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マンション大規模修繕工事のリニューアルとリノベーションの違いを解説

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マンション大規模修繕工事のリニューアルとリノベーションの違いを解説

マンション大規模修繕工事のリニューアルとリノベーションの違いを解説

2024/11/07

マンションの大規模修繕とリニューアルの必要性

  • 大規模修繕(小規模・中規模含む)工事とは?
  • マンションのリニューアルとリノベーションの違いについて知りたい!
  • 費用相場や実施周期の違いはある?
  • 大規模修繕・リニューアル・リノベーション工事に利用できる助成金について教えて!

マンションは多くの住人が共に生活する場所であり、安全かつ快適な環境を維持することが重要です。

そのために、約10〜15年ごとにマンションの大規模修繕工事が行われます。

工事には外壁の修繕をはじめ、床防水の工事・廊下や階段の修理・各種パイプの交換など、さまざまな項目が含まれます。

しかし、このような修繕や改装を表す言葉として、リニューアルやリノベーションといった言葉が使用される場合も多いです。

これらの用語は似ているようで異なる意味を持ち、内容にも違いがあります。

マンションの大規模修繕工事に関わる際には、これらの違いを理解することが重要です。

そこで今回は、マンションの大規模工事におけるリニューアルとリノベーションの違いや行うメリットについて詳しく紹介します。

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マンション大規模修繕工事とリニューアル・リノベーションの関わり

マンションの大規模修繕工事に関するリニューアルやリノベーションは、広い範囲にわたる規模の工事をまとめて行うために関わりがあります。

大規模修繕工事では、パイプや設備の交換・外壁の修繕や防水工事・エレベーターの修理など、現在使用している設備を長きにわたって使い続けるための施工が行われます。

しかしこれだけではなく、マンションの空室を出さないためにも居住者が快適に過ごせるよう、現代の生活に適した居住空間を提供するためのリニューアル工事も欠かせません。

またリノベーション工事では、生活の利便性や資産価値を高めるために、より洗練された機能性や美観を追加することも可能です。

建物の外観や内部の仕様が美しく整備されれば、居住者は安心して過ごせるだけでなく、将来の入居者にも魅力的な印象を与えることにつながります。

住民が長く愛着を持ち、快適な生活拠点としてマンションを利用し続けるためには、修繕に加えてリニューアルやリノベーションを行うことが重要でしょう。

マンションの大規模修繕工事とは?

マンションの大規模修繕工事は、通常の修繕よりも規模が大きく手間や時間もかかります。

そのため依頼する際には、どのような工事が含まれるのかを事前に把握しておくことが重要です。

主な工事内容は、以下の通りです。

項目 工事内容
外壁 塗装、タイル貼り替え、リーシング打ち替えなど
屋根 防水工事、葺き替えなど
屋上 防水工事、防水層の改修など
共用部分 エントランスの改修、廊下や階段の改修など
設備

給排水管の更新、電気設備の更新、エレベーターの更新など

防火設備

消防設備の点検、交換など

これらの工事は、マンションの安全性や快適性を確保するために欠かせません。

徹底した計画と適切な施工を行うことでマンションの価値を維持し、住民の生活環境を向上させることが可能です。

マンションのリニューアルとは?

マンションのリニューアルとは、築年数が経って劣化が進んだマンションを現代の生活スタイルやニーズに合わせて新しく生まれ変わらせることです。

リニューアル工事の特徴として、居住者が住みながら工事を進められる点や、大規模修繕のタイミングに合わせて実施できる点が挙げられます。

ただし、工事内容や規模によっては、相応の費用と工期が必要となるため、管理組合による慎重な計画立案が求められます。

リニューアルの目的とは?

リニューアルの目的は、老朽化した建物の機能を回復させ、住環境の改善や資産価値の向上、入居率のアップなどがあります。具体的な工事内容は、外壁や屋上の防水工事、共用部分のリフォーム、設備の更新などがあります。

リニューアル工事は、長期にわたって快適に住み続けることができるように、マンションの資産価値を維持・向上させるための重要な取り組みです。

リニューアルの工事内容

リニューアル工事は老朽化した設備や建物を一新し、性能や機能を向上させる工事です。大規模修繕のように躯体そのものには手を加えず、主に内容や設備の改修を行います。

項目 工事内容
共用部 エントランス、廊下、エレベーターホールなどの改修
客室

床、壁、天井、バスルーム、キッチンなどの改修

設備 給排水設備、電気設備、空調設備などの更新
付帯設備 防犯カメラ、オートロック、宅配ボックスなどの設置
バリアフリー 車椅子対応スロープ、手すり、段差解消などの改修
省エネ LED照明、断熱材、高効率機器への更新

 

マンションのリノベーションとは?

マンションのリノベーションは、単なる修繕や更新を超えた、建物や住戸の機能を大きく変更する改修工事です。

既存の間取りを大幅に変更したり、設備を全面的に刷新したりすることで、新たな価値を創造する点が特徴です。

リノベーションでは、現代のライフスタイルに合わせた空間づくりが可能です。例えば、従来の和室を取り払ってLDKを拡張したり、水回りを一新して快適性を向上させたりするなど、住まいの質を大きく向上させることができます。また、省エネ性能の向上や最新設備の導入により、居住性と資産価値の両面で効果が期待できます。

リノベーションの目的とは?

