追加
- キッチンやバスルームの更新
- エレベーター設備の刷新
- 外構設備の補修(舗装や塀など)
- 鉄部の塗装剥離部やさび部の塗装
- 畳からフローリングへの変更
リノベーション
リノベーションとは、既存の建築物を修復・刷新して資産価値を高めることを指します。
建物の外観や構造を大きく変えることなく、内部を改修するのが目的です。
主な改修内容は間取りの変更・配管設備の変更・内装の一新などです。
リノベーションの目的と役割
リノベーションを行う目的や役割は、以下のとおりです。
- 既存の建物を再利用し、居住者のライフスタイルに合わせた環境を整える
- 既存の建物の良さを保ちながら、現代に合わせた価値を創造する
リノベーションの工事内容
また、マンションのリノベーションには以下のような工事が該当します。
- 間取りの変更
- システムキッチンなどの設備の刷新
- クロスなどの内装の刷新
- 耐震補強
- バリアフリーの導入(手すりやスロープなど)
上記の違いを踏まえると、修繕は「リニューアル」改修は「リノベーション」という認識になるでしょう。
マンションにおける大規模修繕工事は、約10〜15年に1回のペースで行われます。
工事の内容はその時々に応じて、リニューアルとリノベーションを組み合わせて施工されます。
大規模修繕工事でリニューアルやリノベーションを行うメリット
大規模修繕工事ではさまざまな工事が行われますが、リニューアルやリノベーションを行うことによって、どのようなメリットがあるかご存じでしょうか。
今回は、下記にメリットについてご紹介します。
建物の耐久性向上
リニューアルやリノベーションにより、建物の耐久性を向上させるうえで以下のようなメリットがあります。
- 屋上や屋根・床などに防水工事を実施して、雨漏りを未然に防げる
- 給排水設備や電気設備を更新して、建物全体の耐久性を高められる
- タイルの剥離や塗装の剥がれを防ぐことで、建物の美観と耐久性を保つ
居住者の安全性向上
居住者の安全性を向上させる以下のメリットが得られます。
- バリアフリーを導入することで、高齢者や障がい者の移動を容易にする
- カメラ付きインターフォンや防犯カメラなどの設備を設置して、犯罪被害を未然に防止する
住環境の快適性向上
居住者の快適性を向上させる、以下のようなメリットを得られます。
- 断熱材を追加して建物の断熱性と気密性を向上させ、快適な環境を実現する
- キッチンやバスルームなどの設備を更新して、居住者がより快適に生活できる環境を整える
- 外装や内装のデザインを刷新して、入居者の満足度を高める
資産価値の向上
建物の資産価値を向上させるうえで、次のようなメリットがあります。
- ライフスタイルや需要に応じた住環境を提供し、資産価値を高める
- 魅力的な建物として、入居希望者が増える
- 建物に必要な設備を最新化し、建物の付加価値を向上させる
リニューアルとリノベーションによって、建物の耐久性や居住者の安全性・住環境の快適性、そして資産価値が向上します。
大規模修繕は定期的に行われますが、その都度リニューアルやリノベーションによるメリットを検討しながら計画を立てて行いましょう。
リニューアルとリノベーションに必要な費用
リニューアルやリノベーションを検討する際、費用の見積もりが気になる方もいらっしゃるでしょう。
工事の種類や規模によっては、予算を把握しておくと安心です。
リニューアルやリノベーションの工事には、さまざまな内容が含まれます。
- 内装工事…床材やクロス・照明の取り替え、キッチンや浴室・トイレなどの交換や修繕
- 設備工事…エアコンや換気扇・給湯器などの交換や修繕
- 間取りの変更…壁や床の解体・新設、ドアや窓の移動
- 構造変更…耐震補強、梁や柱の増設・撤去
使用する資材や施工箇所・施工会社の選定・そして建物の築年数によって、かかる費用は異なります。
築年数が長い建物ほど、工期が長引く可能性がありますので、十分な予算の準備が必要です。
各施工箇所の大まかな費用は、次のとおりです。
施工箇所 | 費用相場 |
---|---|
間取り変更 | 約60~200万円 |
屋根や外壁 | 約100~300万円 |
床やクロスの張替え | 約20~50万円 |
廊下や階段 | 約10~50万円 |
リビング | 約30~150万円 |
キッチン | 約50~120万円 |
浴室 | 約60~120万円 |
トイレ | 約14~32万円 |
これらの金額は一般的な目安であり、実際の工事内容や施工業者によって異なる場合があります。
計画段階で専門家と相談し、予算と工事内容を十分に検討することが大切です。
まとめ
大規模修繕工事におけるリニューアルとリノベーションは、下記のような工事内容やメリットがあります。
リニューアルは建物の原状回復を目的として、デザイン性や機能性を高める修繕を行う工事です。
具体的な工事内容としては、外壁の修繕工事・給水管パイプの交換・防水工事・外構設備の補修・断熱材の追加・鉄部の塗装などが挙げられます。
リノベーションは建物の資産価値を向上させるための改修工事です。
間取りの変更・システムキッチンなどの設備の刷新・クロスなどの内装の刷新・耐震補強・バリアフリーの導入などが、主な工事内容です。
メリットと費用リニューアルとリノベーションには、建物の耐久性・居住者の安全性・住環境の快適性・資産価値などを向上させるメリットがあります。
ただし、リノベーションの方がリニューアルよりも大掛かりな工事となるため、その分費用が多くかかります。
マンションの大規模修繕工事では、リニューアルとリノベーションを組み合わせて行うことで、快適性や価値を維持できるでしょう。
ただし、リニューアルやリノベーションには内容に違いがあるため、その点を考慮したうえで施工を計画することが重要です。