リノベーションの目的は、老朽化した設備を最新のものに交換したり、間取りを変更することで、快適な生活を送れるようになります。

マンションの資産価値を高め、住む人の個性やライフスタイルに合わせた空間作りができます。

リノベーションの工事内容

リノベーションは、マンションの大規模修繕とは違い、自由に設計することができるため、より自分好みの空間を作ることが可能です。

項目 工事内容
間取り変更 壁やドアの位置を変更するなど、間取りの変更
内装変更

クロスや床材の張替、設備機器の交換など、内装の変更

水廻り設備交換 キッチン、トイレ、浴室などの水廻り設備の交換
電気配線工事 コンセントやスイッチの位置の変更、照明器具の設置など
その他 バルコニーの防水工事、外壁塗装工事など

 

リノベーションは大規模な工事となるため、一時的な転居が必要になったり、高額な費用が発生したりする点には注意が必要です。工事の規模や内容に応じて、適切な計画と予算管理が求められます。

大規模修繕・リニューアル・リノベーションの違い

マンションの大規模修繕は、築年数が経過した建物を長持ちさせるために必要な工事です。リニューアルとリノベーションは、どちらも大規模修繕の一環として行われることがありますが、その目的と工事内容は異なります。

大規模修繕は、築年数が経過し老朽化した設備を更新することが主な目的です。リニューアルは、大規模修繕に加えて、建物の機能を向上させ住みやすく快適な空間にすることも目的としています。

リノベーションは、住む人のライフスタイルの変化に合わせて、間取りや設備を変更することで住み心地や、個性を出すことも目的としています。

項目 大規模修繕 リニューアル リノベーション
目的 建物の劣化対策 機能や性能の向上 ライフスタイルに合わせた改修
工事内容
  • 外壁塗装
  • 防水工事
  • 給排水管の更新など
  • エントランスの高級化
  • セキュリティ強化
  • 省エネ対策
  • 間取り変更
  • 内装改修
  • 水廻りの交換など

大規模修繕は、老朽化した設備や躯体の補修を行うことで建物の安全性と耐久性を維持することが目的です。防水工事や塗装工事、給排水管の交換などが含まれます。

リニューアルは、共用部分の修繕や改装を行うことで機能やデザインの向上を目指します。

居住性や利便性の向上に重点を置きます。例えば、エントランスホールの改修やエレベーターの更新などが含まれます。

リノベーションは、個別の住戸や共用部分の内装や間取りを変更して、現代のニーズに合わせた使い勝手の良い空間にします。デザイン性や快適性に重点を置きます。内装の変更や設備の更新などが含まれます。

大規模修繕は建物の寿命を延ばすために必ず行う必要がありますが、リノベーションはオーナーや入居者の要望に応じて行うもので、必ずしも必要ではありません。

工事内容 大規模修繕 リニューアル リノベーション
外壁塗装 ⚪︎

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屋根防水工事

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鉄部塗装

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共用部分の修繕 ⚪︎

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バリアフリー化 ⚪︎

⚪︎

間取り変更 ×

⚪︎

内装変更 ×

⚪︎

 

上記の違いを踏まえると、修繕は「リニューアル」改修は「リノベーション」という認識になるでしょう。

マンションにおける大規模修繕工事は、約10〜15年に1回のペースで行われます。

工事の内容はその時々に応じて、リニューアルとリノベーションを組み合わせて施工されます。

大規模修繕工事でリニューアルやリノベーションを行うメリット

大規模修繕工事ではさまざまな工事が行われますが、リニューアルやリノベーションを行うことによって、どのようなメリットがあるかご存じでしょうか。

今回は、下記にメリットについてご紹介します。

建物の耐久性向上

リニューアルやリノベーションにより、建物の耐久性を向上させるうえで以下のようなメリットがあります。

  • 屋上や屋根・床などに防水工事を実施して、雨漏りを未然に防げる
  • 給排水設備や電気設備を更新して、建物全体の耐久性を高められる
  • タイルの剥離や塗装の剥がれを防ぐことで、建物の美観と耐久性を保つ

居住者の安全性向上

居住者の安全性を向上させる以下のメリットが得られます。

  • バリアフリーを導入することで、高齢者や障がい者の移動を容易にする
  • カメラ付きインターフォンや防犯カメラなどの設備を設置して、犯罪被害を未然に防止する

住環境の快適性向上

居住者の快適性を向上させる、以下のようなメリットを得られます。

  • 断熱材を追加して建物の断熱性と気密性を向上させ、快適な環境を実現する
  • キッチンやバスルームなどの設備を更新して、居住者がより快適に生活できる環境を整える
  • 外装や内装のデザインを刷新して、入居者の満足度を高める

資産価値の向上

建物の資産価値を向上させるうえで、次のようなメリットがあります。

  • ライフスタイルや需要に応じた住環境を提供し、資産価値を高める
  • 魅力的な建物として、入居希望者が増える
  • 建物に必要な設備を最新化し、建物の付加価値を向上させる

リニューアルとリノベーションによって、建物の耐久性や居住者の安全性・住環境の快適性、そして資産価値が向上します。

大規模修繕は定期的に行われますが、その都度リニューアルやリノベーションによるメリットを検討しながら計画を立てて行いましょう。

リニューアルとリノベーションに必要な費用

リニューアルやリノベーションを検討する際、費用の見積もりが気になる方もいらっしゃるでしょう。

工事の種類や規模によっては、予算を把握しておくと安心です。

リニューアルやリノベーションの工事には、さまざまな内容が含まれます。

  • 内装工事…床材やクロス・照明の取り替え、キッチンや浴室・トイレなどの交換や修繕
  • 設備工事…エアコンや換気扇・給湯器などの交換や修繕
  • 間取りの変更…壁や床の解体・新設、ドアや窓の移動
  • 構造変更…耐震補強、梁や柱の増設・撤去

使用する資材や施工箇所・施工会社の選定・そして建物の築年数によって、かかる費用は異なります。

築年数が長い建物ほど、工期が長引く可能性がありますので、十分な予算の準備が必要です。

各施工箇所の大まかな費用は、次のとおりです。

施工箇所 費用相場
間取り変更 約60~200万円
屋根や外壁 約100~300万円
床やクロスの張替え 約20~50万円
廊下や階段 約10~50万円
リビング 約30~150万円
キッチン 約50~120万円
浴室 約60~120万円
トイレ 約14~32万円

これらの金額は一般的な目安であり、実際の工事内容や施工業者によって異なる場合があります。

計画段階で専門家と相談し、予算と工事内容を十分に検討することが大切です。

マンション大規模修繕の補助金と助成金の種類・条件を解説

マンションの大規模修繕は高額な費用がかかるため、国や自治体から補助金や助成金が受けられる場合があります。これらは、省エネ改修、耐震改修、バリアフリー改修など、さまざまな目的で利用できます。

省エネ改修助成金

省エネ改修補助金とは、マンションの共用部分における省エネ改修工事に要する経費の一部を補助する制度です。補助対象となる工事は、断熱改修や高効率設備の導入など、省エネルギー性能の向上に寄与するものに限られます。

補助対象者はマンション管理組合で、補助額は改修費用の1/2以内(上限あり)です。

補助金の交付時期は工事完了後、申請時期は随時、申請先は各都道府県の窓口となっています。

省エネ改修補助金の申請には、以下の条件を満たす必要があります。

  • マンションの築後10年以上経過していること
  • 共用部分の省エネ改修工事を行うこと
  • 省エネ基準を満たす断熱改修や高効率設備の導入を行うこと
  • 適正な管理運営を行っていること

 

耐震改修補助金

マンションの大規模修繕工事には、耐震改修を含む場合、耐震改修補助金を受けることができます。耐震改修補助金は、国や地方自治体からマンションの耐震改修工事に対して補助金が交付される制度です。

耐震改修補助金には、以下の種類があります。

  • 国土交通省の耐震改修促進事業
  • 地方自治体の耐震改修補助金

国土交通省の耐震改修促進事業は、全国のマンションを対象とした補助金制度です。地方自治体の耐震改修補助金は、各地方自治体によって異なります。

耐震改修補助金を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • マンションの築年数が15年以上であること
  • 耐震診断の結果、耐震性に問題があることが確認されていること
  • 耐震改修工事が国土交通省の定める基準に適合していること

 

バリアフリー改修補助金

バリアフリー改修補助金とは、高齢者や障がい者が住みやすいように、住宅の改修を行う場合に国や地方自治体から受けられる補助金のことです。

補助金の対象となる工事は、スロープや手すりの設置、段差の解消、浴室やトイレの改修などです。

バリアフリー改修を行うことで、高齢者や障がい者が住みやすい環境を作り出すことができます。また、補助金を利用することで、費用を抑えて改修を行うことができます。

まとめ

大規模修繕工事におけるリニューアルとリノベーションは、下記のような工事内容やメリットがあります。

リニューアル

リニューアルは建物の原状回復を目的として、デザイン性や機能性を高める修繕を行う工事です。

具体的な工事内容としては、外壁の修繕工事・給水管パイプの交換・防水工事・外構設備の補修・断熱材の追加・鉄部の塗装などが挙げられます。

リノベーション

リノベーションは建物の資産価値を向上させるための改修工事です。

間取りの変更・システムキッチンなどの設備の刷新・クロスなどの内装の刷新・耐震補強・バリアフリーの導入などが、主な工事内容です。

メリットと費用

リニューアルとリノベーションには、建物の耐久性・居住者の安全性・住環境の快適性・資産価値などを向上させるメリットがあります。

ただし、リノベーションの方がリニューアルよりも大掛かりな工事となるため、その分費用が多くかかります。

マンションの大規模修繕工事では、リニューアルとリノベーションを組み合わせて行うことで、快適性や価値を維持できるでしょう。

ただし、リニューアルやリノベーションには内容に違いがあるため、その点を考慮したうえで施工を計画することが重要です。

